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キリ鬼譚

作者:乾巽
 仇討旅の娘と鬼を探す青年が出会う。
 娘が青年を己の仇である羅切という男と勘違いして斬りかかるが、容易くあしらわれる。娘は名を藤花寧、青年はキリといった。キリへの嫌疑を捨てきれない寧は、キリに同伴することに。穢物狩りを雇い集めている田日良という町が二人の目的地だった。
 下宿先の世話の為に寄った名主の屋敷の前で、また寧が羅切似の男を見つける。再び斬りかかろうとする寧をキリが止め、斬りかかられた羅切がその場をとりなし、事なきを得る。
 田日良は次の新月に穢物と呼ばれる化け物たちの襲撃が予想されていた。鬼型と呼ばれる怖ろしい存在もいた。キリの目的はその鬼型を討つことにあった。
 次の新月までおよそ十日。キリは山へ穢物狩りに、寧は羅切の疑いを確かめるために日々を送る中、寧の羅切への嫌疑は薄まる。
 ところが、キリの小遣い稼ぎに付き合う中で寧が地下水脈に滑落し、キリに一命を救われる。その上、キリは寧にその日の上がりをすべて譲ってくれた。
 羅切が寧を上等な料亭に誘う。その中で寧の不審が再燃し、確かな不信へと発展する。新月まであと三日。寧は町から姿を消し、羅刹の嫌疑を確かめるべく暗躍することにした。
 一方、キリは寧の喪失に寂しさを感じ、そこから過去の過ちが這い出し、夢となってキリを苛む。国も、信頼する兄も、慕う姉も失い、彷徨い続けた五年の月日に、キリの心は摩耗しきっていた。
 冷え切った気持ちを温めようと一杯ひっかけた帰り道。町が穢物に襲われた。襲撃の予想は明日であったが、穢物たちがその予測を逆手に取る形で奇襲を仕掛けてきたのだ。
 一気に町が戦場へと変わる中、本性を現した羅切と対峙していた寧は異形の怪物――鬼型のコウシンに襲撃される。逃げた羅切を追ったコウシンの隙をついて、寧もその場から離脱した。
 ところが迷った挙句にコウシンに追いつかれる寧。自害を考えたその時、コウシンを探し求めていたキリが駆け付けるも圧倒的な力量差に返り討ちとなり、コウシンが穢に冒されたキリを寧に嗾ける。
 だが、キリは過去にも穢に冒され穢物となっていた。それを慕う姉に救われていた。その名残が穢れに呼び覚まされ、キリは本来の姿を取り戻す。それはキリが探し求めていた鬼の姿そのものだった。
 コウシンをも圧倒する力で穢物の襲撃を収めたキリは、寧とともに町へと戻る。これからの行く末を模索しながら。
用語解説
2021/08/09 13:16
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2021/09/23 15:38
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2021/10/10 20:33
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