表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/21

土曜日


おはようございます。朝ですね。

外は…雲が多めかなー…?と、天気予報を確認しながら洗濯機をぽち。

水を1杯飲んで、ぐぐっと背筋を伸ばす。

はー、最近肩こり…が…?

おやぁ?ちょっと肩こり楽になってる、ような?

それとも凝りすぎて感覚麻痺ったのかしら…?


とりあえずプランター買うのは1つで必要に応じて追加で買おうかな。

土もそのプランターに入るだけでいいや。重たいし。

あのカバン使いたいけど…きっといろいろ大変なことになるからやめておこうそうしよう。

あとは…できたらキャップが欲しいなぁ。

向こうの世界で過ごすときに太陽光キラッキラで眩しいったらもう。

サングラスも考えたけど、とりあえず帽子が良いかなぁって…。

日傘は手が塞がるから論外だな…。

んで、家にないからスコップも買わないと。

薬草根っこごと採取したいからね!




よしよし、シンブルな黒のキャップがあったので、それも手に入れたことですし、買い物はこんくらいで、帰ったら薬草を根っこごと採取して埋めて魔力水あげてみよう。

ホームセンターにある帽子、農家です!みたいな麦わら帽子にスカーフみたいなのついてるやつも日焼けしないという点では魅力的なんだけどね。

とりあえず薬草はプランターで経過観察だな、と帰宅して早速プランターに買ってきた土を半分ほどガサガサといれて。

それからスコップを持って、いざノーラの世界。

キャップ忘れずにね!

すぐ近くにある薬草の周りをサクサク掘って、テコの原理で…よし、根っこも取れた。

土は…うん、水で洗い流して…カバンにぽい。

こういうとき地味に魔法便利。水の玉作ってそこで根っこジャバジャバすれば、はいきれい。



「ただいまっとね」



ただいまマイホーム。そのままベランダに出て、カバンから薬草を取り出して、等間隔に…追加で土を…あー、土の匂いだ〜なんかすっごく久しぶりな感じする、この匂い。それから、ここで魔力水。

空きペットボトルにいれた水道水に魔力を通して、それをダバダバ〜っと。

なんか忘れたと思ったらジョウロだな…。

今度買わなきゃ。

雑にダバダバ水あげたけど…、おお、なんか輝いてるね…?

やっぱり水がキラキラしてるからかな?

記録のため写真を撮って、太陽がよく当たる場所に設置。

なんかすっごくキラキラの元気な葉っぱです!みたいな写真撮れたわー。

水は…毎日…?土の表面みながら考えるか。


土仕事をした手を洗って、ふと洗面台の鏡を確認。



「ん…んん?」



よく寝たからか、目の下のくま?くすみ?がなくなってるような…?

やっぱり睡眠大事だよね、うんうん。

肩の痛みも楽になってるし。

あとまつげ美容液の効果かちょっとまつ毛伸びたかなー?と鏡で顔をチェック。

中肉中背飛び抜けた美人ではないしモデル体型でもない見た目だけど…チェックするよね。

ちょっとだけ…肩凝り楽だからなのか、肩のもりっと感が減った…かな?

せめてこれ以上は体重増やしたくない。というか、体重も勿論だけどダルダルんの体にはなりたくないなぁ…。

顔の皮膚も垂れないで…と、常々思ってる。

笑いジワは大歓迎だけど!


魔力水で洗顔したら毛穴ちゅるちゅるになるとかないかな…、よし試そう。

残したくはないがビフォーアフターのために自撮り。

何この囚人感あふれる写真。口角あげる練習しよう。

からの洗顔。

お水以外はいつもと同じ。

飲んだ時も変化なかったし、水は水だな。なんだろう、よく言う柔らかい感じ?は、してるような?

さてどんなもんか?と鏡を見て…



「ほぉー…」



なんか…素人目に見てもトーンアップしておるな…?

わたしったら色白に拍車がかかったわ…!

しかもつっぱらない…。


…たぶん魔力こんな使い方する人おらんでしょうね!

ははは!


