高学歴ニート 対 鴉野 兄貴
「からすのさああああん!?」
なんだ叫ぶな。
「働きたくないです!」
「あれ? おまえ永遠の二十歳設定じゃん。設定変わらない限り定職で働けないぞ」
二人の間に冷ややかな風が吹いた。
「設定上は現在二回生で卒業したら親戚の銀行で働けるのに、ぼくは永遠に病院事務とコンビニバイトで、鴉野さんが更新やめたらそのまま過ごすのですかあ!? 楽して儲けたいです働きたくないです!」
「後日談や設定変更で『特殊な銀行員になった』で済まされたり他の時系列決まっていない話に銀行員のおまえさんが出ない保証はないがまあそうだな」
サザ●さん時空に文句つける創作の登場人物がいるのか。
連載続くうちに仮想人格くんは歳取らずにパワーアップしているし悪くないと思いきや。腕っぷしはからっきしだったのに手足の長さと瞬発性活かしてテコンドー身につけてなかったっけ。パフォーマンスで子供のウケとりたいとかそんな理由で。
てかロリコンブレねえな! 子供ウケ狙いとか!
「テコンドーは結構面白いですよ。それはさておき永遠の大学生でバイトくん設定のままは考えますね。せめて石油王にして欲しかったです」
「無笑がおまえの軍資金でだいたい解決する話になるわ! おまえはち●まる子ちゃんの花○君や私立●女子学院のKズちゃんになりたいのか!」
日常系の漫画って大抵のパターン崩しに非現実的な金持ちキャラクターがその資金力で変化つけてくれるけど、『死ななければチートもらえない』『神さまのいうとおりに善人でなくば天国に行けない』並みのニヒリズムを感じる。それは日常ではなくはないか。転じて永遠のイデア界。決して叶わない理想。
「一生バイトくんで歳取らない! 神は死んだ」
「ニーチェ!」
そんなこんなで仮想人格くん宅でとある番組を見ていたら高学歴なのにニートしている子等とえらい人がなんかごちゃごちゃ言い合っている。
深夜に酒盛りにきて申し訳ありません友よってか君らも呑むのか。
親子二代で呑むのもオツなものだな。
「深夜に俺初登場! 仮想人格の父です」
「38歳で美肌! 仮想人格の母は私です」
君ら実家太くてお互いの親が漫画の主人公幼馴染設定まんまな超仲良しだったから良いけど高校生を妊娠させるとかまじどえらい話だぞ!
特に女の子は人生設計どえらいことになるから避妊だいじ絶対!
「ぼくのお母さんまだ38歳だったのですか!?」
「今もモテモテよ! きゅぴっ♪」
「だが妻はやらん! ぎゅ(⋈◍>◡<◍)。✧♡」
ちなみに仮想人格母の設定は『夜明けまで恋して』『四天王』に登場する久の友人である木下の設定流用である。あっちは中学生で当時一三歳だが。
なお、この話にはモデルが存在する。
館長曰く『どんな傷を受けても文句言わない誓約書を結びましたよね』。親御さんだってそんな傷は想定していない。
「まじでネッ友二人が『妊娠したわ。子供産む。結婚するから安心しろ』と言い出して『すまんが君らは何を言っているのだ』状態だった」
「いや、あの時はすまぬ! 穴にいれたら穴が開いていた!」
「すまんな! ヤレばできる! 避妊はマジ大事だぞ! 穴開けたのは私だがな!」
とりあえず仮想人格母は仮病欠からの留学コンボと両家の御両親の手厚い御協力によってなんとか人生の危機と困難と人生設計の大幅な変更を回避したが双方実家が太いからできたことだからな!
