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最強執事の幻想入り  作者: 雹牙月夜
第一章第一刻
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第三話 人里の守護者、人間の魔法使い

いきなりぶちこみますがリアムが幻想入りしたのは10月です!

リアムは咲夜と共に食事を作ることもそつなくこなし、それ以降も仕事を完璧に終わらせ、現在はリアムが紅魔館に仮で就職してから4日目。リアムは咲夜と共に人里に買い出しに来ていた。


「リアムさん、ここが八百屋で、向かいの店が肉屋です。一通りの店の場所は教えましたが、覚えられましたか?」


「ええ。完璧に記憶しました」


「あとは…そうですね。人里の守護者に挨拶をしておきますか」


「人里の守護者…ですか?」


「ええ。そうです。守護者がいないと人里は妖怪たちによって簡単に蹂躙されてしまいますからね。しっかりとした守護者がいるんですよ。その辺の妖怪じゃ手を出せないくらいの強さのね」


「なるほど。それで守護者なんですね」


「それに、人里を蹂躙できるほどの強さを持つ妖怪は人里の重要性を理解できているので、襲撃なんてほとんどこないんですけどね」


「そのような人物ならば、大層信用されているんでしょうね」


「その通りです。この人里では村長のようなこともしているので」


「それで、私が会う理由はなんなのでしょうか?」


「一応リアムさんは新しく幻想入りしてきた人間なので、人里の守護者に挨拶しておけば色々と融通がきくので、顔合わせしておくと色々と便利ですよ」


「それでですか」


リアムと咲夜は移動し、里の寺子屋に着いた。咲夜は戸を叩くと、


「慧音さん、いますか?」


と言い、戸から少し離れる。戸の奥の方から足音が聞こえてきて、


「どうしたんだい咲夜くん、何か困ったことでも?」


「いえ、紹介したい人がいるので」


「紹介したい人とは…そちらの少年かい?なぁんだ、そういうことなら早く教えてくればよかったのに…」


「え?どういう意味ですか?」


「わからない?できてるんでしょ?」


「違いますよ」


「私と咲夜さんでは釣り合わないでしょう…私はリアム・ヴァンノエル。つい最近幻想入りしました。現在は仮ではありますが紅魔館き勤めています」


「え?幻想入りしたばかりで、紅魔館に就職?本当にどういうことなんだい?はあ。考えないことにするよ。私は上白沢慧音(かみしらさわけいね)。人里の守護者をしている。何か困ったことがあれば私を頼ってくれ。力になってやるからな」


「はい。よろしくお願いいたします」


慧音に挨拶を終えたリアムと咲夜は買い出しを終わらせて紅魔館に戻った。


「それにしても、リアムさんは力が強いですね…荷物を持ってくれて助かりました」


「いえいえ、このくらいはお安い御用です」


「普通の人間ではありえない力をしている気がするんですが、どんな鍛え方をしたんですか?」


「それについては、秘密ということでお願いします」


「いつか教えてもらえる日を楽しみにしていますね」


「その時が来ない方がいいんですがね…」


その後リアムと咲夜は言葉をかわすことなく、黙々と作業を続け、リアムの仮就職期間4日目が終了した。


**********


リアムの仮就職期間6日目(5日目は何事もなく終わった)、リアムは大図書館にいた。リアムがとてつもない速度で仕事を終わらせてしまったせいでパチュリー、小悪魔は暇を持て余してしまったため、リアムを巻き込んでお茶会を始めていた。


「茶葉を切らしていたので、取ってきますね」


「ええ、行ってらっしゃい、リアム」


「待ってますねー」


**********


紅茶の茶葉を取りに向かったリアムは大図書館の入り口でいかにも魔法使いらしい少女と相対していた。


「此度は何用で?」


「いつも通り本を借りに来たんだぜ」


「なるほど。一応名前をお聞きしておきますね」


「人に名前を聞くなら、自分から名乗るのが道理じゃないのか?」


「これは失礼致しました。私はリアム・ヴァンノエルと申します。貴女は?」


「私は霧雨魔理沙だぜ」


リアムは一瞬にして目つきを変えると魔理沙を拘束すべく接近した。


「うおっ、危ないな、いきなり乙女に飛び掛かるなんて、失礼なやつだぜ」


「この大図書館唯一の出禁の人物、見つけ次第捕縛せよ、とのことです。申し訳ございませんが、拘束させてもらいますよ」


「物騒だな、でも私は、簡単には捕まらないぜ!」


魔理沙は大量の星形の弾幕を作り出し、リアムに向けて発射した。それに対してリアムは、


「能力発動。生成"透華(とうか)"」


リアムは手元に透明な刀身を持つ刀を生み出すと自分に迫る弾幕を一つの漏れなく切り落とした。


「うわっ、化け物かよ」


「人を化け物呼ばわりとは随分と酷い話ですね。否定はしませんが!」


リアムは透華を構えて魔理沙に迫ろうとするが、魔理沙は即座に距離をとってそのまま逃げようとする。しかし、リアムをなかなか引き離せないことを悟ると、弾幕を生成しながらの移動を始めた。リアムはその弾幕のことごとくを切り捨て、魔理沙に迫る。弾幕は無駄と考え、逃げることにに専念する。視界の端にパチュリー達が映ると、魔理沙は逃げるためにいい考えが浮かび、そちらの方へ方向転換をする。リアムはその意図を即座に察すると、今まで以上の速度で移動し、パチュリー達の前に躍り出る。魔理沙がスペルカードを発動させるのと全く同じだった。


「魔符"ノンディレクショナルレーザー"!」


リアムやパチュリー、小悪魔に向けていくつものレーザーが放たれる。そこでリアムは、自らが握る透華の能力を発動させる。どこからともなく巨大な氷の壁が現れ、魔理沙のスペルカードを完全に防いでしまった。リアムは透華を鞘に納めると、抜刀の構えをとる。


「っ!恋符"マスタースパー」


魔理沙はリアムの動きを見て警戒し、スペルカードを発動して阻止しようとするが、一歩遅かった。


「剣神流刀術"紫電一閃"」


リアムは透華を使って生み出した氷もろとも切り裂き、魔理沙の首に白刃を添えた。魔理沙は反撃をしようと考えるが、どう考えてもこの状況がひっくり返る気がしなかった。リアムは動かない魔理沙に対して能力を発動すると、細いワイヤーを生み出してぐるぐる巻きにすると、芋虫のような形にして地面に落とした。


「痛ッ!なんで扱いするんだよ!」


「魔理沙、そんなこと言ってる余裕あるのかしら?」


「パ、パチュリー、見逃してくれなんだぜ」


「うん、ダメよ」


「うう、許してくれなんだぜ」


「貴女にはいくつか、罰を受けてもらうわ。それでチャラよ」


「ヒェッ、あんまりなんだぜ〜!」


その後の大図書館からは、魔理沙の悲鳴が聞こえてきたという。その時に魔理沙が何をされたかは、パチュリーと魔理沙のみしか、知りえないだろう。

キャラ紹介

リアム・ヴァンノエルについてその4

リアムの持つ刀・透華には、魔力を込めることで刀身の加速、氷の生成が可能で、生成した氷は自在に操ることができます。氷の強度や大きさは込めた魔力量によって変わります。

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