B-3
ここで初めて気づいたわけだけど、俺ってば弱い。
さっきからリスポーン?しまくってるし、食料が集まらない。
変な怪物に遭遇するたびに逃げまくってて、ちょっとカッコ悪いかな。
「うーん…。」
一旦ベッドに腰掛けて考えてみる。腕を組んで、眉間にしわを寄せて、ない頭をフル回転させる。普段から使わないからこういうのは慣れてないんだよね。
ううう…とか唸りながら考えるけど、やっぱり答えが出なかった。
考えてもしょうがないか、ってまた剣を作ろうと作業台を前にしたとき、
「あ。」
防具の作り方が書いてあるのを見つけた。
よくDが作業台を使ってる。あいつならもしかして、と思って隣にあるチェストを開けたら、やっぱり!
鉄で作られたヘルメット、チェストプレート、レギンス、ブーツが1セット入っていた。
Cががんばってたくさん集めてくれたから余裕があったんだろう。きっとあの3人もつけてる。
「ありがとなっ!!」
早速身に着けてもう1回チャレンジ!!
さっきよりも進める!これは良い物だ!!
敵も倒して、豚肉をいっぱい集めた。やっぱり豚しかいない。他にも羊がいるけど、羊毛しか取れない。
どこかに野菜でもないかなって周りを見渡しながら歩いてたら、1人の女の子がいた。
ちょーーーーー感激してダッシュで近寄る。
「ねえねえ!!!!」
「!」
「何て名前!!?」
その子はびっくりしながら、こう答えた。
「話さなきゃいけない。」
「え?」
少なくとも俺の質問の答えではない。
「4人で話さなきゃいけない。」
「何を?」
「本当の世界のこと。」
「どういう…」
言葉を遮るように、眩しくなった。目を開けていられなくて閉じる。
女の子の声で、この世界はどう?と聞こえた気がした。
恐る恐る目を開けると、そこには誰もいなかった。
「…。」
いつもの適当なコメントすら出てこなくて、しばらくそこに立ち尽くしていた。
話さなきゃ。
本当の世界こと、そして、この世界こと。
ここは何のための世界?
一体君は誰?
ちゃんと、3人と話そう。