いい効果を発見してしまった。

自己満足とはいえ肌が綺麗になるのは嬉しいね。

念の為自撮りをして2枚を並べて見ると、やっぱり明るくなったように見える。すごい。

これ魔力水をスプレーにいれて、会社で乾燥防止にたまにプシュッとしたらいいのでは…?

出勤したら試そう。




さて、気を取り直して。

ポーション売りに行こう。

C+がひとつ300レンだったから、20本全部で6000レンになるはずだし、それができたらノーラの世界のポーションの種類とかいろいろ調べたいんだよな〜。

と、慣れたようにクローゼットの向こうへ。



お、いらっしゃいますねピグモウさん。ありがとうございます。ごちになります。

昨日ゴーストを倒した時のようにかまいたちを上空待機…できた!!

これ、一緒に光る弾丸も…できるじゃーん。

わたしすっごいのでは?

とりあえず弾丸は消して、かまいたちで。

かまいたちがシュパッと通って消えたピグモウの向こう側。

豚サイズの牛。お!?とおもったらこちらをみて、立った。

牛が、二足歩行。心なしかマッチョ。

そうきたかー…歩くって二足歩行かー。

お?四足歩行に戻る…?かとおもいきや、いや待ってその姿勢あれですね、体育で習ったよ、クラウチングスタートですね。



「まさかの…まさかだ!!!かまいたちぃぃ!!!」



どこからともなくパァン!とレース開始のピストルが聞こえてきそうな素晴らしいスタートで近寄ってきた二足歩行の牛にとりあえずかまいたち。

奇跡的に急所を狙えたのか消えたのでカバンに入った模様。

ブー!とスマートウォッチが心拍数上昇をお知らせしてきたことで、はぁー…と口からため息がでた。


いままでこちらに攻撃してくるモンスターがいなかったので油断してたけど、そりゃ普通にいるよね。

生きるか死ぬかなんだから当たり前だ。

これ1匹でよかった〜としみじみ思いながらスマホを確認すると、カウカウとなっていた。牛だな。

これは皮と塊肉3つになったので、お肉はモンスターの大きさで判断されてるのかな?

モンスターなんだし、たぶん知恵があるタイプとかでてきたら考えていかないと…。

あとやばくなったら仲間呼ぶとかいそう。

近接とか無理だけど、自衛のための何かが必要だな。

近寄られたら確実に弱いもの。

強めの静電気みたいなの出すとかかなぁ。

音と電気のバチッとで距離は取れそうだよねぇ…。

あれだな…電気ネズミ…

きっと美味しいだろう肉をゲットするには考えないとなー、なんて街に近づいていくとなにやら慌ただしい。

お?また怪我人とかいる感じ?とキョロキョロしているとガシッと肩を掴まれて反射で声が出た。



「ひっ!!!!」


「いってぇ!!!」



静電気を考えてたせいで驚きでバチッとしてしまった。

振り返ると門番。

なんだなんだとほかの門番も集まるし静電気くらった人はこっちをみて何したんだよという顔をしている。

いやほんとごめんて。



「あー…すみません、考え事してて。大丈夫ですか?」


「お、おお…いやこちらこそ急に掴んで済まなかった。あんたを探してたんだ。」


「あ、へぇ?」



なんで?

どうやらポーションの代金を支払えていないから、ということらしい。

あ〜…そそくさと帰ったからなぁ、あの時…。

あの場で、この門番さんが後で支払わせると約束したからと預かってるらしい。



「これ、あの時のポーションの値段800レンだ。あの時の4人から回収したものだ。」


「あ、はい」


「それで、」



と、言葉を続けず、あ〜…ちょっとこっちへ、と連れてかれたのは門番の人の休憩場所かな?というところ。

やらかした系か!?

逃げる準備がいりますか?ホームと叫んだらいけるか?



「あのポーション、どこで買ったのか教えてもらえるだろうか」


「えー…と、なぜでしょう?」



上手く切り抜けないといけない…失敗が許されないストーリー選択ゲームのようだ!!

仕事でもこんな頭フル回転で言葉選ぶことないでしょってぐらい考えてる。

帽子をかぶったままだけど、表情もがんばれポーカーフェイス!!



