それはどのタイミングで料金を回収するんだ?
「それはどのタイミングで料金を回収するんだ?」
もしかすると、そーいう事になるのか?って思っているが、現実的じゃない気がするし。いつかは来るのかもしれない。
「「「…………え?」」」
皆は口を揃えて言うのだけれど、その点について触れている方はまったくいないのである。
現場から思っている事は
「だから、どこでお客様から再配達の料金をもらうんだよ?」
もしも、再配達の際に料金の上乗せが発生するのなら……。
色んなトラブルを想定できるし、想定外の事ももちろんあると思います。
今回は自分なりに思っている事も含めて、再配達の際に料金が発生した場合。
それに対するコストや懸念事項など、主に”料金の回収”について、お話を作ってみようと思います。
自分は頭が悪い方なのでもう解決できることもあるかもしれませんが、想定外が楽しく起こるのが人生とか社会ですので、そこのところを踏まえてくださいね。
ちなみに作者は再配達で料金をとるのは、反対派ですし。今回は反対という意見しか言いませんので、悪しからず。特に同業者の皆さん。お客様からすれば再配達も無料にして欲しいでしょうしね。
◇ ◇
「だははははは、面倒になるなー、そーなりゃあよー、だははははは」
定年過ぎても配達員をやっている木下からすれば、再配達で料金をとる事になれば、自分はもう死んでいると思っている。
「笑い事じゃないんですけど、私は嫌ですからね」
そうなった時も、まだ配達員をやっている実は反対である。余計なこと
「実際にそうなった時、我々とお客様はどのタイミングでそのやり取りを行うのか。そこが嫌なんですよね。ぶっちゃけ、すんなよ」
”料金をとる”
買い物をすれば、お金を払うというのは、人間やってりゃあ誰でも分かること。
現場が嫌がるのが1点。
「荷物を渡すタイミングで料金の支払いをするのは、嫌なんですよ」
「実の言う通り、同感だな。どんな荷物も、”代引”扱いになる。普段の客からすれば、荷物をとるだけ、あるいは判子かサインで済む過程に、……財布の用意をしなきゃいけない。これはダリィ」
1.配達員とお客様が荷物を渡す際に、料金をとる場合。
今回は、再々配達とかの話しは抜きにしますが……
「仮に20件も再配達で料金をとってたら、つり銭が足りなくなるだろうが。100円だ、500円だーとれって言っても、その額を”ピッタリ”払う奴が連続で来るか?一々、配達員がそのつり銭を用意するのか?」
「ちゃんとしてる客と、そうでない客はいるからな」
その場で現金による取引をする場合。
つり銭がまず気になる。100円だとしても、500円や1000円で払う奴もいる。嫌な奴からすれば
「嫌がらせで1万円を使う客がいても不思議じゃないですからね。人間、そーいうものですし」
「それを考慮すりゃあ、再配達の料金の適正価格は1万円ですよね。実さん。お釣りが出ないから」
「山口の言う通りだな。料金をとるなら、周りが言ってる100円とか500円で済ませたくねぇーよ」
件数が多いほど、そのつり銭の額は十分に持って行かないと、確実に足りなくなる。もちろん、今は色んな方法で料金を払えるだろうが、そこは今は置いといて
「荷物の受取なんて遅くても30秒で済むのに、客が金を用意する過程が増えると、早くてもやり取りに1分はかかるはずだ。領収書とか出さなきゃいけねぇし」
次に配達員とお客様の間で、余計な手間が増えてしまうこと。特にお客様に手間をとらせる = 再配達の業務に遅延が生じる。しかも、この部分に関しては、配達員側がどうにもできない。料金を回収するためだけに、再配達に対応する配達員を増やす = 人員の増加の希望 = 全体の送料に関わる可能性が高い。料金が嫌だからこそ、再配達は減るという希望も、もちろんあるけれど。
繁忙期だったら関係のない話だと思いますし、荷物によっては置き配不可なモノもありますからね。
「再配達 = 時間指定ですからね。時間に追われる仕事なのに、余計な手間を増やすことで、お客様にご迷惑が行きますからね」
業務面においても、遅延は確定するため、配達員の負担が結局増えます。
「現金のやり取りじゃなくて、バーコード決済とかあるじゃないですか。お釣りなんて出ませんよ。作者も実さん達も時代に乗り遅れてますよ」
「私をその中に入れないでくださいよ、森橋くん。カード決済とかありますし」
「再配達の料金支払いなら、交通系ICカードにも対応はするだろうな」
現金じゃなくて、バーコード決済やICカードで支払いがやれることも想定しています。だったら、スムーズじゃない?ってのもありますけれど、チャージとかの話しの前に。
「そこまでは間違いなくできるけど、決定的に違うのは。俺達が外でやってる仕事だって事だ。屋根なしのコンビニってあるのか?」
「森橋くんも分かるでしょ。端末の調子がすぐに悪くなったり、バッテリー切れがとんでもなく早いことも……」
「あ…………」
コンビニとかスーパー、駅の改札やバスとかと違い。
完全に配達員は外で剥き出しの状態で仕事をしています。雨で濡れたお客様がいるのは普通だとしても、雨で濡れた店員がそのままレジ打ちなどはしませんよね?そのためか、機械的な事をする端末の劣化する速度が速いんです。酷い天気の際は防水対策してても、効果が薄いです。人間が暑いや寒いを感じる中で、機械も無事でいるわけないですからね。むしろ、人間よりも脆いです。
「もっと分かりやすく言えば、端末が壊れやすい。持ち運びしやすい = 落としやすいとかぶつけやすいってあるし」
「それを再配達時に起こったらどうする?荷物を渡すだけで済んでいたら、端末がぶっ壊れてもなんとかなってる(無理矢理できる)が、料金をとる仕事に関しては端末が壊れたらなんにもできん。現金にしろって言うしかねぇだろうな」
「今の端末を全て買い替える必要性もありますしね。ここらへんのコストもヤバそうです」
全てのカードやバーコードに対応できる端末。さらには頑丈で防水、暑さ、寒さに対応できて、手軽であることを含めると、……どれくらい掛かるか分かりませんけど。
「スマホが特にそうだけど、雨天時を想定した設計はまずされてねぇ」
「初期型は特に壊れやすいんだよなー。充電するところはまずやられやすい。アップデートとかも色々あるしで」
「現金は普段通りとして、IC系での支払となると、システム面も大きく変わるでしょうしね」