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神様のお楽しみ!  作者: 薫
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再開

やっと…!やっとの2人!

 アルバ王国は、建国五百年目を迎えた大国で、この星の最初の人族国家である。

 アルシオン・フォン・アルバ初代国王は、優しく誠実で六属性に適正を持っている。更に四百九十六年前に起きた魔物大量発生事件の際に、魔物を一掃した巨大魔法陣展開に関わっており、今なお語り継がれる伝説となっている。

 巨大魔法陣展開については、当時それを間近で見ていたアクロ・グランツ様が詳細を把握している為、アルバ魔法学園の教科書にも記載された。


 『巨大魔法陣には三人関わっているわ。一人目はアルシオンで、六属性の魔法陣。二人目は、アルシオンの執事テルトで、四属性の魔法陣。最後の一人はアースで、六属性色の帯のような光を収束させていたの。普通の広範囲魔法なら魔物だけでなく、辺り一面魔法の餌食になる。だけど夢を見ているようで、魔物だけを殲滅していたわ。アースが使ったのは魔法じゃない何かよ』


 教科書にもそう記載されている。

 この事件以降、大きな事件などは起こっていない。五百年も経つのだから何かはあるだろうと、思っていたけど……。


 「どうして俺はまた(・・)王国にいるんだろう」


 そう、また(・・)なんだ。

 前の、アルシオンの人生は終わっている。お爺さんになったし、アースのいる神界で自分が死んだ後を少しの間見ていた。

 おかしい。何かある。そう思わずにはいられない。何故ならこの世界の神様はアースだからだ。


 『またね!』


 と、消え行く俺達に彼は手を振りながら言った。


 「またね……か」


 恐らく、こうなることを知っていた、もしくは仕向けたか。どちらにせよ俺は生を受けた。しかも、同じ王族で同じ六属性適正。

 


 不安しかない。



 その一言に尽きる。


 記憶が蘇ったのは今朝で、目が覚めたら俺になっていた。この身体の持ち主は風邪で寝込んでいたらしく、確認に来た老執事が驚いていたのを覚えている。かなりの高熱で生死を彷徨っていたとか。

 俺の名は、ルシオン・フォン・アルバ第一王子。王族で六属性だから名前を似せたという理由だ。安直な考えだと思う。



 「ルシオン様、少し見たら城に戻りますからね?」


 「あ、あぁ」


 考えごとをしていると、護衛の近衛騎士に釘を刺された。


 「像のモデルになったアース様って、今は何をしてるんだろう」


 「ルシオン様、アース様は人族ですよ?さすがに五百年も生きているとは思えません」


 「でも、食の棚の人達は長生きって聞くよ?五百年生きてる人がいるらしいよ」


 「ぐっ」


 言葉に詰まる近衛騎士は、どう返そうかと悩んでいる様子だった。が、彼にとっては運が良く、馬車が停止して目的地へと到着した。

 普段の噴水広場には場違いの豪華な馬車が止まったことで、辺りはざわめいた。

 馬車から降りて来た人物を見た人々は、目を丸くする。


 「へぇ、綺麗だね」


 周りのことなどお構いなしに、ルシオンの口からそんな言葉が呟かれた。

 陽の光に輝く青の鉱石、アース鉱石で作られたアース像を見上げるルシオン。彼の表情は何故か、懐かしい人を見るようであった。


 「トルテー、帰るぞー」


 誰かが呼ぶ声を聞いた。


 「トルテ?」


 ルシオンは耳に入った言葉がした方向へ、顔を向けた。

 また、自分の名を呼ばれた本人もルシオンの方を見る。


 「トルテ…?トルテ…転生…!もしやテルトか!」


 困惑顔のトルテ近衛騎士の制止を振り切って近づいたルシオンは、彼に確認するように尋ねた。


 「アースが我々に最後に言った言葉は?」


 「またね…です。アルシオン様」


 彼は驚いた顔で答えながら、固い握手を交わした。

読んでいただきありがとうございます!

良ければ評価の方、よろしくお願いします*_ _)

(指摘もお願いしたいです)

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