SEO
翌日。
学校で終業式があった。「SEO昨日届いたんだけど私、汐里のキャラネーム知らないから聞こうと思ってたんだけど…」
「私はシオンで登録してるよ。ほら、リアルと一文字違いのね。」
「わかった。じゃあゲームの中で、また後でね。」
「うんバイバイ。」
そうして私は家に帰った。
家に着くと一人暮らしなので少し寂しく感じる。
SEOを入れてVRマシンを作動させる。
読み込みの後電子音と共に中世を感じる街に召喚された。
シオンからSEOのβVerの時の話を聞いていたのでとりあえず宿屋に行った。
そこでシオンと合流した。「由美、いやミユ遅かったね。どうしたの?」「いや、何でもないよ。シオンがはしゃぎすぎなだけだよ。」
合流した後フレンド登録をした。
シオンはこの後リア友と狩りに行くらしい。
宿屋で別れ、そこでSPを振ることにした。
――――――――――――名前:ミユ
スキル:片手剣LV1 魔力増加LV1 錬金LV1 能力付加LV1 攻撃力補正LV1 SP:0
――――――――――――バック:なし
――――――――――――現在、ステータスはこんな感じだ。
まだ基本能力がLV1というのは心許ないけどそのうち成長するだろうと考えていた。近くの森林に行き、ひたすら採取を2時間近く続けていた。
だいたいが薬草でたまにゴブリンもどきが出てきた。森を出たら片手剣スキルがLV2になっていた。
ゴブリンのドロップ品は4つで80Gにしかならなかったのだ。最初の所持金100Gと合わせて180Gになったのだが、初級ポーションがなんと50Gしたので、貧乏な私には到底買う気にはなれなかったのだ。だいたい薬草が10Gで錬金スキルが存在する私には無用の長物であった。
森で採取しておいた薬草をスキル『錬金』でポーションにし、偶然見つけた露店で売ると6割の30Gで買い取ってくれた。
店主の人はミーノさんと言うらしい。
「また来てね!」
と言われたし通常は5割でしか買い取ってくれないらしいのだが、「あんたはうちの店を贔屓にしてくれそうだから6割で良いよ!」だそうだ。
時計を見るともう9時だった。
そろそろやめなきゃと思いつつ結局10時半まで続けていたのだった。