D-1
やけに眩しいと思った。
まるで太陽の下で寝てるみたいだとも思った。
きっと寝ぼけて外に出たんだろうって目を開けた。
どこここ。四角い。
すぐ近くに4つ、かばんみたいなやつが落ちてた。腰に巻くタイプ。一応手に持っておく。
「…。」
目的地もないまま歩いていると、いくつか木が見えてきた。やっぱり四角い。どこもかしこも同じような景色で眩暈がしそうだ。さっきの場所には戻れそうもない。
不思議な世界だと、地面を数回叩いたら穴が開いた。四角に切り取られた感じで。よく見ると、とても小さな土色のブロックが落ちている。手に取って捨てると、さっき切り取られた分の土が出てきてわーびっくり。
「ふしぎなぎっみく、だな。」
持ってみても手は汚れないし、これに入れておいてもいいだろうか。結構入りそうだし。
とにかくちょっとおもしろかったので掘り進めた。木も切った。木材を適当に4つ組み合わせてみたら、何かの台になった。さぎょうだいって書いてある。説明書もあった。
それからは作った木のつるはしでしばらく石を集めていた。元に戻る方法もわからないし家を作ろうと思ったから。もうちょっといい場所に作る予定。
海が見える家がいいな。
どんなデザインにするか悩んでいると、重くも大きくもならないままかばんがいっぱいになった。さあ、海を探そう。地図もないままで不安だけどしょうがないな。
幸い近くにあった。何て都合のいい展開。
にゃあ、と足元から神ボイスが聞こえた。四角いけど。思わず抱き上げる。
猫が来た方を見るとベッドがある。4つ。何で?
「よくわからんせかいだ。」
ちょっと休憩しようとベッドの脇に腰かけた。なかなかの好条件。ひなたっぼこにちょうどいい。
「…ねむ。」
太陽はまだ低いがこのまま夢に逃げてしまおう。