ほかの知人には『婿養子に来ないなら別れろ』と両家の仲が良かったのに拗れたところもある。
「ぼくの誕生秘話……」
「お前はめっちゃ夜泣きするし、家が近くとバレて巻き込まれたうちも大変だった」
鴉野家の男は子供嫌いでは務まらぬ。
まぁ仮想人格宅は良いんだ。
「いいんだ」
「旧家には大陸から馬賊の頭領とか気に入った男を攫ってきて座敷牢にぶち込んで胤だけもらうことを究極の純愛としている女系一族もあったらしいぞ。それと比べたらだいぶまともな感性」
そういう相続や結婚がらみのややこしいトラブルないし二人とも気質は他人の善意を過分に期待する問題はあるがなんだかんだ言って周囲に愛されて育っているし仮想人格宅を真面目に考察すれば収入は並でも広義の意味では『富裕層』といっていい。
実家は太く親せき同士の連携がしっかりしていて情報物心共々孤立と縁遠い。
「え? 全然安月給でしょ」
「うむ。ぼくちゃんの今月の小遣い2万円ヨ?」
うーむ。
高校生を孕ませたと聞けば世間一般の会社でどのような地位に陥るかとか、ちょっと、いや、仮想人格父の所業はさておきなんといえばいいのやら。
というかおじさん息子が予想通りに高校生妊娠させて爆笑しつつ頭抱えていたぞ。今だから言えるが。
まあ、いいや。本題に戻ろう。ほら、この番組のことだよ。
「これ、えらいひとが色々高学歴ニートの皆様に教訓的な話しているけれどもさ」
金持ちのボンボンが親の遺産食いつぶしてくれるなら経済の平等が促進されるからすごくよくね?
「なるほど、俺も働きたくないし、FXで暮らそうかな」
「やめなさい。父上本当に全力でやめなさい。あなた仮想通貨で50万棄てたでしょう」「おまえは高校生腹ませてこれ以上にない無茶苦茶やっているだろうが!」「お小遣い1円上げるからそれはやめてねお父さん」
まぁタカシ君の悪ふざけはさておき、「俺の名前タカシなのか!」「僕よりポッ出の父に名前付いているし!」「あ、私の名前はキョウコさんにしておいてもらうわ」……金持ちのボンボンは親の遺産やコネなどを含む資産運用に長けているから誰も困らなくね?
てか恭子さん自分で名づけないでください。
「そーなのか」
「そうなのね」
「そうですかね」
貧困層の親ってか鴉野含むほとんどの子は新聞とか財務諸表とか読んだり読めたりしないし、コネも偏っているから儲け話もお察しだし、そもそも『視認できないものは世界にない』だぞ。
金があって父親の年収が多い家庭ほど有効に公的な補助金を使える皮肉は普通に確認されている。
少なくとも行政が頑張って救うべきは10万円給付金が遅すぎて市税を払うべく株を取り崩す羽目に陥った鴉野のような『低収入ではあるが貧困層ではない』存在ではない。
「この番組の女の子はニートしながら田舎暮らしで仲間と繋がっているけど」
「だね」
「親の人脈や金脈、情報の有効利用をちゃんとしているようにしか見えないよねえ」
「村のひと的には若い娘が住み着いてくれるし普通によかね。困るのは彼女の実家くらいだし」
「あ、じゃぼく大学もバイトもサボっていいですよね」
「……カラスノさんお願い」
「はいはい。恭子さん。……えっと。『そう言いつつ仮想人格は翌日から一週間、早朝からボランティアに励み講義中は一睡もせず全コマ単位と関係のない授業まで出て教授に可愛がられ、ゼミでは深夜まで活躍し、サークル活動をバリバリ仕切り勉学に励むのであった』」
「やめてやめてやめてください死んじゃいます!」
「『しかし心身ともに充実していた。キラキラ』っと」
「いやあああ! 脳みそ目ん玉キラキラ勢は嫌あああ!」
インサイダー取引絶対ダメも情報を持つものが過剰に悪用しないようになっているからなぁ……儲け話もトモダチもあるとないとでは大違い。
富裕層の家庭は普段の会話で『あ、じゃお小遣いをこの株にぶっこんどこ』が成り立つ。失敗してもあっさり損切り。人間関係も同じ。
でもこういう関係と比べて貧困層の悪縁ってなかなか断ち切れないのだよな。
今はコロナ騒動で無茶苦茶日経株価が乱高下しているけれども、たとえばちょっと前のアンジェス株とかはナスダックに投資されるお金を一社でほとんど注入されている『赤字企業』だった。コロナショックになってからの乱高下はマジで一日どころか一時間単位でヤバかったがたぶん知っている人しか知らない。というかまともな感性を持っていたら赤字企業に投資しない。先に気づいて資金ブッコんだ人なら儲かっただろうけど。あ、鴉野はこの三日間で発生した一〇万円の損切をするか否かで悩んでいます。
「そもそも一般的な……鴉野含めて大抵の人間は例えばマスク不足のニュースみて『あ、じゃこの株買っておこ』が発想できない。ネットの書き込み見てヘイト煽るアカウントに助長したりしてこういった方たちのポジショントークに乗っかった挙句に訴えられ煽った本人はそのまま金を得て養分になったりはするが。数学でいえば背理法、哲学でいえば帰納法や演繹法とか覚えていない」
「●大の宣伝でしたっけ」
それはハ●リハイリフ●ハイリホーだ。タカシくんの年齢じゃわからんだろ!
