王立マギアルス学園12
「結局、僕はどうなるんですか」
適正は無い。
運動も出来ない。
このまま決まらなければ、あの時の恐怖が日常になる。
家から出るだけで命を狙われ、逃げ惑う事すらままならない日常に。
悪い事を考え、意図せず呼吸が早くなる。
不安が渦巻きながら、慈悲を乞うように学園長に目を合わせる。
「そうだねー。どれにも適性を持たいない子は実例が無い訳だし、ファントムが見えてる以上、あちらから寄ってくるだろうし」
様々な考えが出され、不安が加速する。
「ユキナ先生、君の意見を聞こうか」
「私は───────彼に戦う術を身につけて欲しいです」
真剣な顔持ちで答える。
現実は理想とは異なり、不可能を突きつけられる。
だが、
「わかったよ。じゃあ、入学を受理しよう」
学園長はあっさりと、入学許可証に実印を押印した。
「良いのですか?」
「良いも悪いも、ユキナちゃんがそうしたいのなら、すればいい。僕としても、助けれる可能性があるのなら、力になりたいとは思うからさ。たまには、人の情に流されてみるのも面白いと思ってね」
「ありがとうございます」
学園長にユキナは深々と、頭を下げ、シオンもそれに合わせて頭を下げる。
「どうする? 適正がない以上現状何処にも所属はできないけど」
「少しの間は、私が個人的に教えます」
「それはあれかな? 夜のエロエロな指導を────」
次の瞬間ガンッと、重い音が部屋を駆け巡る。
瞬きし、目を開いた時には、ユキナが剣で学園長の頭を押さえつけていた。
教卓は砕け散り、破片のみが散乱する。




