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半壊した花弁または、青い硝子片  作者: 四辺岬 瑞綺
第1部 一章
3/3

0.75話 真蓋樹と幽霊のオルゴール   中

 僕こと、柊木 栞、(前も言ったけれども)異世界来てホームレスになりました。

ノーマネー、装備なし、チートなし、魔法なし、能力なし、ステータス並以下……終わったやん。

ついでに言うとヒロインなし。……モブ以下じゃないか。

家にも帰れんし、生きていける自身ないですよ。ごくごく普通の現代っ子なのに……問題が異世界以前にお金無い事なんて…………(涙)


 しかし、そうは言っても、生きねばならんのです。(ジ○リ感)


えぇ〜と、言ってたら惨めになるので、今から言うのは四日間の僕のホームレス生活を要約したものです。

まず、情報集めて、森のかなり浅い場所で食える雑草とかを集めて、飛ばされてすぐのレンガ造りの広場の少し行った場所にある違う石造りの広場で寝てました。完。


ちなみに街は、そこそこでかい。全体的にレンガと石材などで構築されていた。

割と栄えていると思う。住宅街と商店の入り混じっていて古代遺跡…………違うな。

なんだろな、一言で表すなら迷宮という所でしょうか。


 僕は(不本意にも)ニートのため、時間がある(暇なのです)。つまり他の冒険者と違って、ダンジョンなどでは無く一般庶民の暮らすこの安全な街を探索できるのです。情けないなぁ。なんか……街の人にめっちゃ見られるんですけど………………不登校児の時、昼から本屋に行って、街中の人とか本屋のバイトの人とかに白い目で見られて緊張で冷や汗かきまくってたのを思い出してしまったわ。


 それで、発見した情報というのは、僕らが来る前にも大量に、ある一定の間隔で、ここに人が送られてきたという事。(あの男も第9ウェーブとか言ってましたしね。)

また、送られてきた人達の共通点は、僕がやってた(やろうとしてた)ゲームを皆さんやっていた、ということらしい。(というか僕とかが送られてくる前にもここに送られた人達がいるんだったら、普通に行方不明事件とかで騒がれそうなのに。……大量の人の行方不明事件ですよ? ニュースでやってそうなものなのですが………というかしろよ。国家的レベルの重要事件でしょうが。)


 次に、(……次にって流してもいいのか、)僕とかが送られてくる前に人が送られていたと言ったが、明らかに此処数日前なんて話じゃない様に思えた。というのも今見ている彼らつまり、行き交う人達の装備とか顔付き?雰囲気?オーラ?が一人ひとり違う様子で、未だに困惑しきって縮こまってる奴とか、歴戦の戦士みたいな奴とか……なんだ今の奴。まぁいいや、で、何が言いたいかというとこんなに人の雰囲気が違うという事は、ある一定の間隔は結構長めなんじゃないかという事ですよ。この世界に送られてきた人たちの古参組みたいなのがいるはず!と思い調べた。するとだ、古参組の中には情報屋的な事をやっている方達がいた。今で言う出版社?どちらかと言えば新聞屋みたいだけれど。(新聞を配っていたので貰った。盗ってないです。)


ちなみに僕のこの情報、新聞屋の人に聞いた事です。実際僕は、なんにも調べていません。ごめんなさい。

なんで、勿体ぶらないでどんどん言います。

 まず、他にも街があると言いましたが、送られてきた方々全体にとっての新しい街の前には、いわゆるダンジョン、迷宮と呼ばれる場所(公式的な言い方では無く通称らしいです。)があるみたいで、なんか……(ごめんなさい。詳しくは知らないです。)攻略すると次の街が解放されるみたいです。たぶんボスとかいるんでしょう。しかし、システムがベタよのう。SA○かよ。


 次に、(ココ重要)モンスター、またはクリーチャー(これも通称)がいるんですよ!ファンタジーといえば敵MOBでしょう!……まだ見てないですけれども……今ん所見れる予定も立ってないですけれども。

まぁ、モンスターはモンスターなんで、説明は省きます。

ですが、もう一つ重要な要素。…………魔法とスキルでしょう!あるんです!魔法!ファンタジーといえばやっぱ剣と魔法ですよ!僕も(今の所見る予定も、使える予定も無いけれど)魔法使える様になる可能性はある訳ですよ!


ここで、簡単に魔法とスキルの違いについて、説明します。(ただし情報板引用)

ついでに言うと僕はこれ見て、魔法断念しました。最初は、僕、ホームシックかつ、どうにもできない状況で(今もですが)人生最高レベルの危機で鬱りそうだったんですが、魔法があると知って、それが生きるための理由にもなるほど割とテンション上がってたんですが…………はい、魔法断念しました。僕、英語とか嫌いなんでね。えぇ〜、それで魔法って魔力の質と量が重要そうなんですよね。(まぁステータス分かんないんでそこについては魔法使える可能性あるんですけど)しかし、魔法……結構ガチで勉強しなければならないそうで、呪文覚えるだけかと思いきや、魔力のコントロールとか、放出とか、魔力の形造り方とか、言うの二回目ですが、ちゃんと勉強しなければならないそうです。世界はそんなに甘くないって事かッ!


続いて、スキルですが、これはレベルが上がると「あっ、これできるわ、」みたいな感覚が生まれるらしくその方向に意識を強く向けると習得できるそうな。ちなみに、さっき言ってたステータスってステータス見るスキルが無いとステータス見れないらしいステータス。……ここで矛盾生じてるよなぁ。ステータスは見なくても「あっ、これできるわ、」ってなるん……か?


