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西の都イスト


ここは、西の都イスト。

伯爵領ランシールの10倍くらいある。王国最大の都市の一つ。


とりあえず、あの後、ナナコが数匹の魔物を仕留めてたので、素材も溜まってきたし、売りに行こうと思う。


売ったお金は、ナナコのお小遣いにするつもりだ。

こういった素材とかを買い取ってくれる場所、冒険者ギルドに行くことにする。


「儂は、今後の開発とか道の件とかで領主と話があるから、行くぞよ」

アリスが言う。お仕事なのね。

「俺たちは行かんで良いの?」

俺だって勇者だ。交渉ごとには役に立つはず。

「いや、いい…。おぬしが来ると、面倒じゃ…。」

面倒って、えらい言われようだな。


あ、領主から【勇者エイト】様って呼ばれて。

ランツ伯爵のときと同じ感じになるか。アリスもナナコのことを思ってくれてるんだな。


「わかった。じゃあ、晩ご飯までには戻って来いよ。」

宿はすでに決めていたので、そこで集合と言うことになった。


街を探索する。ナナコと手を繋いで。

街を歩くだけ、こんな何でもないことが、嬉しくて、楽しい。


「この際だから、ナナコもギルド登録しておくか。」

「ぎるど?」

「冒険者ギルドだ。年齢制限は無かったはず。ナナコが採った薬草とか、角ウサギの素材とか、買い取ってくれるんだ。」

「ふーん。パパは?」

「俺も一応登録してるよ。ほらっ」

キラキラと黒光りする輝くギルドカードを見せる。

ギルドランクで、カードが色分けされている。

白→緑→赤→銀→金→プラチナ→黒の順。

E→D→C→B→A→S→SSランク。


DとCランクがの人が多く、Bの銀カードから光りだすんだ。

それが、一流冒険者の証。


俺は、とーぜん最高ランクなんだけどね。

「パパがもっているなら、ななこもほしいかな。」

「うん。それで、ナナコが採った素材はナナコのお小遣いにしよう。」

5才の子どもが、持つには大金だが、ナナコなら大丈夫だろ。

「おこづかい、たのしみー。」



イストの冒険者ギルドは、宿や酒場、訓練所なども併設されていて、町のなかでも大きな建物になっている。


アリスがお風呂がいるってんで、俺たちが泊まるのは、高級宿。

贅沢は、ナナコの教育に良くないとは思うんだが、魔王様を下手なところに泊めるわけにもいかんし、俺自身、お風呂の誘惑から逃げれないよな。


家族風呂みたいなのがあれば、ナナコと入れるんだが…。

ま、それは、宿に着いてからのことだな。



ギルドに入ると、柄の悪そうなおっさんが、バーで飲んでる。

これ、ギルドテンプレ。ギルドあるあるかな?


「ちっ。いつから冒険者ギルドは幼稚園になったんだか!」

独り言にしては大きい。あー、こわっ。

ナナコは?…大丈夫みたい。


ま、戦えばナナコが勝つだろうし…。


おっさんを無視して二人で受付に向かい、なかなか豊満な受付嬢に話しかける。

他にも空いている受付があるけれども、

この人を選んだわけじゃないよ。この胸をえらんだ訳じゃないよ…。

ナナコが不思議そうに俺を見る。


「…ん。こんにちは。このコの冒険者登録したいんだが」

「え?、このコの…。わかりました。ここに記入してください」

「きにゅう?」

「ああ、ナナコは、字読めるか?」

「うん。リゼママがおしえてくれたけど、かくの、むずかしい」

「よっしゃ。俺が書いてやろう。」

そりゃ5才の女の子が、上手く字なんか書けないよな。


それにしても、リゼ。字まで教えてあげてるとは…。

さすが俺の嫁だ。まだ許嫁だけど…。


名前っと ナナコ・リュオール

職業 幼女…。じゃねえよ。なんだろ。シーフ?

職業一覧表を見る。

あ、アサシンってのがある。これかな?


希望ランク…?希望したら良いのかな。

「ナナコは、カードがキラキラしている方が良いよな?」

「うん。パパといっしょ?」

「うーん。色までは難しいかな。でも、同じキラキラしてるのにしようか」

じゃあ、Bランクの銀っと。


対人だけならAランクの人にも勝てるだろうけど。


紙を提出すると。

「あの、偽名は駄目なんです…。リュオールというのは?」

「あ、オレオレ。」

ギルドカードを見せる。

「あ、ゆぅ」

口に指を当て、

「シー」

言ったら、ナナコの呪いが…。

「あ、お忍びなのですね。職業は、アサシン?」

なんか誤解されたが良いか。え、俺のこと消しに来たんだし。暗殺者アサシンだろ?

「希望ランクは、B?いきなりBランクは少し難しいかと…」

「そうなの?」


後ろからおっさんの声が聞こえてきた。

「けっ。そんなションベン臭えガキが、銀なわけないだろっ!」

「いや、キラキラ輝くカードが良いかなって」

「なんだと。バカにしてんのか!」

ん?バカにはしてないよ。ナナコの実力よりランク低めなんだけど。


「ベイスさんです。この街でも数少ない、Aランク冒険者です。粗暴でちょっと困ってるんですけど…」

受付嬢が耳打ちしてくれた。


そっか。イストの街の中では、強い方だと…。


強い人はねぇ。こんな大きな街にはあまりいないんだよ。

俺のように辺境だったり、リチャードみたいに王様だったり、騎士になってたり。

Sランク冒険者は、魔物がいっぱいいる田舎で過ごしている人が多いんだよな。

あと、迷宮都市みたいなところとか。

ここは、割と平和だから。


「えー。じゃあ、そのおっさんって、井の中の蛙ってやつか?」

「聞こえてんぞ。おらっ。表でろや。ゴルァ!」


お、テンプレきたぁー。



PVが増えてきて、やる気出てきました。


ブックマークと評価もありがとうございます。


まだの方は、できましたらお願いします。

評価は低くても、高くても、作品の評価として受け止めたいと思ってます。

よろしくお願いいたします。

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