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無笑 ~正月から自称ヤクザが怒鳴り込んでくる程度にはどこにでもある日常編~  作者: 鴉野 兄貴


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ひゃはははは汚腐怪(おふかい)は地獄だぜ~!!!!!? ちょっくら宇宙に行ってくる

「女の子と遊びに行くのかい?」


 鴉野は職場の都合上取るのが難しい連休を取っていた。

 余計な詮索が入るのは致し方ない。


 鴉野は応えた。


「ちょっくら宇宙にいってくる」

「へ?!」


「だから宇宙」

「……ちょっと理解できないんだが」


「宇宙飛行士の面接試験予定日」

「はははっ?! すげーwww」


 wが笑いマークとして連打である。草が生えている。


 鴉野の発言は至って真面目なのだが冗談にしか聞こえない。

 というか他人が言えば鴉野も冗談と思う。


 その日、鴉野はAXEと言う髭剃りの会社の懸賞、『宇宙行きキャンペーン』に応募していた。


 ここに気になる項目がある。途中辞退六〇〇〇〇DOLLAR。約六百万円。


 TwitterやGoogle+、Facebookで自己アピールをして得票が多かった人が当選と言う珍しい形式の懸賞である。懸賞であるが金を払う必要がある。怖い懸賞だ。


「で、オフ会がその一日前」

「ほう」


「まぁ当たるとは思わないけどこれを機会にパスポートを取ることにした」

「なる」


「これで台湾でも韓国でも行けるぞ」


 例えば対馬に行くなら一旦韓国を経由したほうが安い。


 機会がないとこういうパスポートみたいなものは取れない。

 良い機会だからと鴉野はこの懸賞をパスポートと旅行に行く日程に組み込んだ。


 以前母と銀座でウヰスキーを呑む懸賞に応募して、その際にとった休日を利用してディズニーランドに行ったようなものだ。


 連休の取れない会社勤めはそうやって予定を作る。


「宇宙旅行ってどんなミッションするの?」

「しない」


 何かミッションするようなものではなく、ちょっと飛んで戻ってくるだけだ。でも訓練がいる。しかも途中辞退六万dollar。


「行けるといいな」

「うーん。万一辞退になったら酷い目に遭うじゃないか」


 もし宇宙に行くことがあったら鴉野のサザエボンが宇宙に行くこともあっただろうが、当選のメールは今もなく、鴉野は今日も大地を駆けずり回っている。

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