A‐3
ベッドに入っても眠れないと思っていたら、最後まで作業していたDが横になった瞬間に朝になっていた。
寝たという判定はあったようで疲れはとれている。眠気もない。ここは本当に不思議な世界だ。
「おはよー。」
「おはよー!」
「はよ。」
「…よ。」
さて、若干瞼が開き切っていない奴もいるが、全員起きたところで改めて自己紹介をすることになった。
ジャンケンで順番を決めた。僕が1番最初だ。こういうのは苦手なんだが…。
「Aです。歳は22。性格は…几帳面かな。趣味はゲーム。コミュ障なので察してください。よろしく。」
こんな感じでいいのだろうか。
「オレはC。歳は20。自由人だって自負してる。趣味は写真撮ることで、好きなこともそれ。よろしくな。」
「…D。20さい。しゅみはとくにない。せいかくはわからない。さぎょうはすきだからまかせて。よろしく。」
「B!!24歳!!性格は紳士で顔はイケメンってよく言われます!!」
「やり直せ。」
「B!!24歳!!性格は好奇心旺盛ってよく言われます!趣味は読書!よろしくね!!」
何とまあ個性的なメンツが集まったわけだが…。
共通点が何もないので、この4人だけがここにいる理由もわからない。こればかりは考えても無駄だろうが、いつかはこの答を見つけなければならない。
まあ、今はこの話題は置いておいて、この先必要になる物を集めなければということになった。
食料と石炭、その他の鉱石も集めていた方が良さそうだ。食料は豚肉だけでは飽きてしまうだろうからレパートリーが欲しい。
「俺食料行く!」
「じゃあオレ鉱石。人数ほしいな。」
「じゃあ僕も。」
「おれもー。」
鉱石は地下にあり、取りに行くのはとても危険らしい。3人いれば、誰かが死んでもアイテムを全ロスすることはない。時間も努力も無駄にならなくて済むわけだ。
若干1名その悔しさを味わった奴がいるので説得力がある。
食料班に不安を感じながら早速出かける。
以外と近くに入り口があって、そこから中に入ると一気に暗くなった。前回Cが調べた時に松明をいくつか置いておいてくれたので、少し明るい。
それでも明かりは足りないようだ。
少し奥に進むとマグマが流れていた。これも四角い。
「気をつけろよ。死ぬから。」
Cの忠告に思わず息を飲んだ。死んでもリスポーンすると言っても、それには恐怖が付きまとうものだ。
これから遭遇する危険を想像して、少し寒気がした。
Bは今頃何をしているだろうか。