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湖で水遊び


イストでの滞在は一日。


必要なものを買い揃えるついでに、

ナナコの冒険者デビューのご褒美に、魔力反応の高いナイフを買ってあげた。

魔力で強化して戦うナナコの戦闘スタイルに合っているはず。


ナナコなら、ドラゴンの鱗も貫けるはず。


アリスは、ナナコにブレスレットみたいなのを渡していた。

「お揃いじゃ。」

「うん。アリスおねえちゃんといっしょ。うれしいな」

「なー。」


ナナコもアリスに買ってあげたものを渡したくてウズウズしてるけど

「サプライズだろ!」

「うん。さぷらいずだね」

二人で顔を見合わせて目で合図。

「なんじゃ?おぬしら」

「「なんでもないよー」」

二人で声をそろえる。


でも、なんか、良いなぁ。俺もなんかお揃いのあげたいな。


「すきなもの。いっこふえた。」

「ん、どうした?」

「このうでわもすきー。だって、おねえちゃんといっしょ!」

アリスが凄く嬉しそうだ。


だって。いいなぁ。俺もなんか…。


街を出る時、なぜかベイス君が見送りに来てくれた。

「ナナコ様。お供致します」

ん、いらないよ、君。

「べいすさんは、こなくていいです。」

名前呼んであげてる。でも、ぴしゃっと、キツいな。

ーパパは、こなくていいです。

なんていわれたら、俺は、もはや立ち直ることはできないだろう。


「荷物持ちでもなんでもしますので」

メンタル強いな。コイツ。流石はAランク冒険者。


ナナコは俺の方を見るが、俺は首を振る。

「べいすさんは、このまちをまもるの!」

ナナコがキッとみると

「はい。」

ベイスさんの背筋が伸びてる…。

シグルド君といい、このベイス君といい。

ナナコにやられると何かあるのかな?


と言う訳で、無事?3人で出発した。


1日目は特になにもなく、テキトーに魔物狩って、野宿した。


2日目に、湖に着いた。この先がセンドル平原になる。

ここには、コテージのような宿泊施設もあり、ちょっとした観光地になっている。


水着に着替える俺とナナコ。

「なにをやっておるのじゃ」

「ん?泳ぐんだろ。湖だし」

「およぐのー」


「えっ。儂の水着…。持ってきとらんわ。」

「じゃあ、そこで見ててね」

「おねえちゃんは、けんがくだね」

見学。難しい言葉を知っているが、少し意味が違うだろ。


「ぐぬぬ」

羨ましそうなアリス。でも、もうちょっと引っ張りたいな。


「お、つめてっ!」

「うん。でも、きもちいい」

水を掛け合って楽しむ。


アリスは、俺たちが楽しそうに見えたらしい。実際めっちゃ楽しいが。

「ぬぬぬ。もう良い。儂は入るぞ。」

「っておい。裸になる気かよ」


「みたところ儂らだけだし、お主にはもう見せたし良いじゃろ!」

いや、ダメだろっ!


アリスの後ろに回り、アリスの背中をツンツンとするナナコ。

魔王の背後をとるとは、流石は我が娘。


「お、ね、え、ちゃん!」

「ん、なんじゃ。ナナコ。止めても儂は脱ぐぞ!」


「ちがうよ。これっ!」

ナナコとお揃いの黒い水着を渡す。

「これは、…。」

「ナナコの、ギルドでもらったおかねでかったの」

アリスが涙ぐんでいる。

「にゃにゃこー。ありがとー。」


それからは、3人で楽しく遊びました。

ナナコに泳ぎを教えながら、魚とったり、ワニ捕まえたり…。


ワニ?


あ、他に客がいない理由か…。

コテージも休業しているみたいだし。

そういえば、ギルドにワニ退治の依頼があったような気がする。


ま、どうでもいいや。

あの程度のワニ。Aランク冒険者ナナコの敵じゃないしね。

10mくらいあったけど…。


しかし、黒い水着を着たアリスはどこからどう見ても、初等学生(村にもある8才から12才くらいまでの学校)みたいで、マニアなら垂涎ものなのだけど。


舐め回すようにみるものの、やはりアリスはアリスだ。

「お主…。人をなんだと思っておる?」

「ん?。アリスはアリスだろ。」

「うむ。で、何を考えておるのじゃ?」

「ん?初等がk、ん」

思いっきり叩かれた。

「誰が初等学生じゃ!実際、儂は、お主より年上なのじゃ!」


えー。年上のおねえさんぅ?違う気がするなぁ。

年上のおねえさんって言ったら、そうだな、あの胸の大きい受付の10年後とかかなぁ。

モルドさんの奥様も別嬪さんだったなぁ。


「お主の考えていることは、手に取るようにわかるぞ。リゼに言ってやるからの!」

「いや、それだけは…。お許しください魔王陛下!」


「自分の嫁が、魔王より怖いなんて、お主ぐらいじゃ!」


そうかなぁ。そんな人いっぱいいると思うよ。


「パパー。リゼママ、やさしいよ。」

どこから聞いていたのか、ナナコが口を挟む。


「そうだよな。何言ってるんだろうね、おのおねえちゃんは。」

「おぬしらーぁ」


「アリスおねえちゃんも、やさしいよ」

「そうじゃなろ。ナナコ。お主は可愛いのう。」


お揃いの黒い水着。本当に仲の良い姉妹のようで。微笑ましい。

幸せな時間だな。


セパレートの綺麗な色をした水着も売ってたんだが。

そんな水着を着たナナコも見たかったんだが。


ま、コレはコレで良いかな。可愛いのには変わらんし。


「そういえば、エイトよ。」

アリスに聞かれた。

「なんだよ?」

「なぜ、儂の体のサイズがわかるんじゃ?ぴったりだぞ。コレ」

ん、だって。背の高さは大体分かっている訳で。それでいちばん小さいサイズを。って言うと悲しむよな。泣いちゃうよな。怒るよな。叩いてくるよな。

「ゆ、勇者のスキルだよ!」

…。コレは本当。勇者スキルで一番大切だけど、一番必要ないスキル。

服の上からでも、サイズが分かるの。


あ、実はパット入りとかも分かっちゃう。


勇者特有のスキルの中で、最も必要はないけれど、一番大切にしているスキルです。



サプライズ。実際のところ、仕掛けたもことなく、苦手なので、難しかったけど、アリスを喜ばせたかったので、やってみました。


楽しんで頂けたらうれしいな。っと

面白かったら、いや、面白くなかったとしても、ブックマーク、評価、よろしくお願いします。

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