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セッションという素晴らしい映画について

作者: マエストロ

映画を見て感動したので一気に書き上げた。文章の拙さはこのためと思ってもらいたい。

今日セッションという映画を見た。感動したのでここに紹介する。

(あらすじ)

音楽院生でドラムマンの主人公とスパルタ教授の物語。教授は完璧に異常な執念を燃やし、徹底的に楽団員達をしごく本物のスパルタ。但し腕も本物で門下から何人もスターを輩出している。主人公は彼の楽団に入れられ少量のアメと常にあるムチでしごかれる。家族には評価されず、彼女とも教授の指導の厳しさがもとで別れ、教授のムチはますます激しくなり、と孤独を深め心身ともにボロボロにしながらドラムを極めてゆく。その成果がクライマックスで爆発する。

(素晴らしさ)

カメラワークは昔のディズニーみたいだった。基本的に客観性が強く、主人公以外に肉薄することはクライマックス直前までなかった。そのためクライマックスが圧倒的に際立っていたと思う。

この作品はクライマックスのためにあったと思う。私は音の出ない媒体で音楽を表現することに最も価値があると考えていたが、音が出、動く映画ならではの演出が斬新で最高だった。勿論最も感動したのは演奏だったがライターとして私はあまりに未熟だし実際に聞いて欲しいのでここには書かない。また、クライマックスは二人と作品の表現の爆発という”結果”なので、テーマを読むには序盤から姿勢を正して見るべきだろう。

完璧はとても美しいと思った。

それから、ここまで書いたことに関係ないがエンディングも良かった。

(悲しかったこと)

作品の欠点を書こうというのではない。世界の悲しさについて書く。

私は二人の兄弟と家のテレビで見たが彼らはエンディングが始まるやスマホをいじりはじめた。創作に対する敬意(真剣に向き合う心構え)の著しい欠如に腹から何かこみ上げたが、敬意なんて考え方はエゴで押し付けがましいと思って口に出すのは止めた。だが悲しかった。

その後ふと評価が気になり「セッション 映画」と検索してみると検索候補に「酷い」「最低」「パワハラ」などと出てきた。これは文字通りの意味で倫理観がぶっ飛んでいる映画なのにそういった薄っぺらいラベリングをするのは全く無意義だ、完璧を求める恐ろしい執念と完璧の美しさを評価しろ、とまたもエゴが反応しまった。しかしアヴィニョンの娘を見て美しさをそこに認められる人は人口の1割もいないだろう。そう諦念を得ても悲しかった。

大衆迎合主義と商業主義とこれほど激しく憎んだことはない。それらが人々に上辺のみを見るよう仕向け真に魂が込められた創作の美しさを見誤らせたと考えるからだ。読者には真剣な創作に対する敬意を失わないで欲しいと、エゴでも願う。

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― 新着の感想 ―
[一言] 私はその映画まだ見てないのですが、いつも作品を読ませて頂いている作者さんが、一年ほど前にやはりエッセイを書かれていました。 https://ncode.syosetu.com/n5530gx…
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