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MORITARIN 4

...

Episode -2 A

♦ ♦ ♦ ♦ ♦


[ドン、ドン]


爆発音か? 正体の分からない音とともに大地が震える。まだ爆発は止まっていないのか?


――違う。


どこだか分からない草むらに倒れているイート。その彼へ近づいてくる、巨大な“何か”の足音……


それは巨大な虫、バラクだった。イートが倒したバラクのメロンより、さらに巨大だ。


地面の振動と重い響きが、だんだん近づいてくる。


[ドン、ドン]


巨大なバラクは倒れているイートを見つけると、片手で軽々と持ち上げ、暗い森のほうへ運んでいく。


[「よたよた、よたよた」]


その後ろには、小さなバラクが三匹ついてきていた……


彼らは触角を揺らして周囲を見回し、花や森の小さな虫たちを可愛がるように眺めながら、楽しげに移動している。


その楽しさは――おそらく、イートを生け捕りにできたこと、そしてようやく巣へ戻れることから来ているのだろう。


その中の一匹が、移動しながらも触角で周囲を探っていたが――その瞬間!


空から、何かを感知した。


蜂の姿をした、飛行可能なバラクが現れたのだ。


蜂型のそいつは、森へ向かうバラクたちに向かって叫んだ。


「おい、そこまでだ。そいつは今から俺が連れていく。」


バラクの中でもっとも巨大な個体は、手に持ったイートを見下ろし、迷うように唸った。


巨大な虫:「ウグ? ウググ、ウグウグ?」


それを見ていた小さなバラクが、巨大なバラクを説得する。


小さな虫:「キリッ、キリリッ、キリッ〜」


巨大な虫:「ウグ! ウグウグ!」


巨大な虫は状況を理解すると、素直に腕を伸ばしてイートを渡そうとした。


その時、空中にいたバラクがゆっくり降りてきながら、妙な顔をする。


「お前ら、モンドはどうした。なんで勝手にうろついてんだ? モンドはどこだ?」


地上型のバラクたちが答えようとした、その時――


遠くから、杖に身を預けたモンドが現れた。


負傷して身なりもぼろぼろになった彼は、ゆっくり近づきながら叫ぶ。


モンド:「ドド! 俺を探してたみたいだな?」


ドド:「あれ? モンド、その格好どうした? 何があった?」


モンド:[荒い息]「疲れた……言葉じゃ説明できねぇ……」


モンドが触角を小さく動かすと、ドドはすぐ察し、自分の触角をモンドへ向けた。


[バラクは触角を通じて膨大な情報を素早く伝達できた。]


すべてを受け取ったドドは、気の毒そうにモンドを見る。


ドド:「メロンがやられたのか?」


モンド:「そうだ……完全に終わったわけじゃねぇが……」


ドド:「……そうか……」[考え込むドド]


