4 エルフの村へ
エルフの女の子と俺たちは、気まずい空気のまま見つめあっている、どうやったら敵意のないことを伝えればいいのか、そもそも意思疎通ができるんだろうか?
「・・・・」
「・・・あ・・・」
「こちらの言葉がわかります?」とエルフ
おおっ、エルフの女の子と念話なのか、対話できそうだ。
「わかります」と、ついこっちは、4人一斉に反応してしまった。
そして、異世界召喚に巻き込まれて、この森林に放り込まれて、さまよっていた、ことなどを伝え始めたのだが、ここで長話もできないからと、エルフの村に連れて行ってもらえることになった。
相当警戒されると思っていたのだが、意外とすんなり信じてくれた、そういった事を探るスキルなり魔法があるのだろうか、とにかく村の近くまで案内された。
さすがに、見た目がモンスターそのままの、グループを村の中に入れてもらえず、少し離れた場所で待っていると、村長と長老を連れて迎えに来た。
村長はエルフ族とは思えないほどごっつい体格をした森のハンターで、長老は女性でいかにも賢者といった雰囲気を持っていた。
とにかく俺たちを村に、受け入れてもらうことができ、長老宅で俺たちの現状とあの自称大賢者の話が聞けた、しばらくはこの村で過ごすことになった。
エルフの女の子の名はンパーフ、村長はバルボルフ、長老はンメーヨらしいのだが異世界の言語でましてエルフ族の発音のためかなり強引に当てはめたのだけど。
俺の眷属を含む9人(9匹?)をあっさり受け入れくれたのは、やはりエルフ族が持つ超感覚による、話し方や態度で、俺たちのような小物なんかの腹の底は簡単に見透かしてしまうことができるらしい。
エルフ族は母系社会らしく女性たちが集まって村を作りそこで生まれた男は成人すると、村を離れ遠くの村に受け入れてもらえるように、男として技能を身につけ最低でも一人で狩りをしながら、旅ができるくらいでなければ一人前と認めてもらえないらしい。
こちらの世界は人間族が一番人口が多く8割ほどで、残り2割が亜人種と呼ばれるエルフ族、ドワーフ族、などがいて、どれくらいいるのか生態など全く不明な、魔人、魔獣などと呼ばれる魔族がいるらしい。
どうやら、あの自称大賢者は、かなりあちらこちらで、いろいろやらかしてるらしく、いろんなところから指名手配されてるらしい。
これでやっと安心して自分たちの状況を見返すことができるようになった。