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花と蝶

作者: 西山鷹志

花と蝶の関係


花は美しく短命、人間なら美人短命とも言う

人々と花の関係、人に潤いを与えてくれる

しかしその花も蝶や蜂などの因果関係がある

蝶は花から栄養と安らぎを戴き

花は蝶から花粉を運んでもらう良く出来ている


ならばこれを人間に置き換えてみよう

夜に咲く花、夜の蝶、そう繁華街のネオンの中に

住んでます、サラリーマンなど男にはなくてはならない


働く活力を与えてくれます、但し金のある人だけにです

いや駄洒落は別にして蝶のように美しく、花のように

煌びやかに咲く花、僕は尊敬に値すると思います


そこで蝶の恋


(花と蝶)


私は高原に咲く名もなき雑草の花

私の兄や姉達は昨年の秋に、散って逝ったのよ

そして今年は私の番

その為に昨年から準備しているの、一瞬の青春の為に

私は厳しい冬の積雪や木枯らしに耐えて

やっと私は春を迎えたのよ!


誰も居ない高原の片隅で、気持ちよい春の風をうけて

やっとやっと青葉を広げる事がで来たのよ。

とても辛かったのよ 必死に寒さに耐えてここまで出来たの。


でも私は名もなき雑草、誰も見てくれないけど寂しくないわ!

やがて初夏を迎えて、私、一生懸命に努力して

小さいけど赤い花を咲かせる事が出来たの

見て! 私の晴れ舞台を、青春の美しさを

でもここは草原の片隅、誰も見てくれない雑草の花


いいわ 私一人でも美しく着飾って高原に咲くの

ここは私の晴れ舞台、一人で青春を楽しむの、だから嬉しいわ

でも最近、もっと嬉しい事があったの。

やはり小さいけど蝶々さんが、私を誉めてくれたの

とても綺麗だって言ってくれたの、嬉しかったわ


だから私、蝶々さんの為に一生懸命に沢山の花を咲かせたの

蝶々さんと私はいつも一緒、まるで恋人同士のように……

今日も真夏の日差しを浴びて、蝶々さんと語り合うの

でも……でもね、最近、蝶々さんが来てくれないの

私は心配しながら、いつまでも待っていたんです。


誰か観て欲しいの、この美しく短かい青春の姿を 

でも此処は高原の片隅

私は名もなく 今年もひっそりと咲くの

そして誰からも惜しまれる事もなく

そっと夏の終わりと共に散って行くの

その短い夏が終ろうとした時、ついに花は力尽きて

やがてその花びらはポトリと落ちた……。


その側に寄り添うように、蝶の死骸が残されていた

高原の夏は短くそして冷たい、やがて北風が流れて

花と蝶の死骸が、冷たい風に流されて高原に舞った。




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