ドド:「いい。今回だけは好きにしろ。お前に渡す。」


モンド:「助かる。あとで蜂蜜ひと瓶、やるよ。」


ほどなく、モンドはすぐに自分の部下バラクへ触角を立てた。


目が光りはじめ、短い触角の動きだけで、部下たちは素早く動く。


大型バラクはイートを地面へ下ろし、小型バラクたちは彼へ向かって駆け寄った。


イートは落下の衝撃で、かろうじて意識を取り戻していた。だが頭の中はまだ霧がかかったようにぼんやりしている。


ぼやけた目で周囲を見回したイートは、自分へ飢えた獣のように突進してくるバラクたちを見て、ぞっとした。


「ひっ!」


モンドの部下たちは倒れたイートを囲み、容赦なく踏みつけ、いたぶりはじめた。


その惨状を眺めていたドドとモンドは、腹の底からせせら笑うように、下品な笑い声を上げた。


苦痛にもがくイートは、押し寄せる闇に抗えず、再び意識を失った。


その時になってようやく、モンドが「もういい」という合図を送る。


バラクたちは荒い息を整えながら退いた。


嵐が過ぎ去ったあと、イートは最初と同じように冷たい草の上へ、力なく投げ出されていた。


……静かで穏やかな夜。


明るい月光が世界を銀色に染める。


降り注ぐような無数の星明かりも、昨日と変わらない夜空だった。


♢ ♢ ♢ ♢ ♢


一人、また一人と子どもたちが部屋へ入ってくる。


薄い桃色のカーテンが日差しをやわらかく遮り、ほのかな花の香りが心を落ち着かせる。


床には黄色いシートの上に、茶色の模様のカーペットが敷かれ、見ているだけで温もりを感じるようだ。


中央には丸くて低い食卓が置かれ、床に座って食事をしたり、本を広げたりするのにちょうどいい。


小さな本棚には子どもが好きそうな本がきちんと並び、花瓶の花が空間に生気を足している。


全体としては普通だが、清潔で温かく、淡い香りまで漂うこの場所は――


入った瞬間、誰もが横になって休みたくなるほど、ふわりとした居心地の良さを持つ子どもたちの勉強部屋だった。


しばらく部屋を見回していたロギの前へ、先生はいくつもの料理を運んでくる。


高級レストランで出てきそうな、香り高く上品な料理が並び、ロギはまた悩みはじめた……


その時、外がやけに騒がしい。遠くから走ってくる男の子たちの声が聞こえた。


子どもたちが駆け込み、先生に大声で挨拶し、腹が減ったとご飯をせがむ。


先生は後から来た子たちを見て、さらに嬉しそうに、慌てて料理を盛って用意してくれる。


赤い髪に黄色いTシャツ、空色の短パンの子が、とりわけ騒がしい。彼がロギを見つけた。


「ロギ! やあ〜」


続いて、くせ毛で黒縁メガネの子も声をかける。


「ロギだよね? もう来てたんだ? いつ来たの?」


最後に、黄色い髪で左手と右足に不思議な何かを着けた子が、ゆっくり入ってきて挨拶した。


その子もロギの名前を知っていた。


もうロギは、驚きもしない。


「うん、こんにちは〜。今来たばかりだよ。」


「くすくす」[笑い]


子どもたちは一緒に食べながらロギに気さくに絡み、先生ともいろいろ話した。


口いっぱいに食べ物を頬張ってもぐもぐする姿に、先生は満足そうに微笑む。


たいてい男の子は女の子の二倍くらい食べるものだが、


レオはなんと四倍も平らげて、ロギは驚いた。


ロギはレオの食べっぷりを見て、すごい子だと思った……。


やがて食事が終わり、片付けも済むと、先生と子どもたちは部屋に集まってロギの話を聞いていた。


時間が経ち、事情が分かったところで、先生が先に口を開く。


「そうなんだ、ロギ。お母さんは体の調子が悪くて病院にいるのね?


それでロギとお父さんだけ、先にここへ引っ越してきたの?」


ロギ:「はい。ママが元気になったら、ここで一緒に暮らすことになってます。」


先生:「そう。ロギのお母さんの病気は、きっとすぐ良くなるよ。みんなで祈ろうね〜」


先生:「それから、これからはお互い助け合って、うまくやっていこう。」


子どもたち:「はーい、先生〜」


子どもたちの中で、エティが口を開いた。エティは、くせ毛で黒縁メガネのエリーの、一つ下の妹だ。


エティ:「ロギお姉ちゃん〜。授業終わったら、みんなで外に出て『お話遊び』するんだけど、お姉ちゃんも一緒にやろ〜」


ロギ:「お話遊び?」


ロギ:「……えっと、それって何?」


パイ:「楽しいよ! ロギも一緒にやろ。行きながら教えるね〜」


ダビ:「そうそう。ロギも一緒にやろうよ。これでメンバーが一人増えたね〜!」


先生は子どもたちが何を言っているのか、ある程度は分かっていたが、あえて関わらない。


ヨナ:「よかった。みんなで……」


ヨナ:「あっ! 一人増えたなら、役割分担もやり直さないと。話も少し足さなきゃね。」


レオ:「今回の話、もう結末のところだろ? 追加するのは次からでもよくない?」


ヨナ:「うん! そうしよ〜」


エティ:「ロギお姉ちゃんが来てくれて、すっごく嬉しい!」


ロギ:「ありがとう、エティ〜」


子どもたちは勉強部屋で先生と一緒に、楽しい時間を過ごしていた。


昼の時間は過ぎ、空気は涼しかった。


-2 A END

本作『MORITARIN』は現在、漫画版の制作も進行しております。


小説とはまた違った形で物語の世界を描いておりますので、

ご興味がありましたらぜひご覧ください。


▼漫画版はこちら

https://www.amazon.co.jp/dp/B0G6MJ6RT9


今後とも『MORITARIN』をよろしくお願いいたします。

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