表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/11

プロローグ3

その瞬間、空気が爆ぜた。


詠唱が飛び交い、陣が展開され、精霊が呼び出される。


一拍の遅れもなく、戦いは始まった。


「獄炎弾!」

「呪視転写!」

「ウィンドブラスト!」


魔術、呪術、精霊術。


三つの力が入り乱れ、アリーナは一瞬で戦場へと変わる。


開始から数秒。

すでに数人が吹き飛ばされ、脱落していた。


「速い! 速いです! 開始直後から激しい攻防が繰り広げられています!」


実況の声が響く中、観客席は熱狂に包まれる。


「やっぱり上位陣は動きが違う!」


飛鳥イオナが無数の炎弾を放ち、楔マコトが影から人形を生み出し、天音カズサが精霊を従えて戦場を駆ける。


誰もが、勝ち残るために動いていた。


そして、この三名のうちの誰かが勝者になるだろうと、誰もが予想した。


だが、


「……え?」


実況席のナナが、思わず声を漏らす。


アリーナ中央付近。


天城シオンは、ただ立っていた。


何もしていない。

構えも取らず。

ただ、ぼんやりと周囲を見ているだけ。


「え、ちょっと待ってください!? 動きません! 全く動きません!」


「……」


ユキノは黙って、その様子を見ていた。


「やる気がないのか、それとも──」


次の瞬間。


シオンのすぐ横を、獄炎弾が通過した。


轟音とともに地面が抉れる。


だが、シオンは避けていない。


それでも、当たっていなかった。


「……は?」


「今の……」


ユキノが、わずかに目を細める。


「避けてないのに、当たってない?」


シオンへ攻撃が当たった───その瞬間は、確かにその場にいた全員が目の当たりにした。


誰もがそう確信した。


だが、次の瞬間。


そこに、シオンはいなかった。


「……は?」


誰かの間抜けな声が漏れる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