英雄に憧れた者の日常
突然だが皆さんは中学生のころ中二病になったことはあるだろう
か、かく言う俺、御神 瑞希もなっていた事がある。悪の組織に狙
われてて俺の中に秘められている英雄の力を利用しようとしている
とか、あの頃は若かったんだ、いや、ほんと
何が言いたいかと言うと俺のパソコンに知らない宛先からメール
が来ていた。このメールであんなことになるとは…
内容はこうだ
”英雄になる気はないか?”
下には何かのURLが貼ってあった。普段ならばスパムメールと思
い迷惑フォルダに入れるのだがなぜかこのときはURLをクリックし
ていた。
たちまち世界は暗転、俺の意識も刈り取られてしまった。
視界が暗転してから俺は真っ黒な空間に居た。暫くじっとしてい
るとどこからが声が聞こえた
―貴方はどのような英雄になりたい?―
俺はこの問いに中二時代のことを思い返しながら答えていった
「俺はペルセウスのような英雄になりたい」。
―それはなぜ?―
「だってアテナの盾、ヘルメスの飛翔サンダル、ハデスの不可視の
兜どれもかっこいいじゃないか。」
―それだけ?―
「後はメデューサ討伐も好きだな。」
―そんな英雄になれたら満足?―
「いんや、超えてみたい、こんな俺でも英雄になるのなら…」
―強くなりたい?―
「あいにく俺はチートが好きじゃないんでね、最弱のままでも英雄
にのぼりつめてやるよ。」
「そう、ならば英雄を目指す者に幸多からんことを…」
少女の声が後ろから聞こえたかと思うと視界が明るくなり始めた