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04:悪友が彼女に噛み付いたようです

 今日は文化祭当日だ。

 講堂の隣にある建物の二階と三階の大広間がダンスフロアとして生徒達に解放されている。


 ダンスフロアから出たバルコニー付近で、淡い紫色のドレスを着た可愛らしいリルちゃんを発見した……。

 華奢な体にふわふわなドレスが似合っているわ。

 やるわねリヒト……グッジョブ!


 ダンスは男女ペアだけれど、私にはそんなの関係ない。

 野郎となんて踊ってやるもんですか!

 ミミちゃんをペアにしているに決まっているじゃない、私はどっちのパートも踊れるんだから。


 ミミちゃんをエスコートしつつリヒトの様子を見守る。

 遠目でリルちゃんを追いつめるリヒトが見えた。


 あの馬鹿……思いっきり怖がられているじゃない……!後でどうなっても知らないからね! 


 ハラハラしていると、ついにリヒトがリルちゃんに噛み付いた。

 彼女の血に夢中になっている。

 リルちゃんは気を失っているようだ。


 コラ、そろそろ次の手順に移らないと! リルちゃん出血多量で死んじゃうわよ!


 ようやくリヒトもその事に気が付いたのか、口移しで彼女に自分の血を与えた。

 ちゃんと出来たようだ。

 もう、ドキドキさせるんだから!


 でも、幸せそうな顔しちゃって……


 リヒトはリルちゃんを抱き上げると、文化祭を放り出してさっさと帰ろうとした。

 あんたが消えてどうするのよ!

 まあ、今回は仕方が無いから、お姉さんが尻拭いしてあげるわ。




「ユンナ!成功した!」


 キラキラした目でリヒトが隷属化の成功を報告しにきた。

 はいはい、見ていたわよ。


「リルちゃん、起きたの?」

「目覚めたよ……食事もしてくれた……」

「あら、じゃあ一安心ね」


 ミミちゃんみたいに吸血行為を拒否する子もいるから、ちゃんと血を飲めるか心配だったのだ。

 ……ミミちゃんも今は抵抗が減ってきてはいるけれど、やっぱり気が進まないみたいなのよね。


 リルちゃんみたいに自分から食事してくれる子なら、一先ずは大丈夫だろう。

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