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【詩集】Shangri-La

悲しみを星に

作者: 野鶴善明


 悲しみを星に変えて

 冬の夜空へ飾ったら

 翼の折れた夢が

 青い吐息に震えた


 生きるはかなさを

 こまかく引き裂き

 星明りの隙間に

 埋めてみる

 やさしく

 ひそやかに

 凍えるほどに美しく


 夜の鳥が

 ホロホロと鳴くのは

 智慧では

 かばいきれない

 この世のせつなさを

 知っているから


 遠いあの日

 君と交わした約束

 今でも

 はっきり覚えている

 忘れてなどはいない

 だけど

 生きれば生きるほど

 遠ざかってしまうようで


 真実を

 嘘で薄めてごまかせば

 胸の疼きは痛みへ変わる

 それが悲しみを

 それが悲しみの


 はかなさを星に変えて

 冬の夜空へ飾ったら

 たどり着けない言葉が

 白けた闇にこぼれた



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― 新着の感想 ―
[一言] この詩のリズムと雰囲気、言葉選びが好きです。 凍てつく寒さに白い息を吐きながら見上げる冬の空、透き通るように強くきらめく輝きに、見出すのは悲しみと人生の儚さ…。胸のつまるような美しさを感じま…
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