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神様のお楽しみ!  作者: 薫
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第一章 魔物大量発生

本日投稿小説、1/3話

 「ッ!」


 高等部冒険科コースSクラスの座学中、王国の危機を感じた。

 ほんの小さな違和感だった。だが、気になったので【空間把握】で周囲の状況を確認することにした。


 西区、王城、貴族街、王国と問題はなかった。

 が、アルバ大森林の方から薄らと殺気を感じた。

 【空間把握】を森へ広げて初めて事態に気づいた。何故今まで気づけなかったのか…いや、まるで突然そこに出現したかのような……。

 その場所に近い地点に人がいることに気づいた。あれは…宿屋の長女か?


 何にせよこの異常事態は急を要する。

 

 「リーナさん」


 「アース、学園では先生と」


 「早退します」


 真剣な表情で早退宣言をしたことに、何か察したのかリーナさんは一言、「無茶は厳禁だ」。それだけで済ましてくれた。

 

 「行くぞ、アクロ」


 ぽかんとしていた彼女もまた、何かを察して頷いた。

 そうして【転移】した先が、高等部国防科Sクラスであったことに唖然としていたが、僕が声をかけた人物を見て彼女は決意したような表情を見せた。


 「アルト!一人だけ選んで来い!」


 「な、何だ君は!授業中だぞ、どこのクラスだ!」


 教師が近づい来るが、それよりも早く押し退けてアルトが走って来た。茶髪で長身の青年と一緒に。


 アルトに触れて四人で王城…それもアルシオンさんがいる場所に、【転移】した。


 「緊急事態だ」


 書類整理中に突然現れた侵入者である四人に驚き、それが見知った者達とわかって安堵したアルシオンさんだったが、緊急事態と言われて気持ちを切り替えた。


 「魔物が大量発生した。場所はアルバ大森林の中心部で、数は未知数だ。進行方向に王国があることから、向かってくればひとたまりもない」


 沈黙が訪れた。

 そりゃそうだ。いきなり言われて納得出来る訳が無い。

 けれど、アルシオンさんは僕が”神”だと理解している。その為すぐに、動いてくれた。


 「アクロは戦力だ。アルト達はアルシオンさんの指示に従うと良い」


 僕はまた、【転移】を使った。




 今は昼食までに、後二時間はある時間帯で、前世で言うと十時くらい。朝から依頼に向かった冒険者が多く、人はまばらだ。

 

 「こんにちはトリスさん。早速ですけど、シリウスさんに会えますか?」


 「どうぞ、こちらです」


 出来るだけ普通に、いつものようにと受付で声をかけた。対してトリスさんは微笑んで対応してくれたんだけど、目は真剣だった。……器用な人だな。


 「失礼します。ギルドマスター」


 「やぁ、アース君。何か…急ぎのようだね」


 僕は森の中心部に大量の魔物が現れたことを話した。何故か突然現れたことや、魔物の数に戦力が足りてないこと、もちろん宿屋の長女の話もした。

 現状、王城と冒険者ギルドで連絡がつかない為、情報交換が出来ない。そこで僕がその役をある程度、引き受けることに。


 上空から【空間把握】でアルバ大森林全体を探ると、今にもはみ出さんばかりにギュウギュウ状態だとわかった。宿屋の長女は帰路につく冒険者や、商人などにすぐ王国へ入るように促していることから、間もなく冒険者ギルドに来るだろうと思い至った。


 「ギルドマスター、宿屋の長女…えぇと、リズさんでしたっけ?が、冒険者ギルドに来ると思うので、ここに通してくれませんか?」


 頷くのを確認し王城へと【転移】した。


 装備をガチャガチャと鳴らして急ぐ近衛騎士団や、慌ただしく、怒声のように声を張り上げるローブを着た国王に仕える魔法使い達と、必死にそれでいて冷静に話し合う王族親子。

 近づく僕に気づいたアルシオンさん。


 「アース君。今、騎士団の半数を城壁門に集合させている。騎士団長に指揮を任せているから連れて行ってくれないか?」


 そこまで言ったアルシオンさんは、一度息を吐き、アルトの方を向いた。


 「ここの指揮は次期国王としてアルトに任せる。フォルタは皆に伝達を。アース君、そういうことだから俺もよろしく」


 「いいんですか?」


 「学園で学んだことを生かせる最高の機会(・・・・・)じゃないか!」


 笑顔でエグいことを言う。

 



 僕らはギルドマスター室へ【転移】した。

読んで頂きありがとうございます(*^^*)

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