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何者にもなれるのか?

9



レックスさんに200本分のB+ポーションを買い取ってもらい、ホクホク。

ありがとうございます。

いい稼ぎです。


そして図書館的な場所があるかを聞くと、一応ギルドに街に関することや魔法や薬学てきな本はあるということでお借りして読むことにした。



魔法使えるならそれで生活できるだろう?という感じだったし、1回ちゃんと調べなきゃな〜っていう。

で、読んだけど、うーん?ていう。

魔力は人によって多さが違うのはなんとなくわかった。

魔法は基本、属性のようなものがあって、そのタイプしか使えないのが普通だよねーっていう書き方。

だから属性適応が低いと魔力が多くても魔法は使えない…。

街の人達は魔石などを利用することによって、誰でも日常生活は少し楽にできる、という状態。

ただ水道のようなものは無いし、電気も日本のようにスイッチでっていうものではない。

だから井戸や川から水はくまないといけないし、ロウソクのようなものか、ひかる魔石に魔力を入れて少し使う、という感じ。


で、わたし、風も雷?電気?も使ってるし…?水もできたな?

ふーん???

風と電気は同系統?とかある?

じゃあ火は?…えーと、人差し指にライターぐらいをイメージして…いや、マッチにしよ…ライターたまにすごいファイヤー!するやつあるからね、マッチ…。



「あ、できるー」



んじゃあ、あと?光?あ、あの聖人とかいうおっさんのやつか。

うーん?闇?えーと…呪いとか状態異常にさせるやつかぁ…。

てことはやっぱり光は傷を治すとかがあるから、ポーションと役割被ってんのね。

ふーむ…。いやまてまて、わたし光でおばけ倒したな?てことは使えてるやないかーい。

え、じゃあ闇…の、攻撃…ってなに…?

もう脳内にブラックホールしかイメージできない…!

吸い込まれてしまう!


…試すのやめておこう。


属性を調べるのはどうやるんだろうかと思いつつ、そもそもこの世界の人間では無いのだから…

この世界の理にハマらなくても仕方ないね。



あ、そうだ。

薬草採取の依頼をかけられるのか聞くの忘れてたなぁ。

机に置かれたベル。

これ、用があったら鳴らしてくださいね!と本を読むため気を利かして部屋から退出したレックスさんが置いていったんだけど、どこの貴族…?みたいな、あの手に持って呼び出すやつなの。

ちりんって鳴らしたら執事とか来そうなやつ。

意を決して…


チリン…



「はい!お呼びですかー?」


「はや!レックスさんすばやいですねー」


「狼人なんで!」



それもそっかー。耳も良いのだろうなぁ、とっても。

いや、よすぎるのもしんどいか…?

とりあえず本はありがとうございました。と、あとで本棚に返却することを伝え、薬草採取の件。


可能です、ということ。

行商の人に売るのなくなりません?てきいたら、それは心配ないと言われた。

なぜなら、薬草ではなく、このポーションを売ればいいと。

そこら辺は行商人が考えることなので気にしなくていいと思います、と言われたのでありがたく依頼をかけることに。

ぶっちゃけ、薬草あればあるほど作れてしまうので、お金持ちになれてしまうね!

そこでついでに普通の薬草と、魔力回復ポーションの薬草もお願いすることにした。

あるのか?ていうと、そこら辺に生えてるのでーと。

わたし見つけてないな?と思ったけど、日陰を好むとのこと。

コケとかの仲間なのかな?じめじめひんやり大好きみたいな。

これも美味しくない…と、すんごい顔してたので改良出来たらいいな。


さて、とりあえず帰って、ちょっと実験しよう。





「ただーいまー」


っと、帰宅して、何をするのかと言うと、ポーション使ってお菓子作ったら効果はどうなるんですか!?ていう。

抹茶練りこんだクッキーとかあるから、ポーション練りこんだらどうなる?という純粋な疑問。

色、似てるやん?

パンも実験したいけど…素人だから…。

ほら、こねたりの加減がわからないのよね…。


……いやまてよ?ホームベーカリーというものが売ってるじゃない!!

後で調べよー、



さて、とりあえず簡単お菓子作りに挑戦だ!

というわけで、買ったけど食べなかったホットケーキミックスとバターや砂糖。で、牛乳の代わりにポーション。

大丈夫、ホットケーキミックスの賞味期限は切れてない。

今回はB+で!あ、予熱。

はい、粉入れてー、バター砂糖いれてー、ポーションいれてー、混ぜてー、カップケーキの型に半分くらいいれて、予熱完了したオーブンに入れて、はい!

