1話
あ…死んだ。
そう思った後、爆発音に大きな衝撃が体を襲う。
今度は背中に痛みが生じる。
肺に溜まっていた空気が全て吐き出される。
そして体を蝕むような熱さが喉を焼き、皮膚を焼き、全てを焦がす。
―
『親方―!』
遠くでそう叫ぶ声が聞こえた気がした。
―
『ということだな』
「まさか毒が盛られているとはな…そんなに悪いことをしたつもりはなかったんだが…」
『逆恨み…だろうな』
「ま、身寄りがいるわけでもなし。よしなに」
『畏れないのか?』
「何を畏れる?恐怖は死んだ時に消えた」
『そうか、そうか』
「さ、思いっきりやってくれ!」
『それでは向こうでも楽しんでくれ』
光に身を包まれ、目を閉じる。
光はとても暖かく感じた。
―
「おん?なんだ?ここが天国か?」
見渡す限り木しかない。
「天国も案外変わらないんだな」
地に背中を預ける。
「それにしても空気が美味い。これがなんたらイオンとかっていうものなのか」
肺いっぱいに空気を吸い込む。
「コンクリートジャングルよりこういう土地の方が質に合ってるのかねぇ」
ふっと起き上がると目の前には見たことのない生き物が鎮座していた。
「天国の蜥蜴はかなり大きいんだなぁ…」
ぽんぽんと背中を叩く。
不意に背中に痛みが広がる。
そして飛ぶ体。
大木に腹を打ちつけ、吸った空気を強制的に吐き出される。
先ほどの大蜥蜴が起き上がってこちらを見て大きく口を開けている。その口は青い炎がまとわれている。