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王立マギアルス学園7
シオンからの言葉に驚き思わず、手を引く。
「ご、ごめんね。じゃあ、うん。着いてきて」
少し表情を曇らせながら、ユキナは言葉を並べる。
その顔を見て、シオンは少し後悔した。
「ユキ姉、ごめんなさい」
シオンはすぐに謝った。
ただ一つ、言い訳もしなかった。
見たくない。
自分のせいで誰かを悲しませたくない。
ユキナの後ろを黙ってついて行く。
歩いていくうちに段々と、女子が増えて行く。
すれ違う度に視線が向けられる。
だが、その視線はシオン自身ではなく、ユキナに向けられているものである。
その視線は、高嶺の花を見るような憧れに近いものを感じる。
「あ、ユキナ先生!」
一人の少女が声を高らかにあげ、ユキナに駆け寄る。
黒い髪に青のメッシュが入ったポニーテールの少女。
「おはようございます。カンナさん」
「おはようございまーす! 男の子連れて、デートですか?」
「い、いえ、彼は本校に入学される生徒です」
「デートじゃないんですねー。先生の趣味かと」
カンナは、半目を作りながら残念そうにする。
「私をなんだと思ってるんですか!?」
「欲求不満で自室に男の子を連れ込んでエッチなことを────」
「してません!」




