創造神アース
皆様お久しぶりです!
約2ヶ月ぶりの投稿となります。
よろしくお願いします(ㅅ´ ˘ `)
戦後から四十六年。
小競り合いはあるが、アルバ王国周辺で大きな事件・事故は起きず平和に過ごすことが出来ていた。
アルバ王国は建国から五十年が経ち、初代国王陛下のアルシオンも八十歳のお爺ちゃんとなった。よく生きた方で、元気はあっても寿命的にいつ亡くなってもおかしくはない。
ィリン
そろそろ昼になるかなという頃、彼らは護衛を連れてやって来た。
「いらっしゃい」
「すまないな、アース」
青年と中年の男性が前後に位置し、馬車から降りて店内へと入るアルシオンさんとアルト現国王。
親子はカウンターの席へ、護衛二人は後ろにあるテーブル席へと座った。
「二度目になるか、貸切は」
「えぇ、一度目はミューズさんの時でしたね」
「早いものだ…彼女が居なくなって十年。あれだけ賑やかな者が亡くなると、寂しい気持ちが、な」
風邪をこじらせて亡くなったミューズさんは、最後まで笑顔溢れる女性だった。
長年仕えた執事長テルトさんと、相次いで親しい者を亡くしたアルシオンさんだったが、決して涙を見せることはなかった。
自身が八十にもなり死期を悟ったのか、席に着くなりぽろぽろと涙が頬を伝う。
「俺ももう亡くなる。アース、また、会えるだろうか」
「会えますよ。いつ、とは言いませんけど」
そう言うと、アルシオンさんはフッと微笑みメニューを手に取った。
「アルト、なにする?俺は…そうだな、ハンバーグにしようかな、デミグラスソースで」
その翌日、アルシオン・フォン・アルバは静かに息を引き取った。
享年八十歳。
早朝、起こしに部屋へ来たメイドの悲鳴で発覚。
その日の日付が変わる頃、アースは神界へと戻ったーー。
アースが神界へと旅立った後。
彼との記憶が色褪せることのないようにと、アルトは木像を彫った。
木像は上手いとは言えないが、幼くて黒の衣服を着る少年、その二つの特徴を捉えている。すぐに王城の宝物庫へ保管された。
それとは別に、アルバ王国の市場に近い広場にアースの像と噴水が作られた。
陽の光にかざすと明るく輝く青の鉱石…アース鉱石で出来たその像は、アルバ王国の名物の一つとなった。
噴水広場は待ち合わせ場所として、住民のみならず冒険者や商人にも広く使われ、劣化や汚れがないよう大切に守られた。
その様子を空から見る者が三人いた。
王族とわかる金髪の壮年男性、彼の名はアルシオン・フォン・アルバ。
左側には執事服を着た細身の中年男性、テルト・セルヴォ。
そしてもう一人……。
いつもと変わらぬアースの姿が。
「創造神アース。何故、我々はここに?」
「…昔、見た目は普通で性能は貴族並みの馬車をくれたでしょ。そのお返しだよ」
彼は、白い歯を見せ弾けた豆のように笑う。
執事長だったテルトさんは、アルシオンさんが笑う中こう呟いた。
「息子が羨ましい」
カイトは今『食の棚』で一人、作業に没頭している。明日用のスイーツを作っては空間収納に入れているのだ。
「それは、両方ですか?」
「もちろん。あのように物を収納できる魔法はあなた方以外に見たことありませんが、執事にとっても冒険者にとっても便利です。危険ではありますがね」
「あれは魔法ではなく、才能です。スキルは後からでも身につけられる物で、アビリティは持って生まれた物。まぁカイトには、アビリティを後づけしたんですけど」
おっ
彼らの足元が徐々に光の粒となって消えていく。
「時が来たか…さらばだ、アース」
二カッと子供のように笑顔を見せるアルシオンさんと、頭を下げるテルトさん。
僕は彼らに手振り一言。
「またね!」
読んでいただきありがとうございます!




