香川家が受け取ったもの
香川家は、避難場所を早期に離れたので、受け取ったものは比較的少ないですが、企業、個人からいろいろなものを受け取りました。
特に印象に残っているのが、パナソニックさんと、グンゼさんです。
パナソニックさんからは、炊飯器、電子レンジを受け取りました。浪江からは家電をほとんど持ってこれなかったので、大変助かりました。アパートに移って、炊飯器で米を炊いた時はうれしかったです。パナソニックの炊飯器は固めの炊き加減なので、両親はあまり好きではないらしく、生活が落ち着いてきたら買い替えていました。結局、炊飯器と電子レンジは私が大学に進学するときに持っていき、電子レンジは2024年まで持ちました。13年もったことになります。なるべく家電はパナソニックさんのものを買うようにしています。世話になったという思いがあります。今使っている炊飯器はパナソニック製です。私の仕事でもなるべくパナソニック製の部品を使うようにしています。
避難場所には、全国から古着が届きました。他の人が着なくなって、0円でもあげるといった服です。体育館にうずたかく積まれていました。誰も取りません。避難民と言ってもプライドがあります。はたから見ても汚い服は触りたくもないです。
そのなかで、グンゼさんからB.V.Dの下着が隅にあったのを覚えています。一着そこそこのお値段がするブランドで、学生の私には高嶺の花でした。もらいました。私が社会人になってから、下着、靴下はグンゼさんのものでそろえています。
東芝のレグザも受け取りました。かなり大きなもので、実家で使っているものよりも映りがよかったです。
日本赤十字社からは、義援金を受け取ったそうです。そこそこのお金で、生活の足しになったそうです。そのお返しとして、献血にいくようになりました。貧血なので、お断りされるときもありましたが、10回を超え、いま次の節目の50回を目指しています。
当時の寄付していただいた方、企業の方は本当にありがとうございました。
また、私は、東日本大震災の時に寄付をしていただいた企業に就職しました。