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Material Generation  作者: 深村美奈緒
第1章『〈神龍〉機動』
8/8

〜Mission07:『〈神龍〉起動』③〜

 コウヤが〈神龍〉の起動試験をしている時を同じくして、太平洋洋上に浮かぶ〈メナス〉戦艦では補給を終え、先日ムルゥから『手緩い』と指摘されたアーシェが出撃の準備を進めていた。

 

 『お忙しいところ失礼します。アーシェ今回はどこを攻めるおつもりですか?』

 何もなかった宙に通信モニターが表示され、女性の〈メナス〉シィネが映し出される。


 「シィネか。今回の攻撃目標も極東にある地球人(アルス人)が”日本”と呼ぶ島国だ。そこにある敵基地を襲撃する」

 シィネの問いにアーシェが、攻撃目標が関東支部だと答える。


 『そうですか。あの島国は2周期前の襲撃時、地球人の新兵器と思われるの〈M.M〉(マギリアル・マシーネ)が確認されていますが……』

 シィネが2年前の襲撃時に対峙した〈龍〉のアーキタイプの事を引き合いに出す。


 「分かっている。だから今回の敵基地襲撃は偵察も兼ねている。攻め落とせるのならば其れは其れでよし……」

 アーシェがシィネの言葉に目的が襲撃だけではないことを答える。


 『私も一緒に出撃しましょうか?』

 フードを目深に被っており表情は確認できないが、〈龍〉を不安視しているシィネが襲撃同行を申し出る。


 「大丈夫だ。万が一があれば俺の〈セディリウス〉を出す」

 アーシェがシィネの申し出を断り、何かあれば自分で出撃すると言い返す。


 『〈セディリウス〉……、〈レヴィーサ〉を出さずとも私の〈ベレフェゴ〉で……』

 「諄いぞシィネ。俺は大丈夫だと言った」

 食い下がるシィネの言葉をアーシェが途中で遮る。


 〈セディリウス〉、〈メナス〉の幹部クラスに与えられた〈M.M〉であり、その性能は〈ゾルダート〉や〈ビオロギヌス〉を遥かに凌ぎ、〈E.D.F〉の〈龍〉と同じく個々の特性に特化した機体が存在する。

 シィネの言う〈レヴィーサ〉、〈ベレフェゴ〉はその個々の機体に付けられた機体名である。


 「お前の申し出はありがたいが、俺も〈レヴィーサ〉もたまには出撃せんとな」

 言葉を遮ったことを悪く思ったのか、アーシェがシィネを気遣う。


 「分かりました。それでは私の艦は他の大陸攻略のため、今から地球に降下します」

 これ以上食い下がってはアーシェの機嫌を損ね兼ねないと察し、シィネは素直に引き下がる。


 「了解だ。お前も務めを果たせよ」

 アーシェにそう言われ、シィネは「はっ!」と答え通信を終え、宙に表示されていたモニターが消える。

 

 『アーシェ様。〈M.M〉の出撃準備完了しました』

 シィネとの通信が終わってすぐに別のモニターが宙に表示され、下士官と思われる〈メナス〉がアーシェに準備完了の連絡を入れる。


 「よし。〈M.M〉を順次発進させろ。攻撃目標は”日本”敵基地だ」

 アーシェが通信をしてきた下士官に出撃命令を出し、関東支部への襲撃を開始した。

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