「あのポーションを飲んだやつが、あの時うっすら意識があったらしいんだが、その、飲みやすかったと」


「は、…はぁ…」


「ポーションは苦くて飲むのが修行かと言われるぐらいだからな、飲みやすかったと言われて、気になってたんだ。あの場で効果を見た感じ正しいポーションなのは判明しているからな、それで飲みやすいとなれば興味はあるというものだ。」



なる、ほどぉ?

確かに『味は苦め』って書いてたけど、修行と言われる苦さって…罰ゲームかよ…。

良薬口に苦しだとしても…。

あ、だからみんなポーション飲ませようとしなかったとか?



「正直ポーション吐き出すと思ったら、普通に飲んだものだからみんな驚いてたんだ。ほら、あの苦さはな…」



味を思い出したのか、いいーって顔してる。

そんなに苦いの…。

確かあの時のポーションはBのスポドリ風のやつだったな。


さて、ここで作りましたと言うべきか…

いやでも生産ギルドでポーション作れることは話してしまってるし…

どの道バレるのは時間の問題というやつでは…?



「あー…たしかに、持ってます。作ったので。」


「なんだ、薬師なのか」



その意外だな、みたいな反応。

見た目か?こんな薬師いないってか?白衣着るか?

他の人が分からないけども。



「えーと…これなんですが、わたしも改良したところで飲んだことないので、半分こして飲んでみましょうか」



取り出したポーションBの味よしバージョン。

ほう?とじーっと見ているのでとりあえず手渡してみる。



「改良した?」


「まぁ、ほら、飲みやすい方がいいじゃないですか。あのとき、本当は通常のものを渡したつもりだったんですけど、間違ったみたいで。」



見た目に違いはないからね、というと。

ふむ、と。

コップを差し出されたので、半分ほどいれて、残りを私がそのまま口をつける。

うん、ザラザラしてるぅ…

まさに溶け残った青汁のようだわ…。

味はスポドリ風にはなってるからまぁ飲める。ただ舌触りがなぁ、慣れるの?これ。

これさらに改良しないと、緊急時にぐびっと飲めなくない?気にしすぎ?



「…っ」


「あ、ザラザラしますよね」


「…っすごい!!苦くないぞー!!!!」



急にでかい声出して立ち上がるから、またもやなんだなんだと門番が集まってくる。

さすが街を守る人達、声がでかい。耳が痛い。



「これはいい!」


「あ、はい」


「素晴らしい!!」


「どうも」


「ぜひギルドに卸してくれ!!」



…これは、ちょっと、いやかなり暑苦しいが、ギルドにポーション卸したら確実に買う人がいるので結果オーライ的なものでは…!

じゃあ、と生産ギルドに向かおうとすると、素晴らしい笑顔で見送られた。



「この街はあなたを歓迎する!!」



とまで言われた。

ポーション改良とか、誰もしなかったのだろうか…。

いや、まてよ…?

わたしのポーションの作り方が通常とは違う説ある?

この世界楽しむためのイージーモードな可能性…。

…生産ギルドで確認しよっかな★



「こんにち、」


「お待ちしておりました!!」



食い気味に現れた前回対応してくれたイヌ科っぽい人。

おぉう、しっぽが高速でブンブン。音してる。

当たったら痛そうだな?ていうくらい揺れてる。

ていうかでかいなこの人。…ひと?かな。

毛がふわっふわだからなのか…こう、でかい。

濡れたら貧相になるのかしら…。



「この度は街の若輩者のためにポーション使用頂きありがとうございます!コタニさま!!!」


「え、あ、いや…大丈夫です。ほっとけなかっただけなので」


「はっ!こんな入口で大変失礼いたしました!こちらへ!」



まだしっぽが高速で揺れてるけども、キリッとした顔で案内されたのは、完全なる個室。

おんやぁ…急な待遇の変化ですよ。

あの勢いといい、なんかすごいぞぉ…。

すぐ戻ります!とすごい勢いで出ていったので、大人しくソファに腰掛ける。

…あ、一応帽子をとっておこう。


なんか大事になってきた気がするけど、大丈夫かなぁ…。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