とりあえず、スキルはレベル上がると習得できるもので、魔法は、自力で勉強しないといけないもの。

で、体内の魔力をある形に作ってそれを元手にし、さらにそれを大きくし、世界を侵食していって、映す事が魔法。

型が元々あってそれを、身体自体にインストールする事がスキル

また、レベルが上がると、インストールできる内容が増えるのは、それを行って身体が潰れない器になったため、深層意識下でロックを解除するみたいな感じ。


次に、異世界転生モノでよく見る商会的な……モンスター倒した後に戦利品売ったり、求人情報みたいなん掲示してるつまり……そう、冒険者ギルド。でもですね、冒険者ギルドって名前じゃなかったです。……なんだよ、ラノベのそういう所は冒険者ギルドって言うんじゃないのかよ。

普通に、ウンタラカンタラ連合商会みたいな感じだった……ちょっとイメージと違うなぁ。(ウンタラカンタラは、名前が長かったので書けてないだけで、ウンタラカンタラって名前じゃないです。)

ちなみに、ギルドは、冒険者自身が作るコミュニティみたいなものだそうな。そのギルド同士での派閥争いもあるそうな。



(※上記の内容は、ほぼ、僕が調べた物ではないです。)





 そして、今まで酒場風の所でお恵みを貰っては広場の隅で寝ていた僕は脱無職を決意。割りと情報から現状分析できましたから。なんも無いんでとりあえず身分を。じゃあやっぱり冒険者かぁ。

ただ、今更感あるが気がついた事が一つ……冒険者だからと言ってモンスター(……今までモンスターって言ってたけどなんか、モンスターって電気鼠思い出すので次から魔物って呼んでいいですか?)……魔物を倒さなくてもいいんですよ!

つまり、薬草とか取ればいいって事です。ただ、見分ける事は出来上ないのでね、疑わしきは全て採集。

そんな精神で、森へ。






















で…………………………………………………今に至る。(タメが長い)調子に乗り森の少し奥に行き、テンプレの様に魔物に襲われる。……普通にダサいな。

かなり割愛したけれど、わざわざひたすら草ちぎるのなんて見たくないだろ。なので……今に至る。


ちなみに僕は、今、木の裏に隠れている。ガッツリフラグだ。ハリー・○ッターのアズ○バンの囚人を思い出すなぁ。この場面。僕、昔からのこの場面でハ○ー達ヤバイぞ、死ぬぞ、となってたんですよねぇ。

なんか……死にそうな気がする。デカめのスライムに殺されて死ぬんですか……とんでもなく情けないですね。…………でもまぁ? これは想定ですし、隠れて10分は立ってる(気がする)し、もしかして大丈夫ではないでしょうか?








 木の陰に身を潜め、木にベッタリ張り付く、情けない男子高校生の背後に、身を引き摺る様な音を森に反響させながら蠢く巨体、半透明で、弾力のありそうな巨体が迫り来る。そう……スライムだ。(何度も言ってるが)(なんか増えてないですか?)(フラグは、裏切らなかった。)


うわぁぁあぁあ、SAN値がぁああ、リアルキングスライム怖ぇえよぉぉぉお、さっきも見たのだけれど、やっぱり増えてるし、逃げ場なさそうな所為で、恐怖心が累乗されていく感覚が、より肌を泡立たせていく。

5〜6メートルは、あるんではないだろうか、奴ら。

全く、足に力が入らない。関節が震えて、筋肉が削がれているかの様だ。…………腰が抜けたってこれの事だったのか。なんとも的確な表現だな。

…………そうじゃない。そうじゃなかった、完全に現実逃避していた。

でも、この間にも、奴らは、躙り寄って来ていた。

二度目だが、本当にこんな時なのに、動けなくなっている。……まずい。まずい。ほんとに、まずい。

ああああぁああ、彼女の欲しかった人生だったぁあああ。ああああ、あ、でもダン○ちでも、主人公がミノタウロスに襲われそうになってた時、美少女に助けられていたではないか。

そうだよ、美少女の助けを全身全霊で祈ろう。そったら、このクソ雑魚危機も白髪美少女の彼女が欲しい件も同時に解決できるではないか。天才か、僕。


と考えてた矢先、スライム達の頭部(頭部があるのかは知らないが、上の方)に鏃がぶっ刺さる。まさに、貫通と言った風な刺さり様だった。「うっ、ふへぇぇぇぇ、」………………すいません。あまりに矢が飛んできたのが凄かったのと、初めて見た矢と、人が来た事で安心してしまった所為です。だが、キモボは平常運転だ。


 マジか、本当に助けが来るとは……これは、もしかして……フラグが裏切らないのではっ!ないだろうか!

女の子ッ!美少女ッ!白髪娘ッ!ここまで、お膳立てしたんだ、美少女でないはずが無いッ!

(妙にテンションが高いのは、人生で物理的に死を感じて緊張感の中に浸たりきっていた時に、ギリギリで助けが入って、なおその助けてくれた方が、美少女の可能性があるからです。そこの君もこんな状況だったら軽く可笑しなテンションになる。絶対。)























そして、そこに現れたのは、奇妙な仮面を被り、全身に剣、弓矢、小刀、薙刀その他諸々を携え、かなり汚れた黒茶色のトレンチコートとマフラーを身に付けた胡散臭い長身の男だった。


正直スライムより恐怖を覚えた。背筋が凍りつく。これは…………絶対にヤバイ。何より美少女でない事に、この世の不条理さを強く感じた。普通にキレそう。なんでフラグこんな時は裏切るんです?か?(怒り)






























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