Review(レヴュー)! 零(でろ) 第二話 半ピラ用紙一枚しか教わることはない?!
連続投稿二回目
鴉野が当時勤めていたのは、かなーり怪しい会社だったのだがそれは割愛する。大阪駅をぬけ、地下鉄を越え、鴉野は道に迷いながらそのビルの前に立っていた。
はっきり言って迷う距離ではないのだが。
まぁ鴉野だから致し方ない。
何故か方向音痴は鴉野でそうでないのは由紀子さん(仮名)なのだ。普通と逆である。
「ナニコレ」
オンボロビルの上のほうにその『学校』はあるらしい。どう見ても塾だ。
いつぞやS価の先輩に拉致された会館は豪華だったが、このビルはその真逆といえる。
ここで鴉野は会社勤めのついでに青春の一ページを記すのだが。鴉野が渡されたのはA4サイズの紙切れ一枚に『原稿用紙にモノを書く心得』が書かれたものだった。
ここで鴉野は同じ言葉をまたも繰り返す。
「なにこれ」
来週までになんか書いて来い。皆で寄せ合って感想を言い合う。
俺は先生といわなくていいからとにこやかな眼鏡の紳士は言い放ったが。
鴉野はてっきり文章作法がどうとか、書き方がダメとかそういうことをガッチリ教わるものだと思っていたのだがそういうのはやらないらしい。
というか。プロットの作り方さえ鴉野は知らなかった。
教わったかも知れないがそんなもんおぼえてりゃしない。
一括払いしてしまって、大丈夫だったのだろうか。
『ここ、大丈夫か???』
大丈夫じゃないのはお前の頭だ。鴉野。