D-2
血まみれのカードを見て、ため息を吐いた。
口喧嘩に強い奴がいないと、村長に押し切られてしまう。
あいつはダメ。身勝手だから。
「ふああぁ…。」
緊迫した状況だというのに、Bは呑気にあくびをするし、
「どうしよう…どうしよう…」
Aはずっとパニックになっている。
こういうとき、ツッコミがいないと困ってしまう。
「ねえ、」
目元を摩りながらBが近寄ってきた。
どうやら寝てないみたいだ。
おれとAが反応すると、肩を組んで耳元に口を寄せてきた。
「次、仕掛けてみようか。」
にやりと怪しい笑みを浮かべる。
仕掛ける、とは反撃を意味しているらしい。
そろそろこんな殺伐とした世界抜け出したいもんな。
「わかった、どうすればいい?」
「おれ、あたまつかえないよ?」
「安心して。やってほしいことは演技だから。」
詳しくは次のゲームで話すよ、とBはそれだけを言って話し合いに戻っていった。
このゲームは捨てるっていうことか。
「たよるしかないか…。」
「大丈夫、Bはやるときはやる人だから。」
Aが言うと説得力がある。
ここまでで1番信頼を得ているのはAかもしれない。
「次のゲーム、がんばろ。」
「うん。」
結局、このゲームで生き残ったのはおれたち3人だった。
「よお。お疲れ。」
「おうよー!がんばったけど負けちゃったぜー!」
負けたのに明るいBに不快感を表さず、Cは何かを察したようにBと同じ笑いを浮かべた。
この2人、なんか似てる。
「次のカードを配布します。」
GMの声のトーンが、下がっているように聞こえた。




