ぷろろーぐ
そこは暗闇の中だった。あらゆる感覚がない。自我のみが存在しているようだった。
まるで――————魂の監獄と呼べるだろう。
全くの無感覚である。声も出せない。息もはけない。かといって窒息もしない。見えているものはあるが、それもつかみどころなく消えてゆく。黒をバックに赤と青と緑と白が流れては止まり、形容しようとすれば姿が変わる。聴覚に関しては耳鳴りがしているのみだ。それも“聞いている”という感覚ではなく、自分が発しているようなものだった。
そんなことを考えていると妹が颯爽と現れ「中二くっさwwwさらばだニャン♡」と言い残し消えていった。うるさい。なぜか猫耳をつけていた。手に持っている棒は何かのロッドのようなものでした。何のつもりだろうか。
全身の感覚はない。
僕の名前は―-———————————蒼だ。そうだ。僕は存在しているんだ。いやいまダジャレ言ったわけではないです。あの気付かなかったらもっとごめんなさい。
とずっと考えていたところ体感時間で五日ほどたってます。さっきからオセロの必勝法を考えています。全くこの状況は何なのでしょうか。
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体か…脳感時間で二週間ほど経過いたしました。脳細胞間のニューロンのつながりがとっても高まっているのを感じます。冗談です。
実は視覚が手に入りました。何故かその感覚に違和感はありません。カメラのようにズームが出来るのでとても便利です。僕は緑色の液体の中に入っているようです。先ほどから水槽の向こう側で一組の男女とロボットが立っています。近い。近スギイイ!
女は白衣を着ていた。生真面目そうな女で男は軍服を着たガタイのいい男で、先ほどから興奮した目でこちらを見ていた。そっちじゃないですよ。田所先輩は帰ってください。
どうも。蒼です。
久しぶりに全身の感覚を取り戻しました。ロボットです。未だに何を言っているのかわかりませんが、体が金属です。
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初話にして終わり方が雑なのは筆者が飽きたからではない。だんじてない。