「ギリわかる!」
なんか親子だなぁ。このノリ息子と変わらない。
「ぼくの出番が今日ポッと出の父と母に奪われていく」
「よしよしヾ(・ω・`) お母さんの胸で安らいで良いよ!」
「まな板体型だけどな」
それはセクハラだろう。タカシさん。
まぁ仮想人格宅が結構愛情に囲まれた理想的な一家であることには疑いない。たぶん。
「ふふふ。そんなことあるよ!(どや)」
「これから俺ちゃんもレギュラーに」
「きゃ~。お化粧しないと。昨日買ってきた新作の白ゴスも」
「脳内人格三人もいらんわ!」
前回の更新で鴉野が今の職場でほとんど叱られない話をしたが、失敗したら激しく責められる環境でそだったのなら鴉野も遅刻する前に連絡するといった基本的なマナーを得ているか怪しいものだ。
それこそ前話の同僚みたいに不具合をスルーして責任を取らない主義になるかもしれない。
「いや、ゆっこさんも若いころはすりこぎ棒だの布団たたきだの持ち出したけど」
「さすが昭和の母です」
後天的な学習の影響も大きいので社会人になってからワンチャンは確かにあるのだが基本富裕層の子は富裕層になる。その理由は真っ先に……。
「ゆっこさんは若いころ苦労していませんでしたっけ」
「恭子さん。確かに母は当時の鳥取では珍しく高卒だが、中学卒業前に就職希望出しに行ったら『就職先世話するのは後で良いからもう一度親御さんと話し合ってきなさい』と教師に諭されたらしいのだよ」
時代の流れと母の実家の経済状況でも通学できる制度を担任たちがみっちり調べていてくれたうえ、もともと富裕層の子供だった祖父(※次男以下なので立場は住まわせてもらっている扱いで相続時も相続放棄)は時代の流れと自宅の経済状況を天秤にかけて『え、高校いかないのか』と言い出し、『行かしてくれるなら』と母が数週間で受験勉強をする段階でほぼすべての公的援助の準備を担任たちは整えており、それら数々の補助や援助を用いてゆっこさんは無事高校を卒業している。
鴉野の母方の祖父は豪農の子供ではあるが、石川の豪農ってこの時代では次男以下は学費など自分で稼げという扱いで出入りの茶商人や富山の薬売りが上座な扱いを受けていた。
「それより『困った時は補助金を探してみる。聞いてみる。ないと言われても抜け道を調べる』という富裕層の子によくある姿勢が母に備わったのはこの先生のおかげだと俺は睨んでいるのさ。タカシさん」
「あ~~。まぁ俺も若いころちょくちょく」
ちょっとタカシさん、表に出せない話はやめてください。
「うちの実家も古いお寺さんを」
「まじでやばい話はやめてくださいもとリアル聖女アイドル恭子スターさん」
余談だが犯罪まがいや不正受給があっても補助がなくならないのは犯罪者にカネをやったほうがまだ治安維持できるという見込みがあるからでもある。
余裕のない奴はなにするかわからん。
鴉野みたいにトチ狂って女装ならシャレで済むが。
「なので、同じ『高学歴』でも『常識がない。最初から借金まみれ。公的扶助を受ける発想がない』『人脈がなく就職内定取消し』からのスタートな人は少なからずいるのさ。そういう方はこういった番組に出演していないように感じるのだがおれだけかしら。高学歴でもそうなのだから底辺はお察し」
内定がコロナショックで吹き飛んだ方々を出して説教じゃなく公的援助を出していくなら評価する。地味にあの元知事もともと少年犯罪を扱う弁護士だしむしろ適材適所。
