人喰い人
ある日、僕達の学校に転校生が来た。転校生の名前は河西 沙織だ。
その子は、芸能人と比べても良いぐらい可愛かった。しかし、人とあまり関わる事が好きではなかったようで、いつも本を読んでいる大人しい子だった。
月日が経つにつれて、恋愛経験もなく、好きになった人も今まで居なかった諷も心を奪われ、勿論僕も好きになっていた...
その時、その後も平凡な生活を送ると思われ、考えていた僕の体に異変が起きた。
真夜中に、ゴジラのような怪獣になるというのだ。僕は信じられなかった。記憶が無かったのだ。
その噂は、たちまち町中に広がった。
そんな日々を送っていると、真夜中の僕が人を襲い始めるようになった。警察に3日間監視されたが、その時は変身せずに終わり、僕は益々信じられなくなった。
学校では、色々な生徒から質問を浴びせられた。幸いな事に、テレビやインターネットの方には情報が行っていないようだった。
そんな日々を送る中、僕の体に新しく異変が起きた。
肩甲骨と肩甲骨の間に突起が出てきたのだ。石でも入っているんじゃないか。という突起で、皮膚科や整形外科、接骨院に行っても原因不明だった。
その時、学校では一人の先生が白目を向きながら頭のおかしい言動をする。という事が起きはじめた。その先生も僕と同じように変化していくのだろうか。
僕とは関係があるのか...
その異変後、僕の体は著しく体が怪獣に蝕まれていく事になる。
次の日、朝起きると脚が太く、硬くなり、少し黒ずんでいた。
その変化で、僕はジャンプ力が上がり、足が速くなった。
部活ではレギュラーに抜擢され、気持ちが高まっていた。
そんな中、次の日学校に登校すると河西さんが来ていなかった。
なんでだろう。と心配したが、体調不良だろう。と思い、深く考えずにホームルームへ参加した。
そこで担任の口から、予想もしない言葉が告げられた。
「河西さんは...未知の生物に喰われました...」
皆の口からは、何も出なかった。あまり関わりがなかったというのもあり、後悔が皆を襲った。
皆の手が震え、涙が落ちた。
僕は、自分が喰ったんじゃないか。と恐怖に駆られた。
その日以降、クラスメートや学年の生徒達が、怪物に喰われる事件が多発した。
僕は、恐怖で自分で命を絶つ決断をした。
そして、誰もいなくなった。