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貴族の娘はリーゼロッテと言うらしい。

題を少し変えてみました。主題については、短い語句の方が好きなので、また変えるかもです。


次の目標は、王都である。


聖女のミュールに、ナナコの呪いを分析、できれば解呪してもらう。その為の旅準備を行っている。


必要なものを買いに、建設中の都市の市に行こうとしたら


「リゼママは?」

ナナコに聞かれた。3人で行ったことが、楽しかったらしい。


あの後、朝の訓練時についでに一度、二人で言ったときに、サッと買い物だけして帰ったから楽しくなかったのかな?


「そうだな。誘っていこうか?」

「うんっ!」

満面の…とはいかないものの、時折笑顔を見せてくれるようになった。


俺は、この笑顔を守っていくことに決めた。

「ナナコは、リゼのこと好きだよな?」

「んー。リゼママ?大好きだよ!」

じゃあ、俺のことは?


野暮なことは、聞くの止めよう。俺のことだったら好きに決まってんじゃん?


…決まってるよね?


手を繋いで歩いて行く。この手の温もりは心地よい。もっとゆっくり歩いて行こう。

でも、近所なのですぐに着いちゃう。


リゼの家。モルドさんの家か…。どっちでも良いけどね。

村長の家に着くと、庭先には趣味の悪い、装飾のやたらある華美な馬車が止まっていた。


リゼに、ケバケバしい感じの貴族の青年が話しかけている。

「おぉ、リーゼロッテさん。探しましたよ。」

「…。」

リゼが無視しているし、用があるのはリーゼロッテという人にらしい。


俺は、この変な青年を無視してリゼに話しかける。

「よっリゼ。街へ行こうと思ってたんだが、ナナコがリゼと行きたいんだって、一緒に行こうよ」

リゼが戸惑っている?

「あの、ちょっと今…。」

「あぁ、そのリーゼロッテさんってのは?お友達?」

「私のこと…。みたい…。」


ん、リーゼロッテがリゼで。じゃあこの変な青年は?

「あ、じゃあ、この変な人は、お友達?」

「ううん。違うんだけど…。一応、知り合いなんだけど…。」


「ちょっと変な人ってだれだ?私をおいて話を進めないでもらえるかなぁ!」

変な…。は、マズいか。下品な…。でもない。貴族な青年が話してきた。

「えっと。誰?」

リゼに聞いてみるが、リゼはあまり答えたくないようだ。

「私は、ランツ伯爵家三男。シグルド・ランツだ。お前のような平民が、対等に話せる人間では無い」

お、そうなんか。俺なんか王様リチャードと友達なんだけどな。

「で、その。三男さんが、何の用なん?」


「無礼なヤツだな。私はそこのリーゼロッテとの婚約を遂行しにきたのだ」

お?リゼが婚約…。おめでとう?じゃないよな。ちょっとモヤッとした。


「リーゼロッテが誰か知らんが、リゼ。婚約者で合ってるの?」

リゼが首を振る。違うらしい。

「リゼなどと庶民的な名前は捨てるが良い。リーゼロッテは私と結婚するのだ」

「いや、リゼは先生になるんだろ?」

「いいや、リーゼロッテは、私と結婚して、伯爵家を継ぐのだ」


あれ?三男っていってたよね。継げないよね…。

あ、リゼの魔法の力を利用しようと…。


リゼに聞く

「どういうこと?」

「学生の時から…。付きまとわれて困ってる。相手は伯爵家だし…。騎士学校では上位の成績だったし…」

ストーカーなん?

これって、俺が勇者エイトだって言ったら済む話か…。

あ、でも、ナナコを見る。キョトンとして何がおきているか分からないようだ。

俺が勇者エイトと名乗ったら、呪いが…。

克服したとは言え、悲しい思いをさせてしまう…



「早くしろよ、そうだ。その醜い角は取ってしまって、私の妻になるのだ。」


…聞き逃せないな。リゼの小さいけど綺麗な角をなんて?


む、っとしたので、殴りかかりそうになっていたら。

「エイトさん。ちょっと…」

後ろからモルドさんに囁かれる。


「ランツ伯爵家は、この辺を取り纏める寄親なんです。だから、あまり、ことを荒立てられなくて…」

「あー、そうなんだ。じゃあ、マズいか。でも良いのか。あんなのにリゼが…」

「いやだよ。だから、早く貰ってやってくれって、言ってたのに。…エイトさんは?…良いの?」


えっ。俺っ?

俺は…。


初めて会った時から、俺を叩けるようになった最近…。首を絞められた時の、背中感じた感触…。

あ、いまのなし。


明るく元気で可愛い女の子。天才だって言われてる魔法も、努力のたまものだって知っている。

ナナコのことも助けてくれた。優しい女の子。俺には少し厳しいが…。


ヤダ。こんな奴にリゼはやれない。それならいっそ、俺が…。


…ん、コレって。俺の気持ち?



「リゼママのつのは、みにくくない!」

ナナコが怒っている。俺も怒ってるよ。

「なんだ。この、気色悪い黒髪のガキは…。伯爵家に刃向かうというのか?」


あ、言ってはイカんことを…。


黒髪は、俺が世界を守るまで、気味悪がれていたのは事実。

盗賊や山賊などの夜の闇に乗じて仕事をする人に多かったのも事実。

髪を黒く染めて、夜に紛れて、悪いことをした人がいたのも事実。

でも、黒髪の青年の俺が、英雄となることで、民衆からは偏見が薄れたんだよ。


貴族の方々には、浸透していないみたいだね…。


「ははははっー。リーゼロッテよ。私と結婚すれば、お前も貴族なんだ。こんな生活ともオサラバできるんだ!早く支度するんだな。父上に会わせてやる。」



「モルドさん。伯爵って偉いの?」

ふぅふぅ。怒りに任せて人を傷つけてはダメ。モルドさんにも迷惑がかかる。


でも、俺、貴族社会のこと知らないから、確かめておかないと…。




長くなったので、わけました。


これからもよろしくお願いします。

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