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転生しようが美少女になろうが好きなように生きたい  作者: おもちゃ箱
プロローグ1 暖かい日々
7/21

続続・転生十三年目・事件収束

引き続き、スプラッタやゲスな表現が多く出ます。ご注意ください。

あと今回もちょっと長め。

後に多少の改変あるかもです。

次の更新まで少し間が空くかもです。

「うちのもんっつー事はあの女二人ともテメェ家族か。ちょうどいい。テメェをぶっ殺してあの女共は俺様が頂いてやるよ!」

「ふん。貴様のようなカスにやるもんなぞ何もないわ。御託はいい。行くぞ」


父さんは幅広の剣を取り出し、突撃していった。


「はっ!そんな鈍足な攻撃に当たるわけうおぉおっ!?」


ガキィィィン!!


かなり大きい音が響いた。


「チッ!足が遅ぇから油断した。わりとやるじゃねぇか!」

「ワシの一撃を受けられるか。腐っても1stクラスという事かのう」

「ほざけ!そういう台詞は俺様の攻撃を受け止めてからにしな!」


野獣が吠え、すばやい連続攻撃を繰り出す。僕にはぜんぜん見えなかったけど、父さんはそれを全部受け止めた。父さんすげぇ。

野獣が苦い顔をする。


「ヘボすぎてあくびがでるわ!」


父さんが反撃に出る。が、野獣はすぐに距離をとった。


「オッサン、あんた何モンだ?さっきの一撃といい、俺様の攻撃を受け止めるのといい、簡単にはできねぇはずだ」

「答える義理はない」

「チッ!今日はどいつもこいつもムカつくやつらばっかりだ!いいぜ、本気で戦ってやる。この俺様を本気にさせたんだ、自慢していいぜ!」


野獣が父さんに向かってく。

今度は激しい乱打戦になった。


「す、すごいです。あのサップさんと剣戟を繰り広げるなんて」

「あの人は昔冒険者もやってたのよ。欲しい素材がなかなか市場に出回らないとき、だったら自分でとりにいけばいい。とかいって」

「強かったんだね」

「そうよ~。難攻不落なんて呼ばれてたんだから」

「え!?難攻不落ってあの難攻不落ですか!?」

「たぶんそれであってるわ。カノンが生まれたときに冒険者をほぼ引退したのよ」

「ど、どうしてサップさんの攻撃を受け止められか納得しました」


父さんすげぇ。僕の中で父さんの株がインフレ起こしてる。がんばれ父さん!

しかし僕の応援もむなしく、父さんは徐々に押され始めた。


「はっはぁ!さすがに俺様の本気の攻撃を受け続けるのは無理があるようだなぁ!当然の結果だぁ!」

「むぅ!」


くそっ、僕が生まれたときにほぼ引退ってことは、十年以上のブランクがあるってことだ。今でも最前線で戦ってる野獣とブランクのある父さんじゃ、やっぱり父さんの分が悪い。


ヒュオッ!


突然、野獣に何かが飛んでいった。しかしそれも野生の勘か、気づかれて弾かれる。でもこのバランスを壊すのには十分だった。


「クソがぁ!」

「むぅん!」


父さんが大振りの一撃を繰り出す。それを受けるしかない野獣は、なんとか剣で防ぐも、かなり吹っ飛ばされ、壁にぶつかる。


ドゥン!!


ライさんが壁にぶつかったときより重い音と共に、ちょっと地面が揺れた気がした。

ダメージはほぼなかったらしい。野獣はすぐに起き上がると、何かが飛んできたほうを睨む。


「ライぃぃぃぃぃ!テメェ邪魔すんじゃねぇよぉぉぉ!!」


野獣が吠える。たぶん激おこなんじゃないだろうか。いや、もっと上?


「ああしなかったらお前、その人を殺しにかかってただろう?いい加減にしろサップ」

「英雄の俺様は何をやっても許されるんだよぉぉぉ!」


言ってることが滅茶苦茶だ。


「カノン、あれが怒りで我を忘れてる姿よ。ああなっちゃダメってわかるでしょ?」

「うん」


すごく勉強になった。


「やっぱテメぇもぶっ殺してやる!」


怒りの矛先がライさんに向いた。僕の目から野獣が消える。


「折れた剣すら投げちまったアホな自分を呪いながら死ねぇぇぇ!」


ガキィィィン!!


