新型コロナウィルスよ花粉よ! 駆逐してやる!
鴉野は花粉症持ちであり新型コロナウィルス騒動に伴うマスク買い占め転売に一意見がある。
マスク買えないクシャミできない。学校では子供たちがハイタッチかわりの肘タッチ、クシャミ時は手を当てずに腕あてを厚生労働省が推奨、接客業がマスクをつけるのは失礼だとブチ切れる謎の老人たちも黙る変化。近代史の教科書に載ったオイルショック以降、制定はされたものの長年実施に至らなかった生活必要物資を高額販売禁止する法律の施行等に限らず、故人の意識や細かな仕草、ひいては文化まで疫病は変えていくのは興味深い。
賢明なる読者の皆様はご存知であろうが、鴉野は一昨年の秋、群馬にて皿を洗っていた。
全ての皿をザブザブ食洗器にかけるための手はずを整え、ウエスをかけ乾燥させる仕事である。
この案件では鴉野はまったく儲からなかったのだが、結果的に鴉野宅において皿洗いは鴉野の数少ない家事として定着している。新型コロナ騒動で『手洗いついでに皿一枚』感覚でやれるのでそれほど問題にならない。
さて、鴉野は花粉症持ちでもあるので部屋を掃除することにした。多くの花粉症は持ち帰ったハウスダストに起因するらしい。
即ち極論を述べればどこぞの駆逐してやるな漫画の兵士長よろしく天井から換気しつつハタキをかけ、徹底的に掃除機をかけるとともに、ハウスダストの最大原因たる蒲団をコインランドリーで洗濯してしまってホコリをたたき出すことで花粉症の症状は大概改善するようだ。
ついでに述べると最近のコインランドリーでは床〇ナで異臭を放つおっさんのオフトゥンも難なく洗濯できる。
マスクをして鼻回りにはワセリンやメンタム塗ってハウスダストを吸着させ体内に花粉を入れない。
目に付着した花粉は体内で粉々になる前に人口涙液(※保存期限十日につき汚染注意)で洗浄後、目薬さして生理食塩水にて鼻うがいして速やかに排出。水回りを掃除し手を洗い歯も磨いて虫歯まで防ぐ。
帰宅すれば服を洗濯してしまうとともに花粉を払う。
鴉野の個人的体験だから人にもよるだろうがこれでだいたいの花粉症の症状は和らぎ、防疫にもなってしまう。
岡倉天心が『茶の本』にて描いた茶道の清潔は落ち葉があるように自然を是とするが、防疫の清潔はほどほどに耐性菌を維持しつつ手洗いなどで有害なウィルスやハウスダストを生活空間から隔離することにある。
出でよロボット掃除機!
鴉野宅は水回りの工事の都合でいまだ食洗器とドラム式洗濯機導入ならずだが真面目に購入すべき案件である。
少なくとも今年損切りした株券分二十万ありゃドラム洗濯機くらい買えた。勿体ない。
洗濯機は致し方ない。我が家はそろそろ冷蔵庫が危ない。よく考えようお金は大事だぞ。
さて、鴉野宅にあるこのロボット掃除機は鴉野の口頭指示をことごとく無視し、何かと『しんどいなぁ』とぼやき、さらにゴミ箱やケーブルに引っかかって悶えるダメな子であり、謎の用途に用いたティッシュなど吸おうものなら『苦しいよ~』とほざく。
それでなくとも一回掃除すればダストボックスが満タンになってしまい吸えなくなる怠惰なる存在である。
貴様、ロボット掃除機から電動猫にでも改名しろ。
コヤツが出動するためには毎日部屋の床に散らばるものを片付け、ケーブルをまとめておかねばならない。
結果的に鴉野は花粉症の症状を和らげるためとはいえ、掃除機のために部屋を片付けるのである。どっちがロボット掃除機だかわからない。
それでなくても花粉症持ちは股間をいじらなくてもティッシュを爆裂に浪費する。
新型コロナウイルス騒動によるテレワークで一緒に過ごす家族の防疫のため、読者の皆様のお宅のお子さん方(※大きなお子様も含む)には手洗いついでに皿を一枚洗い習慣、花粉が付着しないよう速やかなる洗濯協力要請、ハウスダスト撲滅のための掃除に換気協力要請をすることを強くお勧めする。
さて。前述したが新型コロナウィルスの影響は負の側面だけではない。
鴉野のよく行く百貨店は外国人転売ヤーのインバウンドマーケティングがなくなった反面空いたスペースでガンガンイベントをやっている。
今まで企業が導入を敬遠していたテレワークは経費設備投資の面倒さやそもそも働き方が変わるのでナァナァになっていたが一気に進んだ。
学校を閉鎖されてヒマな子供たちが本を読む切っ掛けになった話、近所の子供たちが揃って公園で秘密基地を作るきっかけになったという話も聞く。
遠隔学習やテレワーク支援関係株価はこの状況でも爆増したのも納得である。またテレワークに伴う運送業務の爆増で、本当は足りているトイレットペーパーを運ぶトラック運転手がいないらしいので定年退職者による買い占めが問題となっている。まぁパチンコ屋に集まって全世代Clusterになるよりはマシか。
反して鴉野は面倒くさがりである。変化などイヤだ。
変化を嫌う故、実に半年ほど自室の掃除をしていなかった鴉野だが、それでも今度行く現場の待機場所のホコリに閉口している。
鴉野以外は煙草を吸うため、職場の仲間は待機場所を使わない。施設郊外にダッシュしないと休憩時間中に煙草を吸えないのだ。
そもそも鴉野たちがこの職場にくるようになった原因については警備上の守秘問題により多く語れないが今回の騒動による衛生問題に起因する。鴉野はモップを携え、職場に向かうのである。
『ホコリどもよ! 駆逐してやる!』
鴉野の前世における両親は巨人ではなくスギ花粉の下敷きにでもされたに違いない。
あれ? なんで俺はこんなに徹底して自室やら職場の掃除をしているのだろうか。謎である。
今年もよろしくお願いします。
……警備員はじめたら何故かばたっとトラブルに遭遇しなくなり、結果更新しないようになったからなろうもTwitterも意味ないし削除しようかなとか思っているレベルなので複雑である。