えーと?170度で…20分…か?生焼けだったら追加しよう。


待ってる間にホームベーカリー検索検索ぅ!

ええと、ホームベーカリーっていれて、はいぽちっとな…わぁおピンキリすぎてわからない。

こんなに種類あるの!知らなかった〜。

すご、生食パン作れるの?うわー、買ったらいい値段するよね、あれ。

美味しいけど。あれ1斤一瞬じゃない?うっま…てなってる間になくなるよね。

…なんか…ホームベーカリー今は使いこなせる気がしない…。

保留!!持て余しそう!


パンは買ってマジックバッグにいれておこう。

そうしよう。


あとちょっとで焼き上がりそうなので、焼きあがったら取り出してから冷ましてるあいだにお風呂行こう。

今日は湯船に浸かっちゃう。

そしてそれを魔力水にしたら全身つるつるお肌。

最高。に、なる予定!

いざ浴室!





はい湯上り!

タマゴ肌!!

いやー、すごい。温泉行った後みたい。

むしろこれはわたしの肌ですか?

キラキラして見えるわー…

アイスコーヒーいれて、いい感じに冷めたカップケーキで一息。

スマホによると…?


『カップケーキ 疲労回復効果あり』


そーなるのかー!

いやでもこれいいね。

味も…よき。うんうん、別に苦味ないし。おいしい。

はい、カバンに収納。

今日はここまでにして、明日だなー。

なんか24時間以上の活動でさすがに疲れたな…。

歯を磨いて!布団にダイブ!

ああー、おふとんだいすき。

もう…まぶたが…







「は!…あかる…え?あさ?」


いま瞬きしただけと思ったら朝でした。

うわー…なんか久しぶりに寝落ちた!という気分。

びっくり。

休みでよかったぁ…。

あぁ、でも疲労回復効果付きカップケーキが効いてるのか、体だるいとかはないなぁ。

すごい。滋養強壮かな?

仕事の日に試すとわかるかな…特に週の後半ね


さて、プランターにお水をあげた方がいいかなー…?

なんだろう、成長も勿論だけど、再生してないかい?薬草取り放題やん。

すっごいな?

そして横のトマト、そんな急に伸びる?え?普通こんなすぐにょきっとする?え?

まぁ葉っぱもつやっつやきらっきら



「…魔力水、よねぇ」



思い当たる節なんてそれしかない。

もしかしたらわたしのプチトマトに対する知識の低さがあって、トマト伸びるよー!?ていうのが通常なのかもしれないけれども!

相当早く収穫まで進みそうだなぁ。

うーん…まだトマトは水いらないかな?

しばらくは土が乾いたらでいいみたいだし、薬草だけ採取してポーションにしておこう。


で、ピグモウとカウカウのお肉を同量用意致しまして。

いざ!

ダダダダダダダと包丁でミンチにしてやる!

合い挽き肉にしてやんよ!

って頑張ってるけどこれはめんどくさい。

そもそもそんな体力がない。

これ、薬草粉砕の要領で…ボウルに適当なサイズに切ったお肉入れて、ラップをして。

かまいたち!という名のフードプロセッサー!


ああー、いい感じ!

よきかな!うんうん、生活の質あがるわー。

これにパン粉に牛乳…うーん、スパイス…マジックソルトでいいや。

こねて、ちょっと寝かします。


そのあいだに、パンを買いに行きましょう。

ホットドッグ用のパンとかでいいから…スーパー…ええと、あった早く開いてるとこ。徒歩15分…。

朝からいい運動だぜ!

行きましょう!

ついでにレタスとかも買いましょう!トマトも!

あればバンズも!




いま?スーパーの帰りなんだけどさ、どうした?ていう荷物。

けどパンだからそんな劇的に重たくはない。が、何朝からそんなに買ったんですか?みたいな視線が痛い。

なんか、そんな見る?え?

なんか業者ほどではなく、お店ほどでもなく、でも家庭より多く。

玄関閉めたら全てをマジックバッグにぽーい。

本当にマジックバッグを日常使いしたい。


そして寝かしたタネを、ハンバーグとミニサイズに成型して、焼く!

あー、いい音。ジュワワワワワって、食欲そそる音だわ。


で、焼けたら半分はそのまま。

残り半分には照り焼きのたれを絡ませて、完成です。

朝食用に、バンズ、レタス、パテ、トマト、バンズ!


ハンバーガー!!

飯テロだぁー!!

いつものようにぽいっと、SNSにアップして、ひとり暮らしで恥じらう必要なんてどこにもない。



「いただきまーす」



大口でかぶりつけ!

うっま!肉汁すごー!おいしー!

