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笑って  作者: 月夜 風花
10/11

10話目



初っ端の担任の言葉のおかげか所為か。

俺は初めての学校生活にそこまで苦労しなかった。

つーか、むしろ家の方が苦労する。


ギャアアァァ!!!!!

何度聞いてもビクッとしてしまう弟の巧の泣き声。

最初に人見知りと聞いたけど、異常だ。

母親に懐かないのに、

「ああ、凪ちゃんごめんなさいね…」

俺には懐いた。

「うあ、あああ」

巧のヒステリックな声が落ち着く場所がある。

それが母親の腕の中ではなく俺なのだ。

「いえ、大丈夫です」

だから家ではもっぱら巧の世話だ。


と言ってもそんな大したことはしてない。

あぐらかいていたら膝の上。

ゴロゴロしてたらその隣。

巧がただ俺の近くにいるだけだ。




『何だっけなぁ』

唯一懐かれた身として複雑な感情があるが、何かを思わずにはいられない。

『この、澄んだ目は…何だっけ?』

初めて会った時から感じている。

『おい巧、お前は何を知ってる?』

俺の記憶は3ヶ月分貯まろうとしている。

だけど何も戻って来ない。







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