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ガーディアンズ 宇宙最強の少女達  作者: 明日は五月雨
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第四十五話 蘇生

 黒い魚人間に男が襲われている? ようなので声をかけてみたが……。


「なんだギョ」


「まだ人間が隠れていたのかギョ」


 会話をする前に黒い魚人間が私達へと銃のような物を向けてきた。

 アレは武器なのか? とりあえずイヤリス大尉は守ろう。

 と思い、私の背中に隠す。

 すると、イヤリス大尉は背中越しに、あの黒い魚人間を指差した。


「あ、ああの人達は敵です、ポセイドンの部下でしゅよ!」


「ギョ! その服はまさか!?」


 黒い魚人間がイヤリス大尉を見てぎょっとする。魚だけに。

 なんて思ってクスッと笑っていると、


「ガーディアンズギョ! 死ねギョ!」


「ガーディアンズは殺すギョ!」


 黒い魚人間の武器からドロっとした緑色の液体が連続で飛び出してきた。

 うわぁ気持ち悪い色してるな。

 かすりたくもなかったので、イヤリス大尉を小脇に担いでその液体を全部かわした。


「あうあうあうあうあ〜〜〜」


 小脇で目をぐるぐる回しているイヤリス大尉に最終確認する。

 

「あの黒い魚人間、殺してもいいか?」


「は、はいい〜〜」


「よし、そうと決まれば――」


 近くにあった木にイヤリス大尉を優しく下ろす。

 そしてすぐ大地を蹴って、黒い魚人間の真正面に高速で移動した。


「「ギョ!!」」


「死ね」


 ボッ。


 まず一匹目の黒い魚人間を殴り消した。


「ギョ〜〜!! 兄ギョの体が消え――」


「お前もだ」


 ボッ。


 二匹目の魚人間も殴り消す。


「終わったか」


 動きを止めると同時に、バラバラと残った手足が地面に落ちた。

 

「あ、ありが……とう」


 倒れているぼろぼろの男が声をかけてきた。

 とても弱っていて今にも死にそうだ。


「大丈夫か?」


「いや……大丈夫……じゃ……ない」


「……そうか」


 男の呼吸が話すごとにどんどん弱くなっていく。もう長くはないのだろう。

 助けたいが、私には癒す術はない。


「初対面……で……悪い……が……一つ……頼み事を……して……いい……か」


「ああ、言ってみろ」


「囚われて……いる……俺の……妹を……助け………………」


 話している途中に全身から力が抜け、男の呼吸が止まった。

 目は開いているが、もうその目には光はない。


「……死んだ、か」


 出会ったばかりの人間に対して悲しみはないが、せめて最後の願いは聞き入れてやる。だから――。


「ゆっくり眠れ」


 開いている男の(まぶた)を優しく閉じた。

 そして地面を殴って穴を掘り、そこに男の体を入れた。


「じゃあな」


 男の体に土をかけていく。

 すると、木に寝そべって休んでいたイヤリス大尉が私を見て、あわあわしながら走ってきた。


「ま、ままま待ってくだしゃい!!」


「どうした」


「あ、あの、ま、まだですから」


「まだ?」


「え、えーと、その……」


 目を瞑り、一生懸命って感じでイヤリス大尉が男に手をかざす。

 

「『ヘヴン・ゲート』」


 イヤリス大尉の体が、星空のようにキラキラ輝いた。

 と、同時に一筋の光が天から降りてきて、死んだ男へと降り注ぐ。


「これは……」

 

 男に降り注いでいた光は10秒程で消えた。

 同じくイヤリス大尉の体からキラキラが消える。


「ふぅ。も、もう安心です」


「イヤリス大尉、今何をした」


「そ、そそ、蘇生です」


「蘇生?」


「う……」


 死んだはずの男から声が出る。空耳だろうか。

 そう思っていたが「すーすー」と男から呼吸音が聞こえてきた。そして――。


「!? お、俺は死んだはずじゃ……」

 

 突然目を開け、男の上半身が起き上がる。


サッカー日本は一勝一敗

次のスペイン戦頑張れ(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾

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