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無笑 ~正月から自称ヤクザが怒鳴り込んでくる程度にはどこにでもある日常編~  作者: 鴉野 兄貴


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りあるばいおはざーど その一

 さて次の話は鴉野の幼年時代だが……。


「あれ? 『出遭わない系サイト』という話じゃないんですか」


 そんなに面白くない話だし。


「Fカップ美女とどうなったんですか」


 個人特定を回避するためにこのお話は事実を元にある程度混ぜたり入れ替えたりしているよ。



 と言う訳でこの話もある程度事実に基づいた話である。


 鴉野の幼年時代、たまたま近所にパンを買いに行ったとき。


「なにこれ?」


 鴉野は妙なものを見た。

 なんか変な形の針金で出来た頑丈そうな籠の中に黄色と白の愛らしい小さな生き物が蠢いている。それを見て鴉野は。


「ああっ?! かわいいっ??!!」


 今思えば気持ち悪いが、当時の鴉野は可愛いモノが好きだった。地味に今でもだが。


「なにこれなにこれ。ほしいほしい!!」


 鴉野は当時ネズミ取りのカゴと言うモノを知らない。勿論鼠も見たことが無い。


 解説すると真ん中にかえしのついた穴があり、その中から入ったねずみは入ることは出来ても出ることが出来なくなるという罠である。


「こまったね」


 店主が呆れるのを超拝み倒して籠ごと貰ってきた鴉野は。


「ねずみ連れてきた?!」


 母に呆れられていた。


「『はむすたー』って言うらしいよ」


 店主曰く、ネズミに似て異なる。らしい。


「飼おう飼おう飼おう」

「……世話出来ないでしょ」


「するする」


 す る わ け が な い 。


 母の仕事が増えるだけである。しかも呆れたことにネズミ取りの籠ごと貰ってくるとか。

 ねずみもどきはさておき、籠は有料なので母が謝罪に行くと店主は鷹揚に許してくれたと記憶しているが。


 こうして、鴉野が拾ってきたハムスターは鴉野家でしばらく飼われることになる。

 ちなみに鴉野の頭の中には『ハムの星』と言う意味に取られていた。

 な ん で や 。



 と言うことが昔あったんだが。


「ええ。今の鴉野さんを知ってる人が見たら吐きますね」


 しばくぞ。


 でもさ、ヘタに知っているつもりになっていると真実を見逃すよね。


「はぁ」


 で。転じてモルモットってどんなイメージある?


「ちっこくて可愛い」


 他には?


「繁殖力がシャレにならない」


 他には?

「なんかくるくる鳥かごの中でわっか回して遊んでいる」


 モルモットって言ったぞ。俺は。


「モルモットとハムスターってどっちにせよネズミの仲間でしょ? 医学部や研究室の知り合いは世話しなくちゃって言ってコンパ中に逃げ出してタクシーで帰っていきましたが」


 学生は大変だな。

 というか、その人は女?


「ええ。逃げられました」


 大変だな。


「ええ……」


 あのさ。印象を操作するために別の話をしたけど、モルモットとハムスターって本来全然違うのよ。


「そうなんですか?」

「『モルモットをモルモットのようにかわいがる犬』で動画検索してもらおうか。Google先生で」


「へぇ。犬がモルモットの縫いぐるみを可愛がってますね。微笑ましいです」

「うん……俺もそう思ったさ」


 毛並みの良い犬が思いっきり大きなモルモットの縫いぐるみを全力でモフる癒し動画である。


「???? ……あれ?」


 うん……。


「こいつ、ちょっとだけうごいてね……?」


 だって生きているもん。


「デカっ?! デカっ??! モルモットデカ???!」


 調べてみたら20センチ超えるんだってさ。シッポ含めたらもっとある。体重はなんと900グラム超えるそうで。


「猫やっ??!」


 むしろ猫さんが全力で逃げるレベル。

 しかも産まれた時から立派な歯がはえていらっしゃるそうで。


「こんなん医学部の連中は実験動物にしているのか」


 うん。らしい。


「で、超増えるんですよね」


 ネズミの仲間だし。


「人類はそのうちモルモットとハムスターに駆逐されますね」


 こんなデカいハムスターはマジ困る。モルモットだけど。


「いやぁ、先入観って怖いですね」


 だねぇ。


「と、いうわけでFカップ美女詳しく」


 忘れていないのかよ。

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