表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/5

03:悪友が彼女を過剰にマークしているようです

少し修正しました。

 リヒトがリルちゃんに手を出した現行犯を八つ裂きにしたという話が耳に入った。

 あいつ、あの子の事になると容赦ないな……。


 事件後にすれ違ったリルちゃんから、濃厚過ぎるリヒトのマーキングの匂いがした。

 いくらなんでも匂い付け過ぎでしょ!


 この香りは吸血鬼相手にしか分からないとはいえ、同族が嗅いだらあまりの匂いに誰もが振り返るレベルだ。 

 何も知らないリルちゃんが可哀想過ぎる……。


 ちなみにマーキングの匂いはそれぞれ違う。

 リヒトのはバラの様な匂い、私のはグリーン系の香りだ。参考までに……。

 




 夏休み前に、私とミミちゃんとリルちゃんでお茶会の練習という、夢の様な授業があった。

 二人とも可愛らしい柄のエプロン姿だ。

 ミミちゃんはお花柄、リルちゃんはドット柄のエプロンを着ている。


 少し離れた場所にいるリヒトの目は、面白いくらいリルちゃんに釘付けだった。

 

「ふふ、二人とも優秀だから楽でいいわ」


 ミミちゃんもリルちゃんも、頬を染めて照れちゃって……可愛いわ……。

 

 その時、隣のテーブルで授業を受けていた一年生が倒れた。

 倒れた子は確か、ナノ=パスティックという女の子で、ミミちゃん達とも仲がいい子だ。


 あーあ、担当の三年生がナノちゃんを噛んじゃったのね。

 噛まれた首筋が丸見えだわ。


 幸いミミちゃんもリルちゃんも気が付いていないみたいだけど……リヒトがものすごい目でこっちを睨んでいる。


 リヒトが指示で、三年生の男共が用意した担架にナノを乗せて担ぎ上げた。

 動揺したリルちゃんに優しく声をかけ、顔を覗き込む。

 リヒトの刺々しい視線を感じるわ……。ふふ~ん、羨ましいでしょう?





「聞いて聞いて!ミミちゃんの隷属に成功したわよ!」


 夏休みにミミちゃんの隷属化に成功したので、早速リヒトに自慢してやった。

 私の誕生月の新月の日に隷属の手順を踏んでみたら、上手く行ったのだ。


「どうやったの?」


 やっぱり気になるのか、リルちゃんを隷属化する気満々だったもんね~?

 教えてやったのに外道と言われた。

 リヒトにだけは言われたくない!





 リヒトの奴は文化祭でリルちゃんを隷属化させる事に決めたようだ。

 新月がその日だから仕方が無いけれど、リルちゃん、文化祭がトラウマになるんじゃないかな……。


 さり気なく、リルちゃんのドレスまで発注していやがるわ……!

 別の意味でも、準備に余念がない男だ。


 しかし、そんな時にまた事件が起こった。

 リルちゃんが、クラスメイトに襲われたのだ。


 幸いにも近くに生徒会の会計と書記がいたから良かったけど。

 これ、一歩間違ってたらヤバかったんじゃない?


 生徒会のメンバーは全員純血種なので普通の生徒達よりも強い。

 彼らが側にいたのは運が良かった。


 当然、リヒトは怒り狂って、校則をねじ曲げて全校生徒に隷属の監視を義務付けた上で、リルちゃんを監視でガチガチに固めた。

 リルちゃんを襲った生徒とそのマスターに当たる生徒は八つ裂きどころではない報復をされたらしい。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