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C-3

扉を開けると、気温が下がったのかさっきよりも冷たい風が頬を掠めていった。

雪は降り止むどころか弱くなることを知らない。

寒いからとっとと晴れてほしいものだ。


「到着したけど…ここだっけ?」


Bが写真通りの場所に行くが何も起こらない。

もしかしてと思い近づくと案の定カメラが反応した。


「B、撮るからどいて。」


オッケー!とやけに高い声で言いながらBがオレの後ろに回る。

1番光っているところをしっかり確認してシャッターを切った。

カメラから離した目に白黒の映像が流れる。おそらくここで起こったことなのだろう。

頭から布を被りそれを紐できつく固定したという何とも奇妙な格好をした男が、長い茶髪の男に背後からゆっくり近づく。

布の男の右手には鋭い刃物が握られていた。

距離が縮まり、ようやく茶髪が気づいたのは、布の男が右手を振り上げた後だった。


「っ!」


Dが目を覆ったのがわかった。大げさな動きが視界の端に見えたからだ。

誰だってこんな光景見たくはないだろう。

それなのにオレの目はいつまでたってもまぶたを降ろしてはくれなかった。

首から滴った血が髪や着物を濡らし、地面に赤い水たまりを作っていく。

茶髪が崩れ落ちた。


「何…で…。」


Bの言葉に反応したかのように、布から覗いた不気味な目がオレ達を捉えた。

視界が元に戻る。


「くるぞ!」


Dの声で我に返った。慌ててカメラを向ける。

男はなぜかBを狙っているようだ。オレに背を向けのっしりと歩いている。

シャッターを切って効くかどうか確かめる。

もがいた。これまでの敵と同じだ。

男はもがき終えると、大きく息を吸い込んで奇声を上げた。

空気をつんざくような甲高い声に、3人とも思わず耳を塞ぐ。


「くっそ…。」


10秒ほど続いた絶叫に舌打ちしながら目を開けると、Dの背後で男が刃物を振り上げていた。


「D!!」

「え、うわっ!?」


Dは避けきれず刃物を腕に受けた。

実体はないので通り抜けたが、ダメージは食らったようだ。

近くに寄って、手を貸して起こすと、ありがと、と細い声が返って来た。


「大丈夫か?」

「何とか…。」


明らかに顔色が悪い。元々色白な奴だが、今は青く見える。

冷や汗も噴き出しているのであまりよろしい状況ではないだろう。


「無茶すんなよ。」


着ていたパーカーをDの肩にかけ、Bを追っている敵に向き直った。

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