再び大きな音。音のほうに目を向けると、ライさんの前に立った父さんが、野獣の攻撃を受け止めていた。


「やれやれ。敵も味方も関係なしか。知能まで野獣じゃのう」

「クソが!どうしてこうどいつもこいつも俺様の邪魔をするんだ!」

「お主に人徳がないからじゃろう?」

「俺様の魅力を理解できねぇ無能なヤツラが多すぎるんだよ!」

「それを人徳がないというんじゃ」


そういうと、野獣を押し返した。野獣は数歩下がる。


暴走してるとはいえ、この人どこまで自分勝手なんだろう。ここまで自己中な人は前世も含めて初めてみた。もっとも前世はほぼ引きこもりだったけど。


「あの、よかったのですか?私をかばってしまって」

「おぬしはワシの家族を守ろうとしてくれたからな。ワシの敵ではない。」

「しかし」

「話は後じゃ。頼りにしてもいいんじゃろ?」

「はい!」

「ワシの背中に背負ってる剣を使え。ワシの最高傑作じゃ」

「お借りします!」


ライさんは、父さんが背中にしょってた剣を抜く。

あれって、僕が初めて一人で作った剣と一緒に飾ってあった剣?なるほど、すごい剣だと思ってたけど、父さんの最高傑作だったんだ。


「これは・・・まさか!ノーザン・ライツ!?あ、あなたはもしや」

「話は後じゃ。いくぞ」

「は、はい!」

「そんなナマクラじゃこの俺様の剣に耐えられねぇぞ!こいつは竜の牙で作られた特別性だからなぁ!」



両者が距離をつめ、再び剣の応酬に「パキィィィィン」・・・ならなかった。

野獣の剣の半分が宙を舞って地面に刺さる。

みんな驚いている。僕もだけど、一番驚いてるのはきっと剣を使ったライさんと、剣が折れた野獣だろう。


「なにぃぃぃ!?」

「当然の結果じゃな」

「しまっー」


父さんはそれを予測してたように、野獣の懐に入り込んでた。


「リリィの痛みを思い知るがいい!」

「がぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!」


父さんの剣が野獣の腹に突き刺さった。

それでもそこから離脱しようとする野獣を父さんは見逃さない。

そのまま膝下に蹴りを入れる。


「ぎゃぁぁぁああああ!!」


野獣は膝下が曲がってはいけない方に曲がりつつ倒れた。


「ぐぅううう!おい、サリー、回復だぁ!早くしろぉ!」

「い、嫌ですぅ!」

「クソがぁ!ロイズ、俺様を助けろぉ!」

「ごめん、さすがにあたしも今のあんたにはついていけないわ」

「くそっ、くそっ、くそぉぉぉぉぉーーー!」

「諦めるんじゃな。これがお主がいままでしてきた悪行の結末じゃ」

「認めねぇ!こんな結果、俺様は絶対に認めねぇぇぇ!」

「言い残すことはそれだけ?」

「あ?」


野獣が散々わめいてる間に、僕は父さんの樽から黄金の槌(大)を出して近づいていた。


「お、おい、なんだそのハンマーは?まさか」


野獣の顔が青ざめる。僕はとびっきりのスマイルを作る。


「ステキだ・・・」


どこかから何か聞こえたけど今はいい。


「や、やめろ、まじでやめろ、あ、謝る、俺様が悪かった!もうこんなことはしねぇと誓う!だから」

「だから?」

「そのハンマーは勘弁してくれ!」

「そんな都合のいいようにいくわけないでしょ?英雄なら英雄らしく・・・」

「やめろぉぉぉぉーーー!」

「人々を照らす光になれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」


バッカァァァァァァァァァァァン!!


ひゅーん。キラッ☆


野獣は空高く飛んでいった。まぁ真上に飛ばしたからそのうち落ちてくるでしょ。しかし初めてフルパワーでスイングしたけど、すごいパワー。地面もバターみたいにえぐれてる。うん。これからもちゃんと制御していこう。にしても。


「あースッキリした」

「私も。痛い思いもしたし、私も一発入れたかったけど、カノンが私の分もやってくれたし、久々にダズの勇姿も見れたからいいかな」


僕と母さんは仕返しもできたので晴れ晴れとしている。


「や、やはり貴方があの名工、ダズ殿でしたか。会えて光栄です。今回は私のパーティメンバーがご迷惑をおかけして大変申し訳なく」

「おだてても何もでんぞ。それと謝罪もいらん。むしろお主のようなものがいてくれてよかったぞ。さすがにそいつはやれんが、お主のためなら最高の剣を打ってやろう。新しい武器にワシのを指名したのはお主じゃろ?」

「本当ですか!?ありがとうございます!」


あっちはあっちで盛り上がってるなぁ。


「こ、これからどうなるんでしょうね?私たち」

「まぁ、なるようになるわよ。さすがに今回の件で愛想は尽きたわ」


パーティの人たちはちょっと暗い。しょうがないか。事態が事態だし。







この後、落ちてきた野獣を回収して城に連行、本来は犯罪者として裁かれるのだが、前回の功績と相殺、国外へ永久追放になった。

パーティの人たちは、暴走を止めようとしたのと、母さんを救ってくれたことが認められお咎めなしだった。

この際、三人ともパーティを抜けるということで野獣のパーティは解散、ライさんとサリーさんはしばらくこの国を拠点に活動することを決め、二人でパーティを組んで活動している。ロイズさんは、ライさんとサリーさんにパーティに誘われたらしいが、他に誘ってくれるパーティがあるからと、この国を出て行ったらしい。

そうそう、ライさんは無事、父さんに剣を作ってもらえて喜んでた。僕も手伝ったから知ってるけど、キラーアントを素材に作った剣はかなり強そうだった。1stクラスが持つにふさわしい性能だと父さんが教えてくれた。


そして僕は。


「父さん、僕に戦い方を教えて」

「うむ。そういうと思っておった。そろそろ外に出て戦い方を教えるつもりだったからちょうどいい。ただし、鍛冶以上に危険だから厳しくいくぞ。あと母さんにも手伝ってもらう。カノンはワシらの血をしっかり引いておるからな。両方を参考にするといい」

「うん!」

「じゃあ明日、冒険者ギルドで登録をすませて、早速街の外にでてみるか」

「よろしく、父さん」


もうあんな思いをしなくていいように、戦い方を習うことにした。どうせやるなら目標もおっきく、目指せ1st!


金の槌で光になれぇぇぇぇぇ!→勇者の王様になる予定はないです。一応念のため。

キラッ☆→歌姫になる予定もないです。一応念のために。


作中に野獣パーティ(笑)の職業がだせなかったのでここで。

野獣は重戦士、ライが軽戦士、カノンが魔法使い、サリーは某錬金術ゲームが好きなのでこの名前にして、錬金術師にしようかと思ったのですが、薬師に変更。作中に使った最初の粉は回復の粉というアイテムです。

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