第一章 Cランク
本日投稿小説、2/3話
「よし。アース君をCランクに上げよう。〈白き翼〉は依頼失敗だけど、ペナルティはなしにするよ」
これに驚いたのは僕だけではなく、〈白き翼〉もだった。トリスさんは、うんうんと頷いていたが、ギルドマスターの次の言葉でギュンと、顔を向けることに。
「アース君は、護衛か盗賊討伐依頼と通常依頼の二つを達成したら、Bランクに上げる」
『は?!』
これには、トリスさんだけでなく全員が同じ反応でギルドマスターは微笑みながら答えた。
「平然と上級魔法を使う新人冒険者で、初依頼が常設依頼の薬草採取とはいえ、上薬草を納品するんだよ?早々にランクを上げた方が良いと思う」
反論のしようがない僕達は、受け止めることに。
しかし、盗賊とはいえ人を殺めることに抵抗がある僕には難しいと思ったが、どうやら殺さなくとも捕らえるでも構わないらしい。その場合は、依頼報酬とは別に一人につき銀貨一枚で更に、賞金首なら更にその分が上乗せされ支払われる。
それならばと、僕は了承した。
なんだかんだあったが、Cランクに上がったので、ギルドカード更新後にBランクのカウボア討伐依頼を受けることに。
Cランクになったので、一つ上のBランクを受けることが出来る。危険ではあるが更に上のAランクの魔物を倒した実績がある為、トリスさんはスムーズに対応してくれた。
「今日からアース君の担当は私になったので、私がいる時は遠慮なく声をかけて。ちなみに私の担当はアルシオンさんとアース君の二人なの」
問題しかない二人で大変そう。
一人は六属性持ちの王族で若き国王陛下。もう一人は全属性持ちの非常識な存在だからだ。
「Dランクまでは初心者の準備期間という扱いだから、Cランクになると初心者を脱した中級者…つまり依頼失敗には厳しいペナルティが発生するわ。Dランクまででもペナルティはあるけれど、Cランクからは罰金の他に、一週間依頼を受けられなくなるわ」
「厳しいですね」
貯金があるなら大丈夫かも知れないが、冒険者というのはいつ死んでもおかしくない職業な為、散財する者が多い。つまり貯金するのは勿体ないと思う訳だ。
そんな冒険者が一週間依頼を受けられなかったら?食事に困り、宿屋にツケが溜まり、三日の内にツケを完済出来なければ、無賃宿泊で牢に入れられる。武器や防具のメンテナンスも必要と、とにかくお金がかかってしまう。
「だから、依頼を受ける時は慎重にね」
なので、冒険者として依頼をしなくとも金銭を得られるように副業を考えた。その結果が、飲食店だ。しかも会員制のやつ。
今すぐに始められる訳ではないので、準備が必要になる。開店は三年後にと予定している。
サクッとカウボアを討伐し、納品後に依頼報酬と買取報酬を貰い、王城へと急いだ。
学園もある、冒険者の活動もある、それに加えて飲食店の準備も。充実し過ぎて過労と感じる程の日々に笑みが溢れる。
そういえば僕って神様だよね。
そんなことが一瞬頭によぎりながらも僕は城門をくぐった。
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