第一章完結のあとがき。
と、言うわけで『異世界童貞』第一章完結です!
ここまで来れたのは、一重に皆さんの応援が有ったればこそです。
感想を頂いたお二人。
評価して下さった三人の方々、ブックマークして下さった21人の皆さま。
ブックマークまでは行かなくても取り合えず読んで下さってる約150人の皆さま。
本当にありがとうございます。
“格好良い主人公を書いてみたい”と思い、初めて小説を書いてみたのですが、どうだったでしょうか?
今回の話は、とにかくユーリを格好良く見せたくて作りました。
本当はアイゼンがこの物語でのラスボス予定だったのですが、それで物語を組むとユーリよりアイゼンの方が遥かに格好良く成りそうだったので、オーデンヴァルトに頑張って貰いました。
アイゼンは元々、鬼神装の為に作ったキャラだったのですが、感想に名前を出して貰えて嬉しかったです。
オーデンヴァルトは設定的に結構お気に入りです。
花蟷螂と雀蜂から着想を得て作った敵だったのですが、なかなかドラマチックに出来たかなぁと思っています。
まぁ、底辺なろう作家の錯覚かも知れませんが。
今後の展開は、ユーリが街に行って色々します!
学校はまだ先です。
学園編は結構盛り上がると思うので、そこまでどうにかモチベーションを維持して頑張って行きたいと思います。
これからもご愛顧の程よろしくお願いします!
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『本当にごめんなさい!!』
そう言って頭を下げる彼女。
周囲には雲海が広がり、暖かい光がさしている。
…しかし、僕の頭はまだ彼女の話を理解し切れなかった。
「…も、も…一度、い、言って貰えます…か?」
人と話すのは久々で、上手く言葉が出ない。
まぁ、高校を中退してから15年も引き込もっていたのだ。
まともに喋ろうと言うのが無茶な話だ。
『…貴方をこの世界に送り出す時、手違いで他の人よりも遥かに低い“運”しか授けられなかったのです。
そのせいで貴方を苦しませてしまった…。
本当にごめんなさい!!』
僕の心にゆっくりとその言葉が入って行く。
つまり、僕が誰からも認められないのも、キモいキモいと言われるのも、イジメを受けたのも、親父に殴られたのも、家を追い出されそうに成ったのも、みんなみんな…コイツのせいだったんだ…!!
「お、お、お、お前のせいだったのか…!!」
僕は怒りに震え、声を出す。
情けないどもり声に自分でも嫌になるが、それでも声を出さずには居られなかった。
「か、返せ!!お、お、お、俺の人生を返せ!!
み、みんなお前が悪いんだァァァァァッッ!!」
そう叫んで、僕は踞って泣いた。
そんな僕の背中を擦りながら、彼女は話し掛けて来た。
『…ごめんなさい…。
貴方の人生を返す事は出来ないんです…。
ですが、“新たに与える事”なら出来ると思います…』
僕はそう言われて、バッと彼女の顔を見返す。
…異世界転生だ…!間違い無い!!異世界転生だ!!
やった!!やった!!やった!!やッッッッたぁぁぁぁあ!!
糞みたいな人生だったけど、これで元が取れる!!
やった!!やった!!
ここにきて、もしかしたらとは思ってたんだ!!
良かった!!良かった!!!
死んで良かった!!
あぁ、あぁ、落ち着け僕。
僕は賢いんだ。知らない振りをして、有利な条件を引き出すんだ。
「ど、どういう事だ…?」
彼女は申し訳なさそうに、こう切り出した。
『貴方の世界で甦らせる訳にはいかないのですが、別の世界ならば貴方を甦らせる事が出来るのです』
「…そ、そ、そんな事言っても、こ、こ、このまま蘇っても不運なままだろ!!ほ、ほ、本当に悪いと思ってるなら、ど、ど、どうにかしろ!!!」
僕はそう言って怒ってみせる。
良いぞぅ!!主人公だ!!
様に成ってる!!
主人公だ!!現実は糞だが、幻想は最高だ!!
都合の良い女を侍らせて、チートで無双するんだ!!
『勿論です。運気は前回貴方に与え忘れた分を上寄せさせていただきます。
それと、謝罪の品も用意しました。
ここから貴方の望む物を選んで下さい』
そう言って彼女が指を鳴らすと、突然ズラリと数え切れない程の武器が表れた。
剣や斤、刀や槍、銃なんかもある。
『これから貴方が行く世界は、剣と魔法の世界なのです。ここにある武器達は、何れもその世界で貴方の力に成るでしょう。
その力があれば、貴方は救国の英雄にだって成れる』
キターーーーッッ!!
やった!!やった!!知ってるぞ!?ここで何を選べば良いのか知ってる!!
凄い!!自分の事だと思って読んでた小説の通りだ!!
「こ、ここにあるものなら、何でも良いんだな?」
『はい。どれでもお好きな物を選んで下さい』
「じゃあ、お前だ!!」
『―えっ―!?』
そう言った瞬間、彼女は頬を染めた。
『そ、そんな事急に言われても…その、“私が欲しい”だなんて////』
ブファ!!知ってるぅぅぅぅ!!最高だぁぁぁぁぁぁ!!
絶対僕に気があるぞ!?
やった!!やった!!やった!!
やがて、落ち着きを取り戻した彼女は、ゆっくりと僕に近付く。
『…分かりました。お供させて頂きます…あなた』
笑いが止まらない!!やった!!本当に嬉しい!!こんな都合の良い事ばかりなんて最高だ!!
彼女はそっと僕の腕に自分の腕を絡ませ、こう続けた。
『これから貴方には、一度赤ん坊からやり直して頂きます。私は一旦精神体となり、貴方に憑依する事で一緒に行きます。
いつか、肉体も迎えに来て下さいね?』
ぶひぃ!やったぁ!!ぐふふ!!やった!!やった!!
歓喜に湧く僕だが、彼女にまだ聞いて無い事があったのを思い出し、聞いてみる。
「お、お、お前の名前は?」
すると彼女は、頬を染めながらこう答えた。
『お、“お前”だなんて////』
流石僕だ!!やっぱり僕は凄い!!こんな美女を簡単に堕としたぞ!?
いや、今までがおかしかっただけだから、これくらい当たり前だな!!
両手で顔を押さえ、頭を振っていた彼女は、ゆっくりとこちらに向き直り、その名前を告げた。
『私は一五神の一柱、“理想”の女神ミランダです。
他の一四の神々は、転生後に紹介しますよ。
でも、他の皆さんは気難しい人ばかり。
貴方を気に入ってくれるとは限りません。
それはご理解下さい』
ぶひぃ!それってフラグ?
絶対に全員が僕を気に入るに決まってんじゃんwww!!
だって、この展開の携帯小説の主人公って、皆僕みたいな連中ばかりだもん!
ぶひぃ!まぁ?僕の方が賢いけどね!!
そんな事を考えていると、彼女が僕の手を取りこう言った。
『では、参りましょうか。…ようこそ、“異世界ギャミングステイト”へ』
瞬間、僕の意識は無くなった。
これが僕の、異世界転生の始まりだった。