しかしやばい奴は時間が守れない。叱られるから遅刻しても連絡しない。そもそも約束を守らない。ズボンのチャック空いたままで研修担当の女性にセクハラするなどなどマジおかしい。会社のスマホ渡したら本体パクッて売ったり売らなくてもゲーム入れたり会社を着信拒否設定したりほんとおかしい。
「鴉野が『逸材』と判断されるレベル」
「ねえよ」
「ねえよ!」
「ごめんなさい。無いわね!」
いや、上場企業に息子さんを入れるおうちはさておき、そうでないところやそういう子を受け入れる零細企業はいろいろ大変みたいよ。
「某業界にヤの人がそこそこいるのは仕方ない」
「本家で礼儀見習いしない普通の構成員はやっぱりアレらしいぞ」
さすがにヤじゃなくサラリーマンだが、契約書にぐちゃぐちゃ線書いて『名前書いた』というから『こんなので契約できないから帰れ』と言ったら逆ギレ。
「そしてさんざん『日本語も読めない奴』と暴言吐きまくったので最後にはごめんなさいさせた奴の話はしたっけ恭子さん」
「確か、鴉野くんに筆順習って書いたって言ってたっけ」
「文字が書けない三十代以前は結構います。書くのが苦手ではなく、マジで書けない。赤ちゃんからスマホを使っていたからフリック入力はできる……俺ちゃんには信じがたいが」
こんな人でもスマホは使えるのだからマジすごいよ最新技術。てか従姉妹の孫が言葉は話せないのにどうぶつの森の課金処理をしようとしているのをみてビビるわ。
うちの親戚の子の話はさておき、今までは逆ギレと侮辱で乗り切ってきたのだからサバイバーにもほどがある。契約の際圧倒的に有利な立場にある鴉野には通じなかったが。
「『なら乗るな』でポイ」
「それで通じる貸自転車屋さんすごいな!」
個人事業主だったからね。
こっちは大事な財産貸すのに約束を守る気ゼロな相手に『お客様だから』と契約書結ぶやつは脳みそ疑う。
「さらに約款読まない、実は長文が読めなかったわけで読んであげたわけだが住所や名前等をぐちゃぐちゃにつぶした線で代用するじゃ当時の俺なら警戒します」
貸自転車屋は駅前放置でつぶれる。鴉野の勤めていたらへんは一晩自転車を留めると3000円取る鬼畜な駐輪機が普通にある地域だし。
「うまい棒300本分ですか!」
「ちゃんと換算できてすごいぞ仮想人格。3000円もらったらガチャ、10万円給付されたらガチャな子も結構いるだろうに。とにかく田舎の駐輪機舐めると財布が死ぬ」
閑話休題。繰り言だが見た目スーツ姿のまともそうなあんちゃんだけど、文字が書けないまま逆ギレと恫喝で生きてきたらしい……。スマホを使える以上読むだけならある程度できるようだが。
「逆に言えばTwitterみたいな短文サービスはこういう文章が読めない、書けないひとでも『つぶやき』ならできるだろうと始めたサービスだから、こういう人も可視化できるってかコミュニティに参加可能になったし、それを場の雰囲気でリツイートしていたり場合によってはこういう人こそ発言権を得てスターになることもあるかと」
「あ~~どこかの勉強しないという学生さんとか叩かれていたなあ」
「おまえの息子や娘じゃないだろって俺ちゃんは思うが」
いい視点ですよ。タカシさん。
そこにぽんと手をたたく仮想人格。
「鴉野さんみたいな人でも『小説家になろう』にならグダを書けるのと同じですね」
「泣くぞコラ」
まあ、とにかく高学歴ニートいいやん。親御さんは大変だが。
「一発逆転狙い息子さん娘さんを高学歴ニートにしてしまった貧困層の親御さんは」
「いると思います」
