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D-2

案外時間はかからなかった。といっても30分かかったけど。


「あったよー。」

「こっちも見つけたー。」


おれは屋敷の地図、Cは儀式に関する書を見つけた。


「これも古語で書いてある…。」

「よめないね。」


おれ達だけでは、炎が関係しているということしかわからない。

こういう肝心な時にいないBはさすがだ。

KYというかなんというか。おれも人のこと言えないけど。


「先ずは合流しろってことか。」


そう言ってCが歩き出す。

おれも後に続きながら、連絡をしておこうとケータイを取り出す。

メールを打ちながら気づいたが、いつの間にか圏外になっている。

4人いた時は繋がってたけどなあ…。


「あれ、開かねえ。」


Cはというと、少し小さ目の扉についている取っ手をガチャガチャと乱暴に開けようとしている。

この扉は短い廊下に繋がっていて、ここを抜ければ変な形の大広間がある。

その先の回廊を通ればさっきの部屋へ戻れる。

ここを通らなければ戻れないのだが…。


「ダメだ…。」

「どうしようか。」


う~ん、と唸っていると横からギギと扉を開ける音が。

2人かと思って見るが、その期待は大きく裏切られた。

変なものを背負った女だと確認した途端視界が白黒になった。


「なにあれ…。」

「何でこう遭遇するかな…。」


小さくため息をつきながCはカメラを構える。

今日だけでもう7回はついてる。1年間で何回つくのか数えて教えてほしい。

シャッターを切る音が聞こえ、霊が苦しむかと思いきや、女は気にも留めず近づいてくる。

驚いてCを見ると、


「効かねえ…!」


目を見開きながらおれの手を掴んで走りだした。

うまく女の横を通る。

すれ違った時、それまでの霊とは違うことに気づいた。


「あつっ…。」


追っ手から必死で逃げているためどこを走っているかわからない。

とにかく開く扉をかたっぱしから潜って女から逃げる。

5個目の扉を開けた瞬間、視界が元に戻った。


「「はああぁ…。」」


2人して大きく息を吐く。

ここはたぶん中庭だろう。

久しぶりに外に出た気がする。


「ゆき…。」

「どおりで寒いわけだ。」


積もってはいないから歩くのには問題ないけど、おれは薄着なので寒い。

Cは長袖でうらやましい。

前の世界ではそれを気にする必要はなかったから便利だったのに。


「追って来ないな。助かったか。」

「あれ、あかない。」


戻ろうとしたが、扉が開かない。

さっきはすんなり開いたのに。

まるで進めと言っているようだ。

行きたくないな。選択肢はないけど。


「…注意しろよ。」

「うん。」


しっかりと踏みしめた土は、雪で湿っていた。

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