ああー、こんだけ肉汁あるとスライス玉ねぎもいいなー。

ハワイっぽく焼いたパイナップル合わせても結構美味しいよね。

夢広がる。おいしいは正義。




さて、食べ終わったら残りをハンバーガーにしまーす。

包み紙ないからクッキングシートで包んでテープで止めてからマジックバッグにぽい。

照り焼きバーガーも同じように。

コッペパンは…とりあえずそのままにしておこうかな。

つくねは串に刺してからタッパーにいれてしまっておこう。


じゃあ依頼の薬草どれほど集まったかわからないけど、ギルドに向かいましょうかねー。





開けたらハローピグモウ。

びっくりした。なんでって、目の前にピグモウのおしりだからね。

しっぽくるんってなってる。けど、牛みたいにしっぽの先ふさふさだ。

扉を閉めて、ちょっと距離を取って、かまいたち!

またお肉をゲットしてしまった…おいしいです!


さてさて、向かいましょー…って、なんか城壁…城ではないな、なんていうの?街の壁の近くにひょろっとした小柄な…あれは子どもだろうか、大人だろうか…。いやほら多種族いると判断難しい。

なんか採取してる?

なにがあるんだろ?

ちょっと近づいてみたら、ぐぅぅー…ていう音が…

この音、は…



「ね、おなかすいてる?」


「う…」



ぺたりと座り込んだその人は、話を聞くと街に住んでる子どもで、現在薬草採取のためにここで作業をしていたよう。

でも子ども?とおもって、理由を聞いたらお母さんが体調が悪いらしい。

でも聖人はお金もってこないと治さないっていうから頑張ってお金稼ぐために薬草採取していたと。

あー…。うーん…。

葛藤。とても葛藤。ここで手を差し伸べていいのかどうかよ。

かといって、さいですかーほなさいなら!なんてできるわけが無い。



「そっかー。わたしアキっていうの。名前なんて言うの?」


「トキ」


「おや?似てるね、名前。ええと、何歳?」


「9歳」


「よし、じゃあとりあえず…これ食べようか」



ボリュームあるかなー、とおもいつつ、9歳ってどんぐらい食べてたかとか覚えてないし…ハンバーガーをひとつ。

いや9歳にしてはひょろひょろしてる。

栄養足りてないよね?みたいな。

あ、お腹壊すかなー…。

わー、目がキラキラしてる。そうだよねぇお腹すいてたら全てがご馳走だよねぇ。

はいどうぞと食べやすくして渡したら、ガツガツ食べてる。

ナイス食べっぷり!!



「お母さんには別のものあるから、食べちゃっていいからね」


「いい匂いの元は薬師殿か」


「あ、匂いました?」



休憩になったらしい門番さんが笑いながら現れ、そりゃあもういい匂いがしてお腹が鳴ると言われた。

じゃあどうぞ、とひとつ渡すと、代金は…というので、今度魔力回復ポーションの試作するから実験台になってと笑っておいた。

そういうことなら大歓迎だな、ということで交渉成立!



「トキ坊、ゆっくり食べろよ」


「ん、うまいよ!おれこんなうまいのはじめてだ!すげぇ元気になる!」



元気になる????

ちょっとひっかかりますねその発言。

ハンバーガー…ポーションつかってないよ??

単純にエネルギーになるわー!とかかな?


『ハンバーガー とてもおいしい。一時的に体力アップ』


思わずスマホをちらりとみたら

…なんだって?

なになに?一時的に体力アップだって?

なんてバフ機能。いつのまにそんなものがついてたんだい?

ただのお食事だろう?おうおう?



「ああ確かにすごいな、この食べ物」


「…いいお肉つかってますしねー」



考えることをとりあえず一旦放棄しようか。

ガツガツたべて、ぐびぐびお水を飲んでるトキ君に、デザートのカップケーキ。

ふわふわであまくてうまい!!とニコニコ。

あぁー、かわいい。

素直な子ども可愛いです。


さて、ここから先にトキ君のお家に向かってポーション飲んでもらうべきかな〜。

ポーションでどこまで回復するのかなーっていうかそもそも回復するのかな?

ポーション渡してバイバイもありか…?いやでも子ども…

あ、ていうかあれだな?わたしは聖人にもなれるのか?の検証をしようじゃないか!



「よし、トキ君、お家まで案内して〜」


「いえ?」


「で、門番さん、まだ休憩時間あります?わたしの検証にお付き合いいただけると助かります」


「ふむ、それなら待っててくれ。しばらく抜けることを伝えてくる。」



さて、薬師で魔法で戦闘もして、はたして聖人にもなれるのか?


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