就職氷河期世代なら高学歴低収入は結構いらっしゃるから尚更。特に就職氷河期世代前後はまだ高学歴なら一生勉強しなくて安泰思想が蔓延っていたもの。
仮想人格宅みたいに実家の親戚や友人が就職先や留学を世話してくれたりは単純な収入より有利な資産だと感じる。
でもって鴉野の考える『広義の富裕層』はそういう横の力がとても強い。またそういう家の子は結構お仲間を集めるのが上手い。
「なんか年中1000円100円一円単位でカツカツなのにヒッチハイクで生活していたり、インターネットの友達の助けで安全な宿を確保できる」
「反して神待ち掲示板で危険な目に遭う子は後を絶たないものなあ」
実家が太くても『やまに行く無駄な金があるならぼくにください』とゆっこさんに言い放って鴉野に絶縁されたバカもいるし、デートと称して愛息子を人の家に丸一日置いていく学生夫婦もいるからな。おまえらだ!
「使える友人は有効に」
「まあ鴉野さんたちと久さんとゆっこさんなら息子を襲ったり虐待しないでしょ」
あのなぁ。休日に歯を磨きに階下に降りたらよその息子さんがゲームしていたら普通にビビるわ!
「玄関にカギかかっていたから縁側から入ってゲームしていました。あ、でも鴉野さんに『逆さ吊りごっこ』にはされましたよ! 児童虐待ですよ虐待!」
「おまえフ●チンで駆け回って寝ている俺の頭に『ちょんまげ』やって起床させた挙句泊まりに来ていたうちの姉ちゃんの友達の下着(使用済み)で変態仮面ごっこやっていたもん」
まじ手のかかるいたずら坊主だったぞ。
「めっちゃ俺ちゃんに似た」
「容姿は私譲り」
仮想人格宅まじ親子!
ただ仮想人格はいじめにもいじめられにも距離置いていたし昔からロリコン入っていたから弱い子供や老人に親切に育っていたけど、いじめっ子は他党組んで少数派を排除しつつ効率良い方法をトライエラーしやがるから意外と出世する。糧になる子らはたまらんけど。そして富裕層は捕まらない、補助を受ける方法へのアクセスが近い。逆に映画『わたしはダニエル・ブレイク』でも触れられているが貧困層はアクセス手段すら限られてしまうことがある。
「なので、富裕層の子供は権力とかカネ集めから解放されてガンガンニートしてほしい」
「鴉野さん。それ無理よ」
はい?
「だって真っ先に生活保護申請するわよ。その子ら。働かずに補助金で生きよう、他人と分け合うと言いつつ一銭も出さない方法を考えるのはそういう子はプロよ」
「荻生徂徠の『政談』でも無職禁止になっているなぁ。隠居さんでもある程度職業や社会に触れて生きろと」
「社会に出られるよりマシでね」
自分から家庭という刑務所に入っているなら公的なお金を食いつぶす犯罪者よりはマシだわ。
「ひでえ! ぼく働きます! 親の資産を食いつぶしつつ幸せ目指します!」
「うーむ俺ちゃんのこの息子」
「なんというか、一応私たちも苦労はしているから複雑だけどいいかなもう」
うん。まあ頑張れ。とりあえず若者は今回政府から配られるアベノマスクだかアレナマスクだかと一〇万円給付を有効に使ってくれたまえ。
余談だが漫画『ハニートラップ』では従業員にあまり還元しない以外の悪事は起こしていない社会経験控えめなIT企業の主が底辺層から成るハニートラップ集団に引っ掛けられて全てを失う描写がある。
高学歴ニートVS鴉野兄貴。
「富裕層のご実家を落ちぶれさせることに貢献することで富の再配分にご協力してくださるなら万々歳でございます。貧困層にお金を還元してください」
番組不成立!




