D-1
Bが死んだということは、おれを震え上がらせた。
Bしか証明できないんだ。おれの無実を。
「最後の投票か。」
Cが呟いたのを聞いて深いため息を吐いた。
自分が処刑されるんじゃないかという思いで頭がいっぱいだ。
やってきた村長に促され話合が始まった。
「今まで死んじゃった3人は、人狼ではなかったよ。」
突然Aが口を開いた。
「僕の役職の能力なんだ。」
おれたちの顔を注意深く観察しながらそう伝える。
「お前が人狼なら、それも分かるだろうな。」
「…Cだって、人狼じゃないって証明できないよ。」
「それは今ここにいる全員に言えることだ。」
「ちょっとまって。」
険悪な空気に負けそうになりながら、会話を止めた。
視線が集まって、少し息が詰まる。
こういうの苦手。
「AとCは、じんろうじゃないよ。」
「…なぜそう言える?」
「おれはうらないし、だから。」
能力は、毎夜1人を人間か人狼か判断できるというもの。
これを持ったとき正直勝てないと思った。
こういう重要な役職は向いてない。
実際人狼を当てることができなかった。
「なるほどな…。」
Cの一言で視線はもう1人に移った。
首を振っているが多分こいつが人狼だろう。
「決まりましたかな?」
村長の言葉を聞いて、4人とも1番怪しいと思う人物を指差した。
やっぱり、残ったもう1人だ。
勝った、と思った瞬間、景色が変わった。
最初にルール説明をされたあの部屋だ。
「お疲れ。」
Bがニコニコと手を振っているのを見て、力が抜けた。
「ウィナー、人狼!!」
仮面野郎が叫んだのを聞いて、全員驚きを顔に浮かべた。
あいつ以外人狼はあり得ない、何で!?
「まさか、お前、人狼だったんだな!?」
「違ぇよ!Dは違う!!」
「2人とも落ち着いて!!」
3人が声を荒げるのを黙ってみることしかできなかった。
おれの占いが間違っていたのか…?
でも、そんなことがあり得るなら、このゲームは成り立たない。
「次のカードを配布します。」
茫然としたまま手に取ったカードには、「市民」という文字が書いてあった。




