3 オークとエルフ
お互いをどう呼び合おうか相談の上、棒であるおれはウッド、石はロック、スライムはジェル、骸骨はリッチと呼び合うように決めた。
どうやら、お互いチームと認識していれば、俺の眷属のトレントたちが魔物を倒せば、とりあえず少しは経験値がロック達にも分配されるらしく、LV5までパワーレベリングしたところでロックはサンドゴーレムにジェルは水トカゲにリッチはスケルトンに変身できる魔法を覚えた。
「これで動ける範囲が大きくなった。」と喜ぶリッチ達だが。
いくらレベルアップしても棒のままな俺は素直に喜べなかった。
仲間も増えてレベルも上がってきたため、だいぶ戦いに余裕が出てきた、順調にレベル上げが進んでいき、ついに俺がLV25になりリトル・トレント達もLV20になり2回目のランクアップで、
トレント:LV1/30に進化した。
ロック達もLV20になり、ロックはストーンゴーレムに、ジェルはリザードマンに、リッチはスケルトンナイトに進化していった。
俺は5体目のトレント召喚が可能になり、スキルも
発芽→ 成長→ 結実→ 組み換え→ 光源 と覚えた。
トレント達も攻撃魔法のウッドショット バースト ウォール などを使いこなせるようになっていた。
トレント達は前衛 戦士タイプ2、中衛 盗賊タイプ1、後衛 魔術師タイプ2になるように、ステータスを振り分けた。
さらにレベル上げのために森林の中を探索していると何者かの悲鳴と走る気配がこちらに向かってくるとりあえず隠れて様子をうかがっていると、エルフの女の子が逃げてくる。
「お!エルフだ」そうエルフだ、その後ろからオークが3体追いかけてきた、このオークがかなりでかいグリズリーか、マウンテンゴリラなみの迫力だ、なんで前世の記憶が曖昧なくせに、くまとか、ごりらとか、こんなこと覚えているのだろう、と妄想モードになっていると。
「うぉー、」とロックが叫びながらオークに突進していった、いくら防御耐性が高いロックでも格上のオーク3体が相手では、力負けしているため、あわててトレント達を2体と、3体に分けて援護に向かわせる。
トレント3体とオーク1体なら、何とか持ちこたえているけど、トレント2体とオーク1体の方は、じわじわと押されてる、ロックの所にはジェルとリッチが、助けに入って何とか互角の戦いになってるが、トレント2体だけではいずれ、力負けしてそこから総崩れしそうだ。
俺はいまだに棒のままだし、まったくの戦力外、何にもできない、見てるだけで戦闘はトレント達に丸投げしてたら、逃げてたエルフが引き返して、ロック達のところに参戦してきた。
エルフの女の子は意外と強い、さすがにオーク3体を相手にはできないが、1対1ならほぼ互角以上の戦いができそうだ、エルの参戦でなんとかオーク達を撃退できた。
この世界に来て、勇者と自称大賢者以外で、初めての人類種との接触がエルフって、何をどうするのが良いのかわからず、お互い呆然と立ちつくのみ。
魔法だった発芽~光源はスキルに変更しました。