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語り部  作者: 七薫
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この出会いは運命か、それとも必然か

いつかこんな日がくると思っていた

始まりがあれば、終わりが訪れる

どんなに、この時がとまることを望んでも

世界は残酷に時を刻み

歩みを止めることはない

大切なものは失って初めて気づくとよく人はいうが、

大切なものと最初からわかっていても、手放さなくてはならない

そんな未来がやってくるというのなら

一体、何に希望を持てばいいのだろうか。

先の未来を知っていても

どんなに未来を変えたいともがいても

きっと、ちっぽけな一人の人間の力では

何一つとして変わることはないのだろう

ならば、なぜこの地へ落とされたのだろう

なにか使命があったのではないか

そんなことを今更考えたところで

失ったあの時はもとには戻らない

なぜ、私たちは出会ったのだろうか

なぜ、あなたを救うことができないのだろうか

知っているのに

あなたの歩む未来を、結末を。

なんて人は無力なんだろうか

なんて神は残酷なんだろうか。

あなたと出会った頃の私はこんな感情を知らなかった

こんなに苦しい感情なら、知らない方がよかった。

どうして、私はこの地に落とされたのだろう

なにも変えることはできないのに

あなたを救うことなんてできないのに

それでも、あなたは私にたくさんのものをくれた。

かけがえのない友人、仲間、友情、愛情。

私はなにも返せないのに。

あの頃から、私の中の時間はとまったままだった

でも、やっと気づいたよ。

私の使命は、この記憶を、あなたとの思い出、あなたたちとの記録を

これから先の世に、語りつぐことだということに。

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