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王立マギアルス学園9
「あ、あの……これは?」
カンナはシオンへ手を差し出す。
「よろしくー」
「あ、うん」
戸惑いながらも、その手を握る。
するとカンナは手を引き、体を密着させる。
「君、なんでいるの? 魔力も呪力も霊力も何にも感じないよ」
静かに囁く。
「こらこらこらこらぁ!」
と、声を荒げながら、ユキナは二人を引き離した。
「あははは! じゃ、また授業で!」
「こら! 話はまだ終わってませーん!」
だが、その言葉よりも先にカンナは走り去っていった。
そして、嵐のように辺りの反応を置き去りにしていった。
「後でしっかり、お話をさせて頂きますからね」
隣にいても、ユキナの静かな怒りをひしひしと感じる。
「何が何だかわからないんだけど」
「理解しなくていい事です」
◇
あれから至る所を案内され、そして現在、学園長室で入学書類を書かされていた。
大きなデスクに座る赤髪の男性。
見た目は、20代前半。
片眼鏡をし、ニコニコと気さくな笑みを浮かべている。
「ほんとはこんな特例無いんだけどねぇ。他の誰でもない魔導騎士からの直々の頼みだからねぇ」




