表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無笑 ~正月から自称ヤクザが怒鳴り込んでくる程度にはどこにでもある日常編~  作者: 鴉野 兄貴


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

190/285

魔法の世界が消えていく

 今回のタイトルはロジカルファンタジーのお話とは関係がない。

 なろうファンタジー小説における人間の活動限界を考えてみる。


 チートも魔法もない人間はどこまでやれるか。銃や原動機を使わず人間は何を成せるかである。


 多くのなろうファンタジーの主人公は魔法として電力を用いるが、舞台となる社会は電力を兵器利用の他にほぼ使わず、中世から近代までの生活水準を保っている模様である。



 主人公たちと関係のない辺境の村人たちは如何にしてその身を守っているのか。一部のなろうファンタジーの世界には魔物から村を守る結界なる代物を標準装備している世界がある。


 ある意味現代よりすごくね?!


 完璧な身分証明が存在すれば戦争や国家のあり方すら変わるという予測。


 これが国民的に知られているRPGシリーズであるFFシリーズで示されている事例は拙作『ファンタジー世界で貸し自転車屋さん始めますた』で述べた。ギルドカードがあるなろうファンタジーなんだし多少は目をつむろう。


 でも『結界』ってなんだ?!


 光子力研究所を怪獣が襲ったらピカピカ光って物理防御して過剰なダメージを受けたらバリーンと割れる謎の『バリヤー』なるわけのわからない代物なのか。


 魔物が嫌う臭いを発生させるが人間には影響のない蚊取り線香形式なのか。


 神聖な力でその反対に位置する存在を避ける形式。宗教的なものなのか。


 日本の神道の結界みたいなものなのか。


 魔物にしか感染しない病原菌を配置しているのか。


 魔物にしか見えない有害な光を放っているのか。


 魔物にしか聞こえない超音波を常時発生させているのか。


 

 動力源も問題だ。魔法装置というより魔法の宝玉みたいなのがカッコいいと思うが正直どう動作しているのか鴉野にはわからない。


 まぁ異世界だし物理法則も違うだろう。魔法あるし。



 話変わるが蚊取り線香は偉大である。

 あの小型さで延々と火種を維持して蚊を近づけない。

 魔法の力も原動機も要らないし、電力も不要である。

 転じて魔物を避ける技術が『臭い』ならば子供でも臭い袋一つで魔物を避けられる。魔物って熊かよ。


 逆に電力や魔力などを必要とする代物はコストパフォーマンスが良くないとわかる。簡易結界とかで魔物を避けるのは良いが、それを維持するコストはどうなっているのか作者の皆様方の考え次第。



 人間の投擲能力は類人猿で最強といえる話は以前述べた。ここでは詳細をあえて繰り返さない。


 現実世界には迷信はあれど魔法の力はないことになっている。


 人間は梃と滑車と車輪、歯車でたいていのことはなしてきた。

 原動機も魔法も使わない人間の底力をここに公開しよう。



 空。


 直接は飛べないが滑空は可能。

 人間の底力と言いつつ風力が主なものになるが許してほしい。


(以下Wikipedia日本語より転載)


 2011年5月28日、米国カリフォルニア州にて、伊藤慎一がウイングスーツ世界最長飛行の自己記録を更新。

 高度32,000ft (9,754m) から降下し、23.1kmを時間5分22秒で飛行した。

 同時に、ウイングスーツでの最高水平速度世界記録363km/hも達成する。


 2012年5月26日には、ウイングスーツ水平飛行距離26.9km。

 総合飛行距離28.7kmを飛行(引用終わり)


 ウイングスーツはファンタジーな世界の技術限界があるが、揚力を活かす玩具であるタコはどうか。


 凧の能力を公開する。複数の凧をつなげて飛ばすと高度10㎞行く。ジェット機と変わらないじゃないか?!

 単独の凧での最高記録は4㎞くらいらしい。これだって富士山より上である。

 凧はそれを支えるヒモの強度、凧自体の軽さと頑丈さが肝だ。人間を乗せた凧の最高高度はどれほどか。

 オーストラリアの偉大なる趣味人、ローレンス・ハーグレイヴが開発した箱凧を用いたサミュエル・フランクリン・コーディ開発の有人着弾観測凧は2000フィート。600m以上の高度をたたき出す。


 600m?!!

 この高さから滑空したら結構な飛行能力だな。できるかは知らないが。



 海。


 風力で申し訳ないが、現代のヨットは時速100キロをたたき出す。

 時速100キロ?!! エンジンなしの水中翼船形式である。


 ほとんどグライダーのような気がするが居住性はさておき速度は凄まじい。

 競技用に手動で人力スクリュー搭載したタイプもあるらしい。


 水中最速の人力潜水艦のデータは手に入らなかった。

 取敢えず鴉野が入手した人力潜水艦の最高速度は時速4ノットだから時速7キロと言ったところか。それでもゆっくり走るのとどっこいだ。


 陸。


 風防をつけて速度特化したリカンベントなら時速130キロ行く。

 人間の場合体型が邪魔してある程度の速度以上は空気抵抗がネックになってしまうらしい。



 弓。


 投石器や投槍器は狩りの道具としては頭上に攻撃しやすい弓にその座を譲る。

 現代の弓は滑車や梃などを利用し、岩をも貫く威力を誇る。

 もちろん速射性も相応にある。なんてこった。



 滑車や梃。歯車や車輪。


 砂を延々と積み上げるなどをして古代の人間はピラミッドのようなとんでもない代物も作っている。


 魔法も原動機もない人間の底力を知るがいい!!

 ファンタジーよ! 人間舐めるな!!!



 もっとも。

 これほどの超道具を作るためには魔法や高度な技術を必要とする。

 ベアリング一つだって勘と経験と根性で作るのは辛